あなたは拳銃を撃ったことがありますか?


拳銃

あなたは拳銃を撃ったことがありますか?

米ライフル協会のスローガン。「人を殺すのは人であって銃ではない」映画「 Running Jury 」を観たことがあるだろうか? 邦題は「 ニューオーリンズ・トライアル / 陪審評決」となっている。

殺された被害者が大手銃器メーカーを相手に訴訟を起こすストーリーなんだけどそこでアメリカ社会の銃器メーカーのパワーを見ることができる。つまり映画では自分たちにとって有利な判決がでるように陪審員たちを巧みに操っていく。

話がちょっとそれるが日本でも裁判員制度が導入されるらしいので、こちらの方向からこの映画を観ることは何かの参考になると思う(ちょっと恐ろしいけど)。レイチェル・ワイズとジーン・ハックマンの演技も見る価値あり。

拳銃はリアルに死を身近に感じさせる

て、話を元にもどそう。僕が始めて拳銃を撃ったのはロサンジェルスにいた頃である。ダウンタウンにある、ガンクラブへ行きそこでオートマチックピストルとリボルバー(回転式拳銃)の2丁の拳銃を撃つ経験をした。はっきり言って恐怖だった。何が?

拳銃という人を殺すことができる凶器に対してである。それほどまでに強烈な体験であったのだが、まず第一に重い。映画やテレビで見ていると軽そうなんだけどある程度頑丈に作っているものなので、手に持ったときのずっしりくる重みにまず緊張してしまう。そして一番ビックリするのが引き金を引いたときのあの音である。すごーく大きな音。これにびびるわけです。

交通事故とかにあった人の後遺症というかフラッシュバックも絶対にあの追突とか事故にあった瞬間の音を記憶しているため、恐怖を忘れられないのだと思う。人間、やっぱりすごい大きな音に対しては恐怖を覚える。動物とかでも大きな音とかで一瞬固まってしまったり、ひどいのになると死んでしまったりするものがあるでしょ。

あれと一緒で本当に大きな音というのは恐怖なのです。友達とかが遊びにきて、拳銃を撃ちたい、というものには実際にガンクラブに連れて行って経験させてやっていた。やっぱりみんな最初は大きな音に驚く。それが引き金を引いた瞬間に目の前で鳴るもんだから大体の人はそこで凍り付いてしまう。

身体が恐怖を伝えようとするんだけど、緊張しているから脳と身体が違う反応を起こす。撃ち方もなんとなくわかるし、実際に両手を添えて撃つんだけど、もう身体のほうが恐怖感を覚えていてうまく制御できなくなってしまう。だからどうなるかというと、大体の人が緊張して手首に力が入らなくなる。手首ではなく肩に力が入ってしまって拳銃を支えられなくなる。

ものすごーく拳銃を重く感じるようになり、撃つ瞬間、手首でちゃんと支えていないものだから銃口は下や上を向いていて、ほとんど狙っているポイントにかすりもしない。ガンクラブではペーパーを10メートルとか15メートル、20メートル先にぶら下げるんだけど、その目標とする紙にさえ当たらない。かなり大きいんだよ、その紙は。

そんで10発も撃たないうちに疲れちゃう、拳銃が重くなって。肩に異常な力が入っているから緊張のしっぱなしで疲れる。後、拳銃の恐さを身体が教える。これは人の命を簡単に奪えるものなんだぞ、というメッセージが内臓には伝わっているからホント、恐怖。

これはやっぱり実際に拳銃を撃った経験のある人にしかわからないと思う。あの恐怖を知った後は遊びでも銃口を他人に向けるなんてできないし、ましてや自分に向けてロシアンルーレットのようにこめかみに当てるなんて恐くてできなくなる。例え実弾が入っていなくてもだよ(僕はとくに小心者)。

どうやって恐怖で緊張している友達を撃たせることができるまで持っていくかというと、僕が後ろにたって両腕両手首を支えてあげる。一緒になって拳銃を支え、“オレが後ろにいるから絶対に大丈夫だ”って教えてあげると少し安心する(余計に危ないって言った奴もいたけど)。

そんで肩の力を抜いてやってリラックスしてきたなぁと思ったところで少しずつ離れていくんだけど、そうするとだんだんと弾が当たるようになる。でもちょっとする疲れてしまって、残りの弾はいつも僕が撃つようになるんだけど、なれている僕でもやっぱり撃ち終った後は緊張していたのがわかる。内臓が恐怖感をしっかり感じている。

拳銃を撃つ経験をしたほうがいいのかどうか? 難しい。でも拳銃は本当に恐ろしいもの、というのを経験してちゃんと知識として自分の中に収めておきたいのならば、体験する価値はあると思う。実際に撃てば内臓が死の恐怖を覚えるから。

ブレイディ拳銃管理法

【ワシントン大治朋子】相次ぐ銃犯罪を背景に米国では連邦法や州法での銃規制を求める勢力と、銃規制の権利を保障した米国憲法修正2条を根拠に規制に反対する勢力が激しいせめぎ合いを続けてきた。

81年にはレーガン 米大統領の暗殺未遂事件が発生。92年にはルイジアナ州で日本人留学生、服部剛丈君(当時16歳)が民間人に射殺された。銃規制を求める声が高まる中、93年11月、銃規制法「ブレイディ拳銃管理法」 (5年間の時限法)が成立した。同暗殺未遂事件で重傷を負ったブレイディ元大統領報道官の名にちなんだ法で、短銃などの販売に5日間の猶予期間を設け、販売店に購入希望者の犯歴などを警察に照会するよう義務付けた。

さらに服部君の遺族ら多くの日本人の後押しもあり94年9月、AK47など殺傷力の高い19種類のセミオートマチック(半自動式)銃の販売・所持の禁止や銃犯罪への罰則強化などを網羅した米連邦法「包括的犯罪防止法」(10年間の時限立法 )も定められた。「アサルト・ウエポン規制法」

しかしブレイディ拳銃管理法は5年の期限を迎えた98年11月、米共和党の反対で延長されなかった。「包括的犯罪防止法」も04年、連邦上下両院で多数派を占めた共和党が反対し、更新は見送られた。この間、99年4月にはコロラド州コロンバイン高校銃乱射事件 が発生した。銃規制強化を求める声が高まり、購入の年齢制限を18歳から21歳に引き上げるなどの規制法案が上程されたが、下院で否決された。

背景には全米400万人ともいわれる大規模な銃擁護団体「全米ライフル協会 」(NRA)の選挙における共和党支持や、米議会に対する強力なロビー活動があるとされる。

プリーズ( Please )? フリーズ( Freeze )?

本人留学生射殺事件は覚えている。プリーズ( Please )とフリーズ( Freeze )、この場合“動くな!”って意味なんだけど、これを聞き間違えて実弾を受けてしまった。ルイジアナ州というのは全米でも南部に位置するところで土地柄、自分の身は自分で守るという価値観を持った保守的な人が多く住む地域でもある。

クー・クラックス・クラン(Ku Klux Klan) なんかも南部から生まれたし、もともと黒人やカラード(有色人種)に対しては憎しみを持ったひとたちの歴史で有名な地方。向こうとしては正当防衛という意味合いもあっただろう。

でも仮に白人が仮装( ハロウィンの仮装をして服部君は近寄っていった)をしていたら違った行動をとっていたかもしれない。もしかしたら撃たなかったかもしれない。そういうような土地柄なんだよ、南部地方は。

ニューオーリンズでハリケーン・カトリーナの多大な被害がでても連邦政府の対応が遅れたのは多くの貧しい黒人には無関心という事実もある。今回のバージニア工科大学銃乱射事件での事件に対して大統領選挙に出馬する多くの立候補者は銃規制に対しては声高には自分の思いを発していない。

米国で最近発生した学校内での銃乱射事件

  • 1998年3月 アーカンソー州の中学校で13歳と11歳の生徒が生徒4人と教師1人を射殺
  • 1999年4月 コロラド州のコロンバイン高校で男子生徒2人が銃を乱射し、生徒12人、教師1人の計13人が死亡。犯人の生徒は自殺
  • 2002年1月 バージニア州の法科大学院で停学処分となったナイジェリア人学生が学長と教授、学生を射殺
  • 2005年3月 ミネソタ州の先住民居留地の高校で、16歳の生徒が同級生5人、教師1人、ガードマン1人を射殺。犯人は自殺
  • 2006年9月 コロラド州で男が高校に押し入って女子生徒6人を人質に取り、1人を射殺。犯人は自殺
  • 2006年9月 ウィスコンシン州の中学校で15歳の生徒が校長を射殺
  • 2006年10月 ペンシルベニア州のキリスト教アーミッシュの学校に男が押し入る。少女10人を銃撃し5人死亡、5人重傷。犯人は自殺

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