ジャパンブランド、数値化して味のブレを防ぐプロ中のプロを目指せ、大和製作所


大和製作所

ジャパンブランド、数値化して味のブレを防ぐプロ中のプロを目指せ、大和製作所

われた10年、20年とネガティブな表現を日本経済、日本社会に当てはめることがある。確かにそのような部分もあるかもしれないが、皆が皆、全員が全員、ただ黙ってそのセリフを受け入れてきたわけではないと思う。私は「カンブリア宮殿」に登場する様々な会社経営者の生き様を観察してきて、ただではやっぱり日本人、転ばないなぁという思いを抱いている。

多くの個人はそのネガティブな潮流に流されゆくまま自分の身を任せ、他人も一緒だからいいや、とそのまま思考停止状態に陥る。私は危険だと思う。少数だが新しい社会の変化に対応しようと、または飽和状態の産業フィールドに新しい改革を起こそうとしている人間たちがいるという事実は勇気を与えてくれないだろうか?

日本社会はこれからも少しずつだか変わっていく。テクノロジーの進歩が社会に小さな変化を受け入れさせ、それが知らず知らずの内に標準化され、気がついたらあるテクノロジーなしの昔の社会の有り様を想像できないばかりか、受け入れることさえできないほど、社会が大きな舵転換をしたことに驚きを感じるであろう。

海外生活24年、日本人の感覚を持った視点で海外から日本の現象を観るととても新鮮で、これは新しい潮流へと成長する、というのが直感的に確信する機会が多くなる。私の今与えられた役目はこれらの真実を日本に住んでいる日本人の皆様に伝えることではないかと思っている。

余計なお世話! まぁまぁ、浦島太郎は何と言っているのか少しだけでも耳を傾けてみてはいかがであろうか? 日本人はもっと自信を持つべき!その理由を知りたいだろうか? 今回は「繁盛ラーメン店を作れ!製麺機メーカーの挑戦を追う」のお話である。

  • 2050年以降の世界経済
  • 技術的特異点を迎えるにあたって

人の成功を喜ぶビジネス、ラーメン業界の影の指南役

ーメン王、石神秀幸氏曰く、「ただ一つの味を教えるのではなく、ラーメン作りのノウハウを考えさせる。基礎を教えて創造させる方法を築いた功績は大きい。だから百花繚乱、いろんな味のラーメンが楽しめるようになった」、と。誰のことであろうか?

異色のエンジニア、大和製作所社長藤井薫氏のことである。1968年、20歳で川崎重工に就職、戦闘機の設計を担当。その後、製麺機メーカー社長となる。理想の麺が簡単に作れる製麺機社長でありながら、ラーメン学校校長先生でもあり、究極のスープ作りを指導、卒業生は大ヒットラーメン店を開店し続けている。京都・城陽市 俺のラーメン あっぱれ屋、東京・世田谷区 アイバンラーメン、ほか多数店。

香川県・宇多津町に大和製作所は存在している。従業員71人。取り扱っている商品の一つが、ラーメン用製麺機、「リッチメン」、価格は1台206万8500円。

大和製作所の驚き、その1

全国津々浦々のラーメンが作れる。旭川ラーメン、札幌ラーメン、函館ラーメン、米沢ラーメン、喜多方ラーメン、東京ラーメン、飛騨高山ラーメン、横浜ラーメン、京都ラーメン、和歌山ラーメン、尾道ラーメン、徳島ラーメン、博多ラーメン、熊本ラーメン等など。1台で全国30種類以上の麺が作れるという優れもの。

大和製作所の驚き、その2

麺作りが難しそうではない!? 小麦粉にかん水と塩を含んだ水を加えた物、これを二つのローラーで挟んで行くと生地になっていく。生地を好みの太さ、長さに切ればご当地麺の出来上がりという具合。この機械があれば誰でも簡単に美味しい麺が作れる。

ラーメンの麺は口の中で麺がバラバラになる粒状食感とうどんみたいな餅状食感と大きく分けて二つある、と藤井社長。作り方も全然違う、粉も違う、スープに合うように作っていくことが非常に重要なポイントと仰っていました。

現在、大和製作所のラーメン製麺機、17の国と地域で使用されている。累計生産台数、1万2000台以上。小型製麺機で40%のトップシェアを誇る。うどんやそばの機械も含めて、年商14億8000万円。最初の頃は機械を買ってくれるのは製麺所、所謂プロが機械を購入。しかし段々お店のパートが使うようになって安全性が非常に重要だと気が付く。

製麺機の拘り、安全性

安全ガードを設置、ローラーに手が巻き込まれないように。粉を混ぜるミキサー、センサーがついた緊急停止装置。スタッフに怪我をさせることなく、安心して購入できる。

製麺機の拘り、動作チェック

完成した製麺機は売りに出す前に、実際麺を打ってみる。お客のレシピ通りの麺が作れるか確認している徹底ぶり。

製麺機の拘り、アフターケア

365日メンテナンスを受け付けてくれる。うどん、そば、ラーメン店は平日より日曜、祭日の方が忙しい。ということは、機械もそららの日にトラブルを起こしやすい、日曜、祭日にメンテナンスをやるのは当たり前じゃないかと。

科学で教えるラーメン学校

京・品川区にラーメン学校を構える。講習費用(7日間)38万5000円、テキスト代込み。僅か一週間で繁盛店を作る基礎を教えてくれるという本格的ラーメン学校。麺作りからスープの仕込みまで味作りのノウハウを習う。全国のあらゆるラーメンの作り方はもちろん、本来門外不出と言われる有名店の秘伝の味まで、繁盛店の極意を全て教えてくれる。

元ダレ作り、味の決め手となる

ビや貝柱から作った醤油ダレ、鰹の塩ダレ、酢・ミリン類など。元ダレ37種類、香味油18種類。その配合の妙が味を決める。組み合わせる分量は0.1ミリ単位というから驚き! どんなに複雑な機械でも設計図があれば作れる。それと同じようにどんなに難しい味でもレシピがあれば作れるだろうと、全てを数値で管理していくことを始めた、と藤井社長のお言葉。

デジタル・クッキングとは正にこのこと。例えば、喜多方ラーメンの場合、元ダレ14種類、香味油4種類とミリ単位で配合していく。

スープ作り、濃度を高めていく

料と水の割合、1対2(最初)。材料の重さに対し2倍の水でスープを仕込む。大きな鍋の場合、豚骨こってり、鍋のふちから14.5センチメートルを維持、スープの高さです。アクを取っては水を足し、14.5センチメートルを維持し続ける。こうすることによってスープ自体の濃度を高めていくのが狙い。

そして一時間おきに、ラーメンスープ用濃度計活用、スープは濃度で管理するという基本を教える。味を感任せにしない、沸騰寸前まで煮詰めたら渋くなってスープにならないとの指摘も。体調の良し悪るしによって味はぶれる、食材も同じ業者から仕入れても、毎日同じものが入ってくるわけではない。濃度を測定することで常に同じスープに仕上げていく。

ラーメン学校、経営講義

国のラーメン店4万店、毎年新規出店数3500店がマーケットに現れ、年間閉店数3500店ものラーメン店が廃業に追い込まれている厳しい世界。藤井氏が主催するラーメン学校の卒業生約600人、現在では17の国と地域で活躍している。

藤井氏曰く、ラーメン店を開業してすぐダメになる店をなくすのが大切じゃないかと思った。で、ラーメン学校を開設。ラーメン学校は1週間という短期間で生徒の人生を変える学校。教える方も本気なら学ぶ生徒も本気。それぞれの人生をかけるつもりで世界中からラーメン学校に人材が集まってくる。素人も元料理人も、他業界の人材も!

ライバル店と競争しないで済むようにするには、絶対に真似できない強みを持つこと。今までのお店で解決されていないお客の問題があるはず。それを解決することによって新しいお店やイノベーションを起こせる、藤井氏は仰っていました。

藤井流繁盛店作り1、新規出店を宣伝しない

宣伝をやめろという理由。オープン目当ての客がたくさん押し寄せると、不慣れな接客と未熟な商品で信用を失うと。大事なのは常の安定した美味しい商品を提供すること。

藤井流繁盛店作り2、最高の逸品しか出すな

例えばラーメン学校卒業生が運営する東京・神田淡路町にある、麺巧 潮。メニューは2種類の商品だけ。なぜ成功しないかというと、60から80点レベルの商品を出すからアウト、今はもう95点以上じゃないとダメな時代。商品力を徹底的に貫くか、あるいはサービス力でダントツのところへ行くか。プロではダメな時代、プロ中のプロでないと成功しない時代、と藤井氏。

藤井流繁盛店作り3、駅前に店を出すな

お店を始めるとなったら不動産屋に飛び込む人が多い。で、不動産屋へ飛び込んだら駅前の店舗を紹介される場合が非常に多い。それで失敗される人も多いという。吉祥寺駅の例。普通吉祥寺は良い場所だと思う。半径500メートルが徒歩圏、駐車場がなくて可能な範囲。

しかし線路の反対側からは客は来ないという重要ポイント。幹線道路の場合も反対側からはお客が来にくい。道路や線路が精神的なバリアーなっている。分断されるから実際の商圏は小さくなるというのが藤井氏の理論。立地というのは非常に重要な要素である、と。

教えっぱなしで終わらない、ラーメン学校

功するまでトコトン鍛える姿勢を貫いている。卒業生が1年後、スープなどの味付けを確認してもらうためにラーメン学校を訪問。美味しさを感じなければ、その場で手直し。または卒業生がお店を開業しても繁盛しなければ、アドバイスに向かう、全て無料で!

お客の不満足度を調査すること。満足している点じゃなく、不満足な点を徹底的に調べていく。あえて不満足な点を聞かなかったら言わない。その部分に気づき、改良、改革していくことでライバル店にはない強みを持つことになり、自立できる、と。

番組を見終わって、あとがき・・・世界中に進出するラーメン学校卒業生

いなぁ、と見終わって感心してしまいました。ニューヨークにもラーメンブームが訪れていますが、きっと藤井氏のラーメン学校を卒業した生徒が開業しているラーメン店、存在しているかもしれないです。どんな麺でも製造できる機械と、ラーメン学校で叩きこまれた知識があれば、海外へ進出するにも躊躇しないと感じました。

スープ濃度は数値化して味のブレをなくしていく。そして95点以上の完成品を二つほど用意して勝負。成功までの道のりをこれほど明確にシステム化してくれている人は居ないのではないでしょうか。たかがラーメン、されどラーメン。その人の人生を大きく変えることの出来る可能性を備えているラーメン学校の存在は、セーフティーネットの一つとして捉えられてもいいのではと私なんかは思ってしまいます。

2050年以降の世界経済

経済史のアンガス・マディソン教授によると、中国のGDPのピーク時は1820年で、そのときの規模は世界の33%を占めるほどの世界規模であった。現在はまだ世界の10%に過ぎない経済規模であるので、まだまだ途中経過であることを理解しておいた方が良い。折角これだけ勢いのある経済が隣国にあるのだから、いかに協調して双方が発展する経済協力を果たすかを、百年計画で考えた方が良い。

世界史を紐解けば中国が世界最大の経済規模だった期間は長い。つい最近でいえば、1880年代の光緒帝(ラストエンペラーの1代前)の清王朝までは、2千年以上世界最大の経済規模だった。この中国の定位置だった世界一の経済大国の称号が、1世紀ばかりのインターバルを置いて元に戻ることになる。日本にとっては悔しいことだろうが、世界の中から見ればこれは通過点に過ぎない。(10秒で読む日経)

中華経済圏の中で適者生存していくにはどうしたらいいのだろうか?50年後、100年後の経済界ではあの会社もこの会社も、気がついたら中国系資本というマーケットが誕生しているかもしれない。否確実に存在しているであろう。私の興味はこの「繁盛ラーメン店を作れ!製麺機メーカーの挑戦を追う」にあるユニークなジャパンブランド的市場有利性が大中華経済圏の中で通用しているのか、という点である。

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大中華経済圏でも、親日国家、インド社会でも、イスラム社会でも、アフリカ大陸でも、欧米社会でも藤井氏ラーメン学校を卒業した生徒が開業するラーメン店、進出している可能性、あると思います。自分がやらなくてもきっと世界の誰かがやるだろう、という時代だからです。

ラーメンも元を正せば中国から入ってきたもの。それを今では日本人好みに合うように様々な試みがされていて日本人に受け入れられています。逆の方向へも可能ではないでしょうか。これだけ情報化が進んでいますから、自国外から新たな食文化を取り入れる地域が出てくるのは当然ではないでしょうか。

いった先々でローカル化する、という試みは勿論必要ですが、ラーメンなんかアフリカ人は食べないだろうという先入観は過去のものになるはずです。生活スタイルが情報革命で世界中の若者の価値感が似通ったものになりました。これと同じことが食文化でも起こると私は考えています。

ラーメン、寿司、蕎麦、和食、鍋料理、コンビニ弁当、デパ地下のお惣菜、卵料理、等など日本人の食文化が広く海外へ進出、その地域に合ったローカル化を成し遂げ、人々の食生活を豊かなものにしていることでしょう。

技術的特異点を迎えるにあたって

術的特異点とかって聞いたことありますか? 英語でTechnological Singularityっていうんですけど、要は今から30年後ぐらいの2045年頃にはコンピューターが人類叡智を超えるというものです。AI、人工知能です。その前の2018年頃(後5、6年後です)にコンピューターチップ容量が人間の脳細胞容量を超えます。で、その30年後、大体2050年前後に、コンピューターチップ容量は人間の脳細胞の100万倍に達しているそうです。

ムーアの法則とか有名ですけど、チェス盤の法則というのもありまして、その話に凄い刺激を受けたんです。簡単に説明すると、ある家来が王様のお役に立つような仕事(チェス盤を発明)をします。ご褒美は何がほしいかと尋ねられた家来は毎日ある量の米粒だけほしいといいます。チェス盤を王様の前に持ってきて最初のマスに米粒一粒、次の日には最初の一粒の倍、つまり2粒。3日目は前の日の2粒の2倍、4粒。このようにしてチェス盤が最後まで埋まるまで倍々で米粒をほしいと王様に交渉します。

もちろん王様は最初の小さい数字にしか気に止めなかったので、たやすいことだとおもい、引き受けるのですが、チェス盤の半分ぐらいに達すると米粒の量が凄いことになるんです。半分以降になると用意しきれなくなることに気づいた王様はその家来を殺してしまうんですが、この仕組みが1958年頃から始まったコンピューターのトランジスターの数と関係してくるという話です。

ムーアの法則では18ヶ月でトランジスターの数は2倍になり集積密度の向上が進むというもの。1958年頃から始まったデジタル革命創世記はチェス盤でいうところの最初のマスあたりです。で、今どのぐらいの位置にいるかというと、2006年頃、丁度iPhoneやYouTube、twitter、Facebookなどが社会に浸透し始めた頃です。ここがチェス盤でいうところの丁度半分ぐらい。で、これから先、倍々ゲームで凄いことになっていくわけです。

これからの30年から50年って多分人類が2度と経験することがないような期間になると思うんです。アナログからデジタルへ、それらテクノロジーが社会の至るところに恩恵を施していく。100年先では当たり前になっている世の中の仕組みをこの30年から50年の間に作っていくことになるであろうと予測するんです。

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調理ロボットの進化が凄いです。どんな麺でも作れる製麺機は驚きましたけど、ラーメン作りの全工程がロボット化する未来は現実的だと思います。材料を製麺機に投入して、麺を作り、スープもミリ単位でコンピューター管理の元、製造されていく。勿論濃度検査もコンピューター化されて味のブレなどを無くします。リンガーハットさんの試み(ジャパンブランド、ロボット化する調理器具によって味のバラツキを無くす、リンガーハット )を観て、このように感じた次第です。

想像して創造すれば、君は何処へでも行ける

ーアの法則が終焉を迎え、思考で物を動かし始める。ロボットと人間が融合し始め、アバターが日常生活に入り込む。遺伝子治療によって医療は個々にカスタマイズされ、老化の停止、遅延が当たり前になる。ナノテクノロジーの進化にともなって量子コンピューターを人類が扱うようになり、核融合発電によって世界のエネルギー需要供給に大変化が起きる。

コンピューター、インターネットのインフラ化が世界中に行き渡り、WiFiの範囲が空気と同じような扱いになる。インターネットに繋がることは呼吸をすることのように無意識になり、情報、テクノロジー革命が全てをデジタルに置き換え、社会がデジタル秩序によって収まる形に整い、人類が営むシステムがデジタル化に移行した後、2千年、3千年、5千年と同じようなシステムが継続していくであろう。

2050年、2100年の はどうなっていると想像しますか? 技術的特異点の恩恵を受けるでしょか? 大中華経済圏の影響を受けているでしょうか? どのような形で人類社会に融合していることが私達(日本人、アジア人、世界中の人々)に幸福をもたらすのでしょうか? 選択肢は私達の思考にあります。想像して創造すれば、私達は何処へでも行けるでしょう。

思考に気をつけましょう、それはいつか言葉になるから。言葉に気をつけましょう、それはいつか行動になるから。行動に気をつけましょう、それはいつか習慣になるから。習慣に気をつけましょう、それはいつか性格になるから。性格に気をつけましょう、それはいつか運命になるから・・・

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