ジャパンブランド、塗料の技術革新で人々の暮らしを安全安心に変えていく、関西ペイント


関西ペイント

ジャパンブランド、塗料の技術革新で人々の暮らしを安全安心に変えていく、関西ペイント

われた10年、20年とネガティブな表現を日本経済、日本社会に当てはめることがある。確かにそのような部分もあるかもしれないが、皆が皆、全員が全員、ただ黙ってそのセリフを受け入れてきたわけではないと思う。私は「カンブリア宮殿」に登場する様々な会社経営者の生き様を観察してきて、ただではやっぱり日本人、転ばないなぁという思いを抱いている。

多くの個人はそのネガティブな潮流に流されゆくまま自分の身を任せ、他人も一緒だからいいや、とそのまま思考停止状態に陥る。私は危険だと思う。少数だが新しい社会の変化に対応しようと、または飽和状態の産業フィールドに新しい改革を起こそうとしている人間たちがいるという事実は勇気を与えてくれないだろうか?

日本社会はこれからも少しずつだか変わっていく。テクノロジーの進歩が社会に小さな変化を受け入れさせ、それが知らず知らずの内に標準化され、気がついたらあるテクノロジーなしの昔の社会の有り様を想像できないばかりか、受け入れることさえできないほど、社会が大きな舵転換をしたことに驚きを感じるであろう。

海外生活26年、日本人の感覚を持った視点で海外から日本の現象を観るととても新鮮で、これは新しい潮流へと成長する、というのが直感的に確信する機会が多くなる。私の今与えられた役目はこれらの真実を日本に住んでいる日本人の皆様に伝えることではないかと思っている。

余計なお世話! まぁまぁ、浦島太郎は何と言っているのか少しだけでも耳を傾けてみてはいかがであろうか? 日本人はもっと自信を持つべき!その理由を知りたいだろうか? 今回は「世界を塗り替える!知られざる巨大塗料メーカー、関西ペイント」のお話である。

  • 2050年以降の世界経済
  • 技術的特異点を迎えるにあたって

自動車の色を創る企業

動車ディーラー現場での風景、N-BOX スラッシュ、カラーバリエーション、同じ車種で最大17種類展示。N-BOX スラッシュ、10パターンのツートンカラー。色で選ぶお客が増えている、現車で確認してもらうことが狙い。国内市場2台に1台を塗る企業、日本No. 1塗料メーカー、関西ペイントが手がけている。

関西ペイント、開発施設、自動車塗料研究チーム。光が当たると輝くパールという塗料。パール、太陽光を反射する素材、天然鉱石の粉末、この素材を樹脂に解いて濃い青を混ぜると輝く青になる。他にも塗装技術研究所、自動車工場と同じ設備を配置、自動車工場と同じ塗装ロボットまで、綺麗に塗るためには塗り方も重要と研究を続けている。

自動車塗料がメーン事業だが、車以外にもたくさん塗っている場所がある。豪華寝台列車「ななつ星」、漆をテーマにした高級感溢れるカラー。他には建設から50年以上経つ東京タワー、錆止め効果のある塗料を何度も塗り直している。巨大石油タンク、腐食防止効果のある塗料を塗っている。豪華客船、船底に塗られているのは生物付着防止、藻や貝が付着しない特殊塗料。

塗料メーカー売り上げランキング

  1. 関西ペイント、3204億円
  2. 日本ペイント、2605億円
  3. エスケー化研、948億円
  4. 中国塗料、909億円
  5. 大日本塗料、726億円

社風を変えた男、石野博

西ペイント、創業1918年、世界拠点36ヶ所、社員約12000人のグローバル企業。2003年、関西ペイント入社の石野氏、海外市場の開拓を進めるため引っこ抜かれた人材。何処からか? 三菱商事出身、世界中を飛び回っていたバリバリの商社マン。そして2013年、社長就任。グローバル企業に育て上げたのは石野氏が抱いていた危機感故に・・・

毎朝、各社新聞記事チェック、気になる記事をスマートフォンで撮影。塗料に直接関係なくても商品開発に結びつきそうなものは見逃さない。担当者に記事内容を添付してメール、対応可能かどうかを問い合わせる。スピード、アクションを早くしないと、他者と同じレベル、差別化できないという。

危機感その1、自動車用塗料

ーマンショックによる新車販売の激減で売り上げが減少。2007年度、関西ペイントの売り上げ比率、自動車45%、建築17%、工業22%、その他という実体。自動車だけに寄りかかっていては何かあったときに会社を守れない、新しい切り込み方や差別化できるやり方を考えなくてはいけない。新たな柱となる塗料開発をスタート。

関西ペイント、液体状の漆喰塗料開発。漆喰は日本古来の優れもの。漆喰、消石灰から作られる粘土質の建築素材。湿度調節効果、物を補完する蔵などの壁材に昔から使われてきたが、材料費高価、左官技術が必要、一般の人には遠い存在の漆喰となっていた。そこで関西ペイント、塗料化して簡単に使えるように、自分で塗ろうと思えば塗れる、ローラーやハケで。

1パック8240円、本漆喰を塗るのに比べれば3分の1の価格で済む。防臭効果がありタバコの匂いとか感じることなくなる。更に漆喰塗料、菌やウィルスを吸着。鳥インフルエンザ、ウィルスの感染力が30分でほぼゼロという状態に、増殖を抑える効果が認められる。保育園や病院からも需要ありという優れものの特殊塗料。

他にも僅か20分で乾燥する錆止め塗料。太陽の熱を遮ってくれる屋根に塗る塗料。遮熱塗料、ガラスに塗る塗料、夏場の直射日光を遮る、エアコン消費量が変わる、とのこと。独自の機能で差別化を図り、新たなニーズを発掘。結果2013年度、関西ペイントの売り上げ比率、自動車38%、建築26%、工業26%、その他。

危機感その2、大手3社の独占状態

ンフラとか建築とか、ボリューム的に新興国の需要爆発に伴って伸びる可能性。このマーケットシャアを獲らないとボリューム負けする、と危機感を抱いている石野氏。伸びるマーケットに対して各グローバル企業が投資を集中している。今はある意味陣取り合戦、先に行って陣を取っておかないと後からでは難しい。5年以内に世界寡占化は終わるだろうと。

主な世界の塗料メーカー(2013年度)

  • 1位、アクゾノーベル
  • 2位、PPG
  • 3位、シャーウィン・ウィリアムズ
  • 8位、関西ペイント

脱・自前主義、サウジアラビア

ウジアラビア、厳格的なイスラム国家で海外企業が入り込むのは難しいと言われる。メッカ、イスラム教、最大の聖地、年間730万人が巡礼。礼拝堂の増改築工事で関西ペイントの塗料を使用、柱だけでなく床や壁などすべて塗り直す。塗料400トン、期間7ヶ月の大仕事。

2008年、合併会社設立、関西ペイントとビンラディングループ、関西ペイントの出資比率4割。大型プロジェクトを多数手がけるサウジアラビア最大のゼネコン、国内シェア7割。参入が難しい市場、主導権を持たず現地企業の力を借りる戦略。いろいろなプロジェクトを取る、彼らの力が役に立つと思っていると石野氏は仰っていました。

脱・自前主義、南アフリカ

アフリカ、未開拓市場、競争相手がいない間に旗を立ててブランドを樹立する。現地企業プラスコン、2011年、南アフリカ最大手ブランドを買収、93%を出資し子会社化。カンサイ・プラスコン、現地社員は日本人ゼロ。

日本人が行くとその国のことが分からないから押し付けになるし学ぶのに時間がかかる。仕事のやり方は現地に一任。南アフリカ、自分で家の壁を塗り替えるのが一般的ということでカンサイ・プラスコンの塗料専門ショールーム設置。色の専門スタッフが無料で色のコーディネートを行うサービスを展開している。

  • 2001年度、関西ペイントの売り上げ構成比、国内78%、海外22%
  • 2013年度、関西ペイントの売り上げ構成比、国内44%、海外56%

グローバル企業へ成長するための仕組み、信頼関係

本のやり方で全部やっていくと向こうはつまらない、利益も吸い上げられているという感覚を持つ。相手の良さを尊重して走ってもらう、利益をちゃんと折半すると言うと、これが一番受け入れられる。スピードを持って効率良く利益を上げながら信頼を崩さない。できるだけ本社の人たちが決めるのでなく、そこの場所、現場に近い人たちが決められる仕組みを作っていく、と石野氏のお言葉です。

グローバル企業へ成長するための仕組み、情報共有

に日本のやり方と違って各国はやり方が違う、これを学ぼう、と。皆んなでレベルアップをしよう、販売でも生産でも商品でも。ベストプラクティス(最善の方法)、良いものを見て受け入れて、エゴを捨てよう、と。俺がベストだ、と思うとエゴが強く中々受け入れない。目的に最短で行くためにはエゴを捨てたほうが早い。利益、投資、リスク。これは全部シェアできるように、各国に何かあったら全部上げてこいと言っている、でもやり方は任せる、と。

グローバルで驚き商品開発

友化学「防虫蚊帳」開発、マラリア対策でアフリカなどに配布。同じことが塗料でできないかと、住友化学に素材のことを聞いて、教えてくれませんか?と言ったら快く販売を許してくれた、とのこと。早速、南アフリカ、カンサイ・プラスコン研究所へ。

蚊が血を吸う力を無くす新しい塗料。蚊よけ塗料、蚊の神経を麻痺させる、マラリア対策として開発。しかし、高価のため南アフリカではヒットせず。この情報がどのように活かされたか? 海外関西ペイントグループ社員が集まるグローバル会議、開発商品や生産方式などを発表しグループ内で共有する会議。

蚊によって媒介される感染病、急な高熱や関節筋肉痛を起こすデング熱。マレーシア、カンサイ・コーティングス・マレーシア。南アフリカの蚊よけ塗料を取り寄せ、マレーシアで現地使用(デング熱対策)に改良して販売することに。

グループで開発したものだから、研究コストもかからないし、何よりニーズに合った商品を素早く投入、マレーシアで大ヒット商品となる。壁に塗れば2年間、蚊が寄りつかなくなる、勿論人体には影響なし。今後は東南アジアの国々やインドなどに販路を拡大予定。( ジャパンブランド、安全安心という信頼を日本市場の倍規模マーケットで売る、フマキラー )

番組を見終わって、あとがき・・・塗る場所は生活環境の至るところに存在している

動車塗料だけに頼るのではなく建築、工業で付加価値を産んだ製品を生み出して会社の利益を確保させようと試みた石野氏の手腕に脱帽です。そしてこの付加価値を生んでいる特殊塗料を武器に新興国市場のマーケットシェアを獲得しようと。

石野氏を突き動かしているもの、危機感です。世界規模で見た関西ペイントのマーケットシェア規模の真実が石野氏に見えていたからこそ、信頼構築、情報共有というシステムを関西ペイントのDNAに取り組んだのだと思います。

そのためには自前主義ということは最初から構想には入っていなかったのだと思います。脱・自前主義在りきではないと、石野氏も番組の中で仰っていました。私はブリジストンを連想していました。( ジャパンブランド、ゴムに付加価値を与えるグローバル企業のお手本、ブリヂストン )

2050年以降の世界経済

経済史のアンガス・マディソン教授によると、中国のGDPのピーク時は1820年で、そのときの規模は世界の33%を占めるほどの世界規模であった。現在はまだ世界の10%に過ぎない経済規模であるので、まだまだ途中経過であることを理解しておいた方が良い。折角これだけ勢いのある経済が隣国にあるのだから、いかに協調して双方が発展する経済協力を果たすかを、百年計画で考えた方が良い。

世界史を紐解けば中国が世界最大の経済規模だった期間は長い。つい最近でいえば、1880年代の光緒帝(ラストエンペラーの1代前)の清王朝までは、2千年以上世界最大の経済規模だった。この中国の定位置だった世界一の経済大国の称号が、1世紀ばかりのインターバルを置いて元に戻ることになる。日本にとっては悔しいことだろうが、世界の中から見ればこれは通過点に過ぎない。(10秒で読む日経)

中華経済圏の中で適者生存していくにはどうしたらいいのだろうか?50年後、100年後の経済界ではあの会社もこの会社も、気がついたら中国系資本というマーケットが誕生しているかもしれない。否確実に存在しているであろう。私の興味はこの「世界を塗り替える!知られざる巨大塗料メーカー、関西ペイント」にあるユニークなジャパンブランド的市場有利性が大中華経済圏の中で通用しているのか、という点である。

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大中華経済圏でも、親日国家インド社会でも、イスラム社会でも、アフリカ大陸でも、欧米社会でも関西ペイントは信頼構築、情報共有というシステムを携えて世界規模でマーケットシェアを大きくしている可能性大です。5年以内に世界寡占化は終わるだろう、と予測する石野氏のスピードと危機感に関西ペイント社員が共感できれば・・・

技術的特異点を迎えるにあたって

術的特異点とかって聞いたことありますか? 英語でTechnological Singularityっていうんですけど、要は今から30年後ぐらいの2045年頃にはコンピューターが人類叡智を超えるというものです。AI、人工知能です。その前の2018年頃(後3、4年後です)にコンピューターチップ容量が人間の脳細胞容量を超えます。で、その30年後、大体2050年前後に、コンピューターチップ容量は人間の脳細胞の100万倍に達しているそうです。

ムーアの法則とか有名ですけど、チェス盤の法則というのもありまして、その話に凄い刺激を受けたんです。簡単に説明すると、ある家来が王様のお役に立つような仕事(チェス盤を発明)をします。ご褒美は何がほしいかと尋ねられた家来は毎日ある量の米粒だけほしいといいます。チェス盤を王様の前に持ってきて最初のマスに米粒一粒、次の日には最初の一粒の倍、つまり2粒。3日目は前の日の2粒の2倍、4粒。このようにしてチェス盤が最後まで埋まるまで倍々で米粒をほしいと王様に交渉します。

もちろん王様は最初の小さい数字にしか気に止めなかったので、たやすいことだとおもい、引き受けるのですが、チェス盤の半分ぐらいに達すると米粒の量が凄いことになるんです。半分以降になると用意しきれなくなることに気づいた王様はその家来を殺してしまうんですが、この仕組みが1958年頃から始まったコンピューターのトランジスターの数と関係してくるという話です。

ムーアの法則では18ヶ月でトランジスターの数は2倍になり集積密度の向上が進むというもの。1958年頃から始まったデジタル革命創世記はチェス盤でいうところの最初のマスあたりです。で、今どのぐらいの位置にいるかというと、2006年頃、丁度iPhoneやYouTube、twitter、Facebookなどが社会に浸透し始めた頃です。ここがチェス盤でいうところの丁度半分ぐらい。で、これから先、倍々ゲームで凄いことになっていくわけです。

これからの30年から50年って多分人類が2度と経験することがないような期間になると思うんです。アナログからデジタルへ、それらテクノロジーが社会の至るところに恩恵を施していく。100年先では当たり前になっている世の中の仕組みをこの30年から50年の間に作っていくことになるであろうと予測するんです。

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塗るという塗料に特殊機能を盛り込んでいく試みはまだまだ開発余地、存在している気がしています。人間の5感、動植物の5感にアピールするもの。視覚、臭覚、触覚、聴覚、味覚で刺激される、人間の、動植物の波長に反映するとか。後、建築、工業分野でテクノロジー進化がどれほど活かされるのか? 日常生活の困った悩み解消、ここに商品開発のヒントが・・・

想像して創造すれば、君は何処へでも行ける

ーアの法則が終焉を迎え、思考で物を動かし始める。ロボットと人間が融合し始め、アバターが日常生活に入り込む。遺伝子治療によって医療は個々にカスタマイズされ、老化の停止、遅延が当たり前になる。ナノテクノロジーの進化にともなって量子コンピューターを人類が扱うようになり、核融合発電によって世界のエネルギー需要供給に大変化が起きる。

コンピューター、インターネットのインフラ化が世界中に行き渡り、WiFiの範囲が空気と同じような扱いになる。インターネットに繋がることは呼吸をすることのように無意識になり、情報、テクノロジー革命が全てをデジタルに置き換え、社会がデジタル秩序によって収まる形に整い、人類が営むシステムがデジタル化に移行した後、2千年、3千年、5千年と同じようなシステムが継続していくであろう。

2050年、2100年の はどうなっていると想像しますか? 技術的特異点の恩恵を受けるでしょか? 大中華経済圏の影響を受けているでしょうか? どのような形で人類社会に融合していることが私達(日本人、アジア人、世界中の人々)に幸福をもたらすのでしょうか? 選択肢は私達の思考にあります。想像して創造すれば、私達は何処へでも行けるでしょう。

思考に気をつけましょう、それはいつか言葉になるから。言葉に気をつけましょう、それはいつか行動になるから。行動に気をつけましょう、それはいつか習慣になるから。習慣に気をつけましょう、それはいつか性格になるから。性格に気をつけましょう、それはいつか運命になるから・・・

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