ジャパンブランド、食料、燃料、医薬品になって環境に優しいミドリムシが世界を救う、ユーグレナ


ミドリムシ

ジャパンブランド、食料、燃料、医薬品になって環境に優しいミドリムシが世界を救う、ユーグレナ

われた10年、20年とネガティブな表現を日本経済、日本社会に当てはめることがある。確かにそのような部分もあるかもしれないが、皆が皆、全員が全員、ただ黙ってそのセリフを受け入れてきたわけではないと思う。私は「カンブリア宮殿」に登場する様々な会社経営者の生き様を観察してきて、ただではやっぱり日本人、転ばないなぁという思いを抱いている。

多くの個人はそのネガティブな潮流に流されゆくまま自分の身を任せ、他人も一緒だからいいや、とそのまま思考停止状態に陥る。私は危険だと思う。少数だが新しい社会の変化に対応しようと、または飽和状態の産業フィールドに新しい改革を起こそうとしている人間たちがいるという事実は勇気を与えてくれないだろうか?

日本社会はこれからも少しずつだか変わっていく。テクノロジーの進歩が社会に小さな変化を受け入れさせ、それが知らず知らずの内に標準化され、気がついたらあるテクノロジーなしの昔の社会の有り様を想像できないばかりか、受け入れることさえできないほど、社会が大きな舵転換をしたことに驚きを感じるであろう。

海外生活26年、日本人の感覚を持った視点で海外から日本の現象を観るととても新鮮で、これは新しい潮流へと成長する、というのが直感的に確信する機会が多くなる。私の今与えられた役目はこれらの真実を日本に住んでいる日本人の皆様に伝えることではないかと思っている。

余計なお世話! まぁまぁ、浦島太郎は何と言っているのか少しだけでも耳を傾けてみてはいかがであろうか? 日本人はもっと自信を持つべき!その理由を知りたいだろうか? 今回は「“ミドリムシ”ビジネス増殖中!食品から燃料まで…壮大な夢に挑む34歳、ユーグレナ」のお話である。

  • 2050年以降の世界経済
  • 技術的特異点を迎えるにあたって

学名ユーグレナ、ミドリムシ

食品で大ブーム、ミドリムシとは? 体長0.05ミリで藻の一種、5億年前から存在している。動物性の特徴、自力で動き回る。植物性の特徴、日光とCO2で光合成を行う。ビタミン・ミネラル・アミノ酸など59の栄養素を持つ。沖縄・石垣島、9年前からミドリムシを大量培養している社員数約70人のベンチャー企業、ユーグレナは2005年設立されました。

ユーグレナの歩み

ーグレナ社長出雲充氏。東大1年の時、バングラデッシュを訪問、10億人の栄養失調を抱えた子供達を目の当たりにして帰国後、文系から農学部へ学問するべき道を変更。大学の1年後輩、鈴木健吾氏に出会う運命が待ち構えていました。現在、ユーグレナの研究開発責任者の鈴木氏はミドリムシが大学時代の研究テーマの一つということも運命を感じます。

出雲氏からバングラディッシュの事情を説明された鈴木氏、「ミドリムシ」のことを紹介。二人三脚でミドリムシの研究を開始します。が、5年近く、ミドリムシを生産できません。当時の技術では1ヶ月で「耳かき1杯分」がミドリムシ培養限度、実験室の中だけの話です。

それを大量培養しようとなると、日が当たる屋外で育てる必要があるのですが、研究室から屋外にミドリムシを持ち出すと一晩で死滅してしまうのです。ミドリムシ、直物連鎖の一番弱い生物、弱い上に栄養豊富なため、雑菌などの餌食になり全部食べられてしまいます。

研究に行き詰まる二人、夜行バスで全国行脚、ミドリムシ研究者に教えを請いに・・・そこで分かったこと、皆が同じポイントで躓いていると。ミドリムシ大量培養、雑菌を如何に入れないかということだが、何百トンの培養槽を無菌にするのは難しいとのこと。

そこで二人は発想の転換を行い、ミドリムシ培養槽の中に雑菌は入ってくると仮定します。培養していく過程で、ミドリムシしか生き残らない培養液を開発しようと試みることに。2005年12月16日、世界初のミドリムシ大量培養に成功しました。

2006年、ミドリムシをサプリメントとして商品化しますが、全く売れないという状況。ミドリムシという名前、虫というイメージから食品として売り出すにはミドリムシという名前がネックになるということです。虫ではなく、栄養満点の夢の食材と説明してもダメ。

2年で500社に売り込み、失敗の連続、断れ続けます。501社目、伊藤忠商事に出向いたところ、担当者に理解者が存在し、2008年、伊藤忠商事と取引開始。伊藤忠商事との取引が知れ渡るとそれまでの苦労が嘘のように取引がどんどん成立していき、ミドリムシ商品は一気に増え、健康食品ブームを巻き起こします。そして2012年、東証マザーズ上場!!

食料、燃料、医療、環境・・・ミドリムシ凄すぎ

康食品ブームのミドリムシ、食べられるように培養液を取り除いたものが、ミドリムシ粉末となり食品に添加されます。自然界に100種類以上存在しているミドリムシ、「油分が多い=燃料向け」、「タンパク質が多い=食品向け」など、異なる特性を持ちます。

番組では白いミドリムシを紹介していました。ユーグレナが品種改良したもの、葉緑体を持たず光合成できないミドリムシだが、医薬品の材料として使えるような特定物質を作る、特化したミドリムシだという。特定物質とは、パラミロンというミドリムシにしか含まれていない、コレステロールの吸収抑制や花粉症の緩和などに役立つ可能性を持つもの。武田製薬会社と医薬品などを共同開発していく方針ということです。

横浜市、ユーグレナ中央研究所では種類の違うミドリムシの特徴(体内に溜め込む成分が違う)を一つ一つ研究しています。ミドリムシの粉末に特殊な液体を加え、超音波を数秒当てるとミドリムシの油が出てきている、体内に油を溜め込む性質のミドリムシです。

分離された濃い部分をろ過して不純物を取り除くと100%、ミドリムシのオイル完成。ミドリムシ油は炭化水素を多く含み、発熱量が大きいとのこと。優れた燃料になる可能性を秘めています。ユーグレナはいすゞ自動車と共同でミドリムシ油の実証実験を開始。

公共バスの燃料にならないか開発中とのことで、4年後までにミドリムシ油100%を目指すそうです。最大の課題はコスト、軽油の3から4倍とも言われていますが、将来的には飛行機のジェット燃料として2020年の実用化を目指しています。

住友共同電力、火力発電所でもミドリムシの可能性を探る試みが行われています。高濃度のCO2を排出、通常大気の数百倍規模です。火力発電所から出てくるCO2を吸収させる研究をしていて、ミドリムシ培養タンクに発電所の排気ガスが出てきます。特殊なミドリムシを活用、光合成を行い酸素を生成、大気に排出します。環境分野で活躍するミドリムシの可能性です。

番組を見終わって、あとがき・・・地道な努力が大きな果実を生む可能性

ドリムシ、凄いです。食料になって燃料になって、環境を整える。5億年前から存在しているミドリムシ、適応の過程がミドリムシの進化を促しました。人間含め地球上すべてのものを浄化してくれるミドリムシの今後が楽しみです。どんな可能性が出てくるんでしょうか。

医療、創薬

  • 癌転移の初期診断と治療
  • 炎症、免疫、走化性
  • 感染症治療
  • 蛋白質生産、解析、ゲノム創薬
  • 再生医療、臓器移植、遺伝子治療
  • 抗体医薬、経口免疫、免疫寛容

農業、食品、発酵

  • バナナワクチン、遺伝子組み換え作物
  • 植物メリクローン技術、花弁園芸
  • 味覚変換フルーツ、ペプチド性甘味剤
  • 健康食品、品種改良、松茸の人工栽培
  • クローン動物、実験動物、実験植物

バイオIT

  • 生命機能、医薬開発データーベース
  • ドラッグデザイン
  • 遺伝子、蛋白質解析ソフト
  • バイオ実験用ロボット制御システム

器械、デバイス

  • DNAチップ、蛋白質チップ
  • マイクロデバイス、ナノデバイス
  • 質量分析装置、核磁気共鳴スペクトル
  • プロテインシーケンサー

環境

  • 納豆菌ポリマーで砂漠を緑化
  • 有害化合物の微生物分解
  • 有用微生物スクリーニング
  • 環境指標生物の基礎研究
  • 人工気象器

化学

  • 生体触媒
  • 糖鎖工学、生体触媒
  • ミニマム・ゲノムファクトリー

2050年以降の世界経済

経済史のアンガス・マディソン教授によると、中国のGDPのピーク時は1820年で、そのときの規模は世界の33%を占めるほどの世界規模であった。現在はまだ世界の10%に過ぎない経済規模であるので、まだまだ途中経過であることを理解しておいた方が良い。折角これだけ勢いのある経済が隣国にあるのだから、いかに協調して双方が発展する経済協力を果たすかを、百年計画で考えた方が良い。

世界史を紐解けば中国が世界最大の経済規模だった期間は長い。つい最近でいえば、1880年代の光緒帝(ラストエンペラーの1代前)の清王朝までは、2千年以上世界最大の経済規模だった。この中国の定位置だった世界一の経済大国の称号が、1世紀ばかりのインターバルを置いて元に戻ることになる。日本にとっては悔しいことだろうが、世界の中から見ればこれは通過点に過ぎない。(10秒で読む日経)

中華経済圏の中で適者生存していくにはどうしたらいいのだろうか?50年後、100年後の経済界ではあの会社もこの会社も、気がついたら中国系資本というマーケットが誕生しているかもしれない。否確実に存在しているであろう。私の興味はこの「“ミドリムシ”ビジネス増殖中!食品から燃料まで…壮大な夢に挑む34歳、ユーグレナ」にあるユニークなジャパンブランド的市場有利性が大中華経済圏の中で通用しているのか、という点である。

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大中華経済圏でも、親日国家インド社会でも、イスラム社会でも、アフリカ大陸でも、欧米社会でも、ミドリムシの可能性と活躍ぶりを目の当たりに目撃することでしょう。特許を各国で取得して賛同する企業にライセンスを与え、ミドリムシの活用方法の応用編を共同で模索、開発していくべきです。

番組で紹介されていたユーグレナGENKIプログラム。不足しがちな栄養素1日分を補うミドリムシクッキーをバングラデッシュの栄養失調を抱える子供達に無料で配布する試み。100万人の子供達に提供できる仕組み、増やす計画を思考中ということなのでこちらも楽しみです。今後も世界中でミドリムシは食料になり、燃料になり、医療で活躍、環境を保護していくでしょう

技術的特異点を迎えるにあたって

術的特異点とかって聞いたことありますか? 英語でTechnological Singularityっていうんですけど、要は今から30年後ぐらいの2045年頃にはコンピューターが人類叡智を超えるというものです。AI、人工知能です。その前の2018年頃(後3、4年後です)にコンピューターチップ容量が人間の脳細胞容量を超えます。で、その30年後、大体2050年前後に、コンピューターチップ容量は人間の脳細胞の100万倍に達しているそうです。

ムーアの法則とか有名ですけど、チェス盤の法則というのもありまして、その話に凄い刺激を受けたんです。簡単に説明すると、ある家来が王様のお役に立つような仕事(チェス盤を発明)をします。ご褒美は何がほしいかと尋ねられた家来は毎日ある量の米粒だけほしいといいます。チェス盤を王様の前に持ってきて最初のマスに米粒一粒、次の日には最初の一粒の倍、つまり2粒。3日目は前の日の2粒の2倍、4粒。このようにしてチェス盤が最後まで埋まるまで倍々で米粒をほしいと王様に交渉します。

もちろん王様は最初の小さい数字にしか気に止めなかったので、たやすいことだとおもい、引き受けるのですが、チェス盤の半分ぐらいに達すると米粒の量が凄いことになるんです。半分以降になると用意しきれなくなることに気づいた王様はその家来を殺してしまうんですが、この仕組みが1958年頃から始まったコンピューターのトランジスターの数と関係してくるという話です。

ムーアの法則では18ヶ月でトランジスターの数は2倍になり集積密度の向上が進むというもの。1958年頃から始まったデジタル革命創世記はチェス盤でいうところの最初のマスあたりです。で、今どのぐらいの位置にいるかというと、2006年頃、丁度iPhoneやYouTube、twitter、Facebookなどが社会に浸透し始めた頃です。ここがチェス盤でいうところの丁度半分ぐらい。で、これから先、倍々ゲームで凄いことになっていくわけです。

これからの30年から50年って多分人類が2度と経験することがないような期間になると思うんです。アナログからデジタルへ、それらテクノロジーが社会の至るところに恩恵を施していく。100年先では当たり前になっている世の中の仕組みをこの30年から50年の間に作っていくことになるであろうと予測するんです。

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番組で紹介されていましたがユーグレナ以外でもミドリムシに取り組む企業は出てくるでしょう。神戸製鋼子会社、ミドリムシ量産技術確立ということで、食品、燃料分野に進出予定ということですから明らかにユーグレナのライバルです。

若い社長の出雲氏と開発責任者の鈴木氏はホンダやアップル、グーグルのように成れるでしょうか。技術の本田宗一郎と経営の藤沢武夫、スティーブ・ジョブズとスティーブ・ウォズニアック、ラリー・ペイジとセルゲイ・ブリン、彼らは世界を変えました!

想像して創造すれば、君は何処へでも行ける

ーアの法則が終焉を迎え、思考で物を動かし始める。ロボットと人間が融合し始め、アバターが日常生活に入り込む。遺伝子治療によって医療は個々にカスタマイズされ、老化の停止、遅延が当たり前になる。ナノテクノロジーの進化にともなって量子コンピューターを人類が扱うようになり、核融合発電によって世界のエネルギー需要供給に大変化が起きる。

コンピューター、インターネットのインフラ化が世界中に行き渡り、WiFiの範囲が空気と同じような扱いになる。インターネットに繋がることは呼吸をすることのように無意識になり、情報、テクノロジー革命が全てをデジタルに置き換え、社会がデジタル秩序によって収まる形に整い、人類が営むシステムがデジタル化に移行した後、2千年、3千年、5千年と同じようなシステムが継続していくであろう。

2050年、2100年の はどうなっていると想像しますか? 技術的特異点の恩恵を受けるでしょか? 大中華経済圏の影響を受けているでしょうか? どのような形で人類社会に融合していることが私達(日本人、アジア人、世界中の人々)に幸福をもたらすのでしょうか? 選択肢は私達の思考にあります。想像して創造すれば、私達は何処へでも行けるでしょう。

思考に気をつけましょう、それはいつか言葉になるから。言葉に気をつけましょう、それはいつか行動になるから。行動に気をつけましょう、それはいつか習慣になるから。習慣に気をつけましょう、それはいつか性格になるから。性格に気をつけましょう、それはいつか運命になるから・・・

ミドリムシ

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