ジャパンブランド、「見えないモノを見る、計る」分析・計測機器を製造するエンジニア集団、島津製作所


島津製作所

ジャパンブランド、「見えないモノを見る、計る」分析・計測機器を製造するエンジニア集団、島津製作所

われた10年、20年とネガティブな表現を日本経済、日本社会に当てはめることがある。確かにそのような部分もあるかもしれないが、皆が皆、全員が全員、ただ黙ってそのセリフを受け入れてきたわけではないと思う。私は「カンブリア宮殿」に登場する様々な会社経営者の生き様を観察してきて、ただではやっぱり日本人、転ばないなぁという思いを抱いている。

多くの個人はそのネガティブな潮流に流されゆくまま自分の身を任せ、他人も一緒だからいいや、とそのまま思考停止状態に陥る。私は危険だと思う。少数だが新しい社会の変化に対応しようと、または飽和状態の産業フィールドに新しい改革を起こそうとしている人間たちがいるという事実は勇気を与えてくれないだろうか?

日本社会はこれからも少しずつだか変わっていく。テクノロジーの進歩が社会に小さな変化を受け入れさせ、それが知らず知らずの内に標準化され、気がついたらあるテクノロジーなしの昔の社会の有り様を想像できないばかりか、受け入れることさえできないほど、社会が大きな舵転換をしたことに驚きを感じるであろう。

海外生活26年、日本人の感覚を持った視点で海外から日本の現象を観るととても新鮮で、これは新しい潮流へと成長する、というのが直感的に確信する機会が多くなる。私の今与えられた役目はこれらの真実を日本に住んでいる日本人の皆様に伝えることではないかと思っている。

余計なお世話! まぁまぁ、浦島太郎は何と言っているのか少しだけでも耳を傾けてみてはいかがであろうか? 日本人はもっと自信を持つべき!その理由を知りたいだろうか? 今回は「見えないものが見える!測れる!ニッポンのものづくりを支える最先端の老舗企業、島津製作所」のお話である。

  • 2050年以降の世界経済
  • 技術的特異点を迎えるにあたって

食品から製造業まで、ものづくり支えるハイテク企業

城・守谷市、アサヒビールR&Dセンター。味を守る秘密兵器、ビールに含まれる成分を一つ一つ機械で検出できる機器。ビールを小さな容器に入れ、トレイにのせて機械にセットするだけ。液体成分分析機、暫くするとそれぞれの成分をグラフ化して表示、累計20万台販売。

グルタミン酸、セリン、ヒスチジン、グリシン、スレオニン、アミノ酸など、ビールの味、100種類以上の成分で構成されています。スーパードライとして設計した味になるように、分析機を見ながら製造工程をコントロールすることが可能になりました。成分に問題がないか安全性もチェック、食品業界では必要不可欠な存在、島津製作所です。

神奈川・茅ヶ崎市、TOTO総合研究所。マイクロフォーカスX線CT、シャワーヘッドの開発。X線照射、本来見えないシャワーヘッド内部の構造を知るための機器。高精度透視装置、ミクロン単位、極小の穴などの複雑な構造の設計が可能になりました。

この形状が見えて初めて水のイメージが分かりやすくなるということで開発、商品化されたもの、「エアイン」シャワー、水に空気(エア)を含ませ粒状に、35%も節水ができるシャワーヘッド。製造業界でも必要不可欠な存在、島津製作所です。

見えないものを見えるように、測れなかったものを測れるように(計測・分析)

都・京都市、島津製作所本社。創業1875年(明治8年)。年商3000億円、技術者1400人。2002年10月、ノーベル化学賞受賞、田中耕一氏。たんぱく質の測定法を発見。今現在は質量分析計、病気に早期発見などに役立つ分析技術を研究中、とのことです。

島津製作所本社ショールーム、分析計測機器500品目以上。海外からも引っ張りだこ状態で製品がグローバルにも広がっています。京都・京都市、島津製作所三条工場。国内生産比率86.4%(2013年度)。工場内では一人一人が手作業で製品を作っています。企業ニーズに合わせ微妙に仕様が違うものを出荷するため完全には機械化出来ないそうです。

小型卓上試験機、定価161万円。機械にコーンフレークをセットし、上から押しつぶします、歯ごたえ試験。牛乳し浸したコーンフレークをセットし、歯ごたえの違いをグラフ化して表示します。

エネルギー分散型蛍光X線分析装置、定価850万円。調べたい物質を元素レベルで分析できます。ある金属片を計ってみると、鉄が99%、マンガンとか。ジュエリー業界で金が本当に金なのかを分析することなどに利用されています。

埼玉・朝霞市、本田技術研究所二輪R&Dセンター。燃費、エンジン開発をしています。顧客の依頼に応じて製品開発を行う島津製作所。エンジン内部が見えるケーブル、光を検知し、内部の燃焼効率を炎の色で判断、波形として燃焼状態を可視化しました。

医療分野、島津製作所売り上げの2割を占めています。その一つの製品が血管撮影システムです。東京・文京区、日本医科大学。患者が患部を動かす様子をそのまま透視できる装置、X線テレビシステム。部屋の外からX線を操作できる遠隔操作。このお陰で医療スタッフの被ばく量激減しました。1961年、世界初の遠隔操作式X線テレビを開発。

島津製作所なくしては、放射線医学の発展はなかったかもしれない、とはあるお医者さんのお話。京都・南丹市、島津学園X線技師養成学校が存在しています。今現在までに累計4000人の技師を育てたそうです。

イメージング質量顕微鏡iMスコープ、定価1億5000万円。開発期間10年!静岡・浜松市、浜松医科大学医学部、瀬藤教授からの依頼です。マウスの脳細胞をセットすると2つの映像が表示されます。光学顕微鏡、マウスの脳細胞の形と質量分析計、マウスの脳細胞の成分。東京・中央区、国立がん研究センターではがん治療薬の研究などの現場で利用されています。患者に薬を投与して、標的の腫瘍に薬が当たっているかを見ることができるそうです。

創業者、島津源蔵

戸時代、仏具を作って寺に収める職人でした。島津家の名と家紋は先祖が薩摩島津氏から褒美としてもらったもの。創業記念資料館、創業当時の本社が存在した場所にあります。展示されているものは科学を学ぶ実験器具、モールスの電信機の基本的原理を教えるものなど。京都は明治2年に64校の小学校ができていました。そこ収めるための量産品、輸入品だった実験器具を国産化、機器を作るだけでなく普及させてこそ世の役に立つとは島津製作所のDNAです。

2代目島津源蔵、国産初の普及型X線装置「ダイアナ」

895年、ドイツ物理学者レントゲン博士がX線を発見。10ヶ月後の1896年、日本で初めてX線写真の撮影に成功。1927年、島津レントゲン技術講習所開設、日本の医療現場にレントゲンを普及させることに。1897年、京都帝大の注文で鉛蓄電池を製作、後に改良しGS蓄電池発売。2代目島津源蔵氏は日本の十大発明家に選ばれています。

なぜ仏具職人から科学に興味を持ったのか?

密局(せいみきょく)後、舎密とはオランダ語シェミーの訳語で化学を意味します。東京遷都により沈滞した京都の産業を振興する目的で、京都における舎密局(理化学研究所)が作られた場所。島津製作所創業者島津源蔵氏は舎密局へ頻繁に通うようになり、科学に興味をもつようになったということです。

京都発祥の企業

  • 島津製作所、創業1875年、売上高3075億円
  • オムロン、創業1933年、売上高7730億円
  • 村田製作所、創業1944年、売上高8467億円
  • 堀場製作所、創業1945年、売上高1530億円
  • 京セラ、創業1959年、売上高1兆4473億円
  • 日本電産、創業1973年、売上高8751億円

番組を見終わって、あとがき・・・モノづくりを支える分析・計測機器は島津製作所で

ノづくり大国日本だからこそ誕生した会社、島津製作所ではないでしょうか。ビール、ワイン、日本酒、その他様々な飲料水の成分を分析する装置。味に個性をもたせたり、際立たせたり、品質維持を目指したりと生産者にとっては必需品の装置ではないでしょうか。食品の味、匂い分析なども同様です。全ては数値で管理・運営されます。生産物の成分数値分析を見て経営者は決断し、新しい商品が生まれるのです。

他には自動車メーカーのエンジン開発だったり、電化製品の品質向上のための工業デザイン開発だったりと、中身はどうなっているのか、物質の変化など、何が起こっているのか観察したい、という欲求を叶えるエンジニア集団です。医療分野でも力を発揮。病気の薬、患部に対する効き具合はX線を活用して、ライブで観察できるようになるのではないでしょうか。

液体、個体、気体といったある程度タンジブルなものだったら何でも分析、計測してしまう装置を開発、人類の進化発展に役立っています。

2050年以降の世界経済

経済史のアンガス・マディソン教授によると、中国のGDPのピーク時は1820年で、そのときの規模は世界の33%を占めるほどの世界規模であった。現在はまだ世界の10%に過ぎない経済規模であるので、まだまだ途中経過であることを理解しておいた方が良い。折角これだけ勢いのある経済が隣国にあるのだから、いかに協調して双方が発展する経済協力を果たすかを、百年計画で考えた方が良い。

世界史を紐解けば中国が世界最大の経済規模だった期間は長い。つい最近でいえば、1880年代の光緒帝(ラストエンペラーの1代前)の清王朝までは、2千年以上世界最大の経済規模だった。この中国の定位置だった世界一の経済大国の称号が、1世紀ばかりのインターバルを置いて元に戻ることになる。日本にとっては悔しいことだろうが、世界の中から見ればこれは通過点に過ぎない。

中華経済圏の中で適者生存していくにはどうしたらいいのだろうか?50年後、100年後の経済界ではあの会社もこの会社も、気がついたら中国系資本というマーケットが誕生しているかもしれない。否確実に存在しているであろう。私の興味はこの「見えないものが見える!測れる!ニッポンのものづくりを支える最先端の老舗企業、島津製作所」にあるユニークなジャパンブランド的市場有利性が大中華経済圏の中で通用しているのか、という点である。

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大中華経済圏でも、親日国家インド社会でも、イスラム社会でも、アフリカ大陸でも、欧米社会でも島津製作所が提案する様々な分析・計測装置は活躍していそうです。特に経済成長が著しい新興国からこのような分析・計測装置を製造して欲しいというニーズが島津製作所に舞い込みそうです。

技術的特異点を迎えるにあたって

術的特異点とかって聞いたことありますか? 英語でTechnological Singularityっていうんですけど、要は今から30年後ぐらいの2045年頃にはコンピューターが人類叡智を超えるというものです。AI、人工知能です。その前の2018年頃(後3、4年後です)にコンピューターチップ容量が人間の脳細胞容量を超えます。で、その30年後、大体2050年前後に、コンピューターチップ容量は人間の脳細胞の100万倍に達しているそうです。

ムーアの法則とか有名ですけど、チェス盤の法則というのもありまして、その話に凄い刺激を受けたんです。簡単に説明すると、ある家来が王様のお役に立つような仕事(チェス盤を発明)をします。ご褒美は何がほしいかと尋ねられた家来は毎日ある量の米粒だけほしいといいます。チェス盤を王様の前に持ってきて最初のマスに米粒一粒、次の日には最初の一粒の倍、つまり2粒。3日目は前の日の2粒の2倍、4粒。このようにしてチェス盤が最後まで埋まるまで倍々で米粒をほしいと王様に交渉します。

もちろん王様は最初の小さい数字にしか気に止めなかったので、たやすいことだとおもい、引き受けるのですが、チェス盤の半分ぐらいに達すると米粒の量が凄いことになるんです。半分以降になると用意しきれなくなることに気づいた王様はその家来を殺してしまうんですが、この仕組みが1958年頃から始まったコンピューターのトランジスターの数と関係してくるという話です。

ムーアの法則では18ヶ月でトランジスターの数は2倍になり集積密度の向上が進むというもの。1958年頃から始まったデジタル革命創世記はチェス盤でいうところの最初のマスあたりです。で、今どのぐらいの位置にいるかというと、2006年頃、丁度iPhoneやYouTube、twitter、Facebookなどが社会に浸透し始めた頃です。ここがチェス盤でいうところの丁度半分ぐらい。で、これから先、倍々ゲームで凄いことになっていくわけです。

これからの30年から50年って多分人類が2度と経験することがないような期間になると思うんです。アナログからデジタルへ、それらテクノロジーが社会の至るところに恩恵を施していく。100年先では当たり前になっている世の中の仕組みをこの30年から50年の間に作っていくことになるであろうと予測するんです。

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今現在では割高な島津製作所の製品群ですが、もしそれらの技術がもう少し一般消費者が活用できるレベルにまでコストダウンが可能になったとき、それらの技術を活用して新しい何かを始める人たちが必ず現れるはずです。このような使い方をするとは想像していなかった、とか。

自分の生活範囲を超えて何かを想像することは難しいです。バックグランドが違う生活空間だからこそこのようなニーズがあり、必然的にこのような使用目的になった、というような発見が起こるはず。今現在では大きな分析・計測装置ですけど、これらの技術がコンタクトレンズに全て集約できるならば・・・凄い世界ですけど。

想像して創造すれば、君は何処へでも行ける

ーアの法則が終焉を迎え、思考で物を動かし始める。ロボットと人間が融合し始め、アバターが日常生活に入り込む。遺伝子治療によって医療は個々にカスタマイズされ、老化の停止、遅延が当たり前になる。ナノテクノロジーの進化にともなって量子コンピューターを人類が扱うようになり、核融合発電によって世界のエネルギー需要供給に大変化が起きる。

コンピューター、インターネットのインフラ化が世界中に行き渡り、WiFiの範囲が空気と同じような扱いになる。インターネットに繋がることは呼吸をすることのように無意識になり、情報、テクノロジー革命が全てをデジタルに置き換え、社会がデジタル秩序によって収まる形に整い、人類が営むシステムがデジタル化に移行した後、2千年、3千年、5千年と同じようなシステムが継続していくであろう。

2050年、2100年の はどうなっていると想像しますか? 技術的特異点の恩恵を受けるでしょか? 大中華経済圏の影響を受けているでしょうか? どのような形で人類社会に融合していることが私達(日本人、アジア人、世界中の人々)に幸福をもたらすのでしょうか? 選択肢は私達の思考にあります。想像して創造すれば、私達は何処へでも行けるでしょう。

思考に気をつけましょう、それはいつか言葉になるから。言葉に気をつけましょう、それはいつか行動になるから。行動に気をつけましょう、それはいつか習慣になるから。習慣に気をつけましょう、それはいつか性格になるから。性格に気をつけましょう、それはいつか運命になるから・・・


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