インターネットが負けるほうへ自分を賭けるな(テクノロジートレンドベスト10)


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インターネットが負けるほうへ自分を賭けるな(テクノロジートレンドベスト10)

年、明けましておめでとうございます! 2010年はどのような年でしたでしょうか? 2011年はどのような年にするつもりでしょうか? アメリカ社会の2010年は足踏み状態、というところでしょうか。春先に起こった2010年メキシコ湾原油流出事故をきっかけとしてあれほど崇められたオバマ大統領の支持率がじわりじわりと降格し始めます。

一番の誤算は景気回復が中々進まないことで人々のじっと我慢している様子が伝わってくるようです。中国経済との力関係にギクシャクしながら、欧州経済がずっこけているのを横目で気にしながら、火の粉が落ちてこないかどうか心配している。

ウィキリークスというアナキーのような組織から攻撃を受けアフガニスタンではこれといった明るいニュースは飛び込んでくる気配なし。世界から尊敬されなくなったアメリカはどこに苛立ちをぶつけたらいいのか自信を失ってしまったようで社会の方向性としては保守的に傾いてきているようです。

日本もこれと似たような状況ですか? つまり民主党に期待はしたものの思った以上の成果が見れないどころかへまを繰り返すばかりであきれてしまった。景気は相変わらずで隣の中国経済の躍進振りに嫉妬している、という感じでしょうか?

こうしてみると2011年は良くも悪くもそれほどドラスティックに社会の変化は起きないのではないか? という気がしてきます。何かが起こるとすれば欧州経済の先行きから判断できるでしょうし、中国バブルがいよいよというところまでくれば大中華経済圏へもその影響は波及していくことでしょう。

アメリカ社会の懸念材料

メリカが懸念するところはそれらの大経済圏の影響を受け自国経済の立ち上がりが遅れること。それによって保守的雰囲気が社会に充満、政治的情勢は一気に共和党へと流れていく、というのが僕の予想です。ちょっと時期早ですが来年には2012年アメリカ大統領選挙があるわけでして、この経済の先行き具合を材料にオバマ大統領を攻撃、自分の点数を高めていく、という政治家はタイミングを見計らっているところでしょう。

日本はどうなんでしょう? 北朝鮮や中国軍事関連との軋轢は今年もどこかでくすぶり返すでしょうし、そんな余裕あるんでしょうか? 景気の先行き不安はやっぱりどこも同じですか! というよりも日本は社会的インフラをどんどん新しいものにフィットさせていかないとコストばかりが膨らんでいくだけで、効率的でないのは皆わかっていることですから・・・

我慢の限界点をどのように社会で共有し一気に社会的インフラを整えていくのか? 副タイトルにつけたインターネットが負けるほうへ自分を賭けるなという意味合いはこのようなところにあります。

テクノロジー進化によって社会の利便性が向上する

「 2010年に大きく伸びる技術トップテン–タブレットからソーシャルCRMまで 」という記事(去年のもの)の中に10項目のテクノロジー関係のトレンドを予測したものがあるんですけど、振り返ってみると期待以上のものと期待はずれのものとに分かれているようです。以下、

タブレット:

今年もっとも期待されている製品。この世界の誰もがワイワイと群盲象を撫で、ほとんど伝説と化していたタブレットコンピュータ。美麗なAndroidタブレットがあり、まだコンセプトだけのがいくつかあり、そして、忘れてはいけない、“あの”タブレットがある…最後のApple Tabletは、タブレットといえばそれのこと、というデフォルトスタンダードになるかもしれない。

Steve Jobsが今タブレット機以外のものを手がけているとしたら、ほかのものを出してもみんなをがっかりさせるだけだから、ぜひタブレットをお出しなさいと言いたい。ラップトップ(==ノートパソコン)とiPhoneのあいだに、何かもう一種類コンピュータが必要だとしたら、それはタブレット以外考えられない。ほかのアイデアがあるとしても、実物を見ないかぎりなんとも言えない。

しかし、それが何であるにせよ、大前提は「Webがベース」ということだ。アプリケーションもデータもソーシャルな生活も、すべてWeb上に引っ越してしまった。タブレットは、そんな時代のニーズから生まれた、Web中心の簡素な製品であるはずだ。言い換えるとそれは、「デバイス化したWeb」。デジタルブックやWeb上の新聞や雑誌を読むための優れたeリーダーでもあるだろうし、ポータブルなWebテレビでもあるだろう。

位置情報:

携帯電話がGPSを搭載したこと+ソーシャルネットワークの普及+モバイルアプリケーションの絶えざる進化により、重要なアプリケーションはどれも、位置対応機能を持つことになるだろう。つまり、これからはもう、FoursquareやGowallaのような、位置をソーシャルにブロードキャストする位置専用アプリだけでなく、Twitter、Facebookといったメジャーなアプリケーションがすべて位置対応機能や位置APIを提供するだろう。すでにTwitterはMixer Labsを買収して、そういうAPI(GeoAPI)の提供を最近開始した。

リアルタイム検索:

TwitterやFacebook、MySpaceなどからリアルタイムのデータストリームをライセンスされたGoogleとBingは、さっそくリアルタイム検索を装備した。しかしそれは現状では地下貯蔵庫扱いで、ふだんは地上(メインの検索結果)には出てこない。しかし2010年には、Google等はトウィートなどリアルタイムアップデートの検索結果における有効な扱い方を会得するだろう。

また、Collecta、OneRiot、Topsyなどのリアルタイム検索専門サイトも、その得意技をさらに高度に磨き上げるだろう。そしてリアルタイム検索は、TwitterやFacebookなどにおけるナビゲーションの一形式になるだろう。いずれに関しても、もっとも重要な技術はリアルタイム検索とリアルタイムフィルタリングとの結合だ。それによりユーザは、最新の情報を入手するだけでなく、もっとも適切で正しい情報を入手できるようになる。

Chrome OS:

11月にGoogleが一瞬ちらっと見せたChromeオペレーティングシステムは、今年の後半にリリースされると思われる。Chrome OSはGoogleからのWindowsに対するもっとも至近距離からのパンチ攻撃で、Webアプリケーションの高速化に焦点を置いた本格的なOS製品だ。うわさではGoogleはすでにChromeネットブックを開発中で、それにはこの“Web OS”(Chrome OS)の実力を誇示する目的もある。タブレット機にもぴったりのOSだろう。Chrome OSはGoogleにとってひとつのリスクだが、うまくいけば世界を変えるだろう。

HTML5:

Webの骨組みであるHTML(Hypertext Markup Language)はこのところ長年、次のバージョンを準備中だったが、それがHTML5だ。すでにFirefoxやGoogleのChrome(OSではなくブラウザ)はHTML5に対応している。HTML5はこれまでのHTMLにない高度な機能をいくつか備えていて、たとえば動画を再生するためにこれからはFlashやSilverlightなどのプラグインを必要としない

(HTML5の実装本体が…これまでの静止画像等と同じく…当たり前のように動画を扱う)。HTML5にはこのほか、オフラインのデータストレージ、ドラッグ&ドロップなど、Webアプリケーションをデスクトップアプリケーションのように動作させられる機能がある。2010年にはHTML5の機能を隠し持ったWebサイトが増えるだろう。

モバイルビデオ:

iPhone 3GSをはじめ、最近の“Webフォーン”はビデオカメラがあるから、ビデオをストリーミングする(送&受)アプリケーションが増えてきた。3Gではデータ通信もパワーアップするし、4Gでは本格的にブロードバンドになる(Verizonが次世代LTEネットワークの次段階として準備中)から、モバイルビデオもいよいよ本格化する。

拡張現実(Augmented Reality, AR):

ケータイのカメラのもっともクールな使い方は、いろんなARアプリケーションと一緒に使うことだ。それらはカメラのファインダ上の現実の画面の上に、その場所や施設などに即したいろんな情報(ほかの写真、テキスト、トウィート、仕事のデータなどなど)をオーバレイする。TonchidotのSekai CameraやLayar、GraffitiGeoなどAR専門アプリだけでなく、今ではYelpのような“お店リビューサイト”もARを使っている。

モバイルトランザクション:

今のケータイは本格的なコンピュータなので、eコマースも十分にこなせる。2010年に一般的に普及すると思われるのが、ケータイ上でのショッピングの各種対話的処理と支払い処理だ。TwitterのファウンダJack Dorseyが最近創業したSquareは、iPhoneにクレジットカードを読ませる。その競合製品としてVerifoneやMophieがある。つまり各個人のケータイが(クレジット情報付きの)POSデータを送信して、ショップ側ではそのデータを販売管理やCRMなどの業務アプリケーションで処理するのだ。

Android:

昨年はVerizonのDroidをはじめ、Androidケータイの機種が20種類あまり発売された。あと数日でGoogleのNexus Oneが発売されるが、それはAndroidケータイとしては初めての、キャリアを特定しないアンロック製品となる(T-Mobileからキャリア補助金付きのも発売されるが)。

AndroidはGoogleのiPhone対抗システムで、キャリアも実機も複数社になるため、大普及した場合にはデベロッパにとってきわめて魅力的だ。Androidのアプリケーションは今すでに1万本以上ある。もちろん今年はもっと増える。また、Androidを搭載した携帯電話以外の製品も、各種出回るだろう(たとえば前述のタブレット機)。

ソーシャルCRM:

TwitterやFacebookで一般大衆に普及したソーシャルでリアルタイムなコミュニケーションツールが、今年は企業にも浸透していく。Salesforce.comが近く立ち上げるChatterは、TwitterとFacebookから汲み上げた企業データのリアルタイムストリームを、ビジネスのツールとして活用する。YammerやBantam Liveなども、ビジネスをソーシャル化するサービスで企業から稼ごうとしている。

めて読み返してみるとやはりTwitterとFacebookの名前はどこにでも出ているようで、このブログ記事でも紹介されているようにすべてのサービスがTwitterとFacebookへと併合されていくのでしょう。「 mixi、Facebookはサイトではなく、インフラである【湯川】 」

ISPがシェア争いを繰り広げ出したころにはブラウザが登場したように、ブラウザがシェア争いを始めたときにはYahooというポータルが登場したいように、ポータルが競争を始めるとGoogleという検索エンジンが覇権を握ったように、ビジネスモデルが確立したプレーヤーがシェア争いを始めるころには戦いの場は既に次のレイヤーに移行しているものだ。

今、mixi、Facebookがソーシャルグラフのシェア争いを始めたということは、実は主戦場は次のレイヤーに移行したということを意味している。退屈なシェア争いは、mixi、Facebookに任せておいて、早く次のレイヤーに乗り移り自分の得意領域で牙城を築く。それがmixi、Facebook以外のあらゆるサイトが今、すべきことだろう。

のレイヤー的領域って何だと思いますか? 僕はタブレットPC、つまりiPad周辺領域で革命が起こるのではないか、と思っているんですけどいかがでしょうか? もっと詳しく言うとiPhoneやiTouch、そして本命のiPadで活用されるアプリケーション市場が賑わっていくのではないか、と考えています。iTuneがポータルになる可能性は十分あり!

iPhone4デビュー

年の末、デビューが遅れましたがついにiPhone4を自分も手に入れました。その前にはAmazonのKindle3を購入して電子書籍とはなんぞや、と試してみたんですが、その二つの異なる特徴を持った機器を生活上に取り入れてみて確信した結果がiPadの一人勝ちでした。

Kindleは前のエッセイ( iPadが普通に社会へ浸透している生活をイメージしてみよう  )でも書きましたが市場に残ると思います。iPadでも電子書籍読めるでしょうが、Kindleのそれは読書に特化したところであり、書籍に関しては巨大なデーターベースを抱えるアマゾンですからここは大きなアドバンテージだと思います。

それよりもこれは、と感じたのがiPhone4で利用できる様々なアプリケーションを試している内に感じてきたテクノロジーが与えてくれる利便性でしょうか! 今現在僕のiPhoneには250ぐらいのアプリケーションが入っているんですが、その中で特にこれはiPhoneではなくiPadで利用したいなぁ、と感じるのが教育分野のアプリケーションです。

今、梅田望夫 / 飯吉透著「ウェブで学ぶ」の書評を書いているんですけど、デジタル化された教育環境の凄さに感動したというか、興奮を覚えました。ここの分野がゲームやエンターテイメント性と絡んで大きく市場を伸ばす分野の一つではないかと想像しているわけでして、インターネットが負けるほうへ自分を賭けるな、といういニュアンスはこことリンクしているわけです。

電子書籍分野、それとも既存の出版業界? インターネットTV、それとも既存のテレビ業界? 英語を利用して手に入るすべての情報インフラ、それとも日本語だけの情報化環境?

僕が必ずチェックしている「フラット化する世界」の著者トーマス・フリードマン氏は自身のニューヨーク・タイムズコラムで繰り返し教育への投資を訴えています。それは教育環境を21世紀型へと整えていく投資であり、21世紀型の教育環境から自らを啓蒙していくための教育投資であります。

噂されているiPad2が近々発表ということになれば、僕は間違いなく購入するでしょう。発表は3週間後です! iPhoneのアプリケーションは市場での立ち居地を確保しました。今年はiPadのアプリケーションが市場に多く出回るようになり、社会のいたるところで活躍し始める元年になると思います。

インターネットが負けるほうへ自分を賭けるな! 足踏み状態の社会的雰囲気が充満している世の中、自分ができることは自分の足回り、特に知的向上心を持って知的に社会的変動に対応する能力を高めることに僕の今年の目標は置かれそうです。

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