ジョージ・ブッシュアメリカ合衆国大統領2期目の行くへ(2005年1月)

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ジョン・フォーブズ・ケリー

ジョージ・ブッシュアメリカ合衆国大統領2期目の行くへ(2005年1月)

メリカのジョージ・ W ・ブッシュ大統領2期目の就任式が首都ワシントン DC で行われた。いつものことだが、誰がなろうと2期目の就任式には緊張感が感じられない。最初に大統領職に就くときのほうがこれからの使命とか野心が顔の表情に表れるものだが、そんなものは今回のブッシュにはもちろん期待されるはずもなかった。

これからまた4年間というより後4年間もこの人が大統領としてアメリカを指揮するわけだが、まったく今後が見えてこない。思えば最初の年の就任式2001年1月には、まだあの911アメリカ同時多発テロ事件の起こる前であり、当のブッシュも予想していなかったに違いない。あの911アメリカ同時多発テロ事件がブッシュに与えた精神的インパクトは大きいと思う。

先の選挙結果を見てのとおり、今アメリカは2つに分かれてしまった。北東部や北西部の海岸地帯の外国との接点があるような地域のリベラルと、内陸部の多くの白人社会、保守の地域とにである。この両者はお互いに理解することは難しいと思う。

リベラルが多く住んでいると思われる地域の人はやはり外国とかの接点が普段の生活に含まれているため、比較的容易にアメリカの立場を外国からの目で思い描くことができると思う。インテリ層が多いのも特徴の一つ。良い悪いを含めて外国からの移住者も多い。

それとは反対に地方の都市ではどうだろう。外からの接点はメディアを通してが一般ではないだろうか。そのような姿勢では自分で様々な情報に触れて自分のインテリジェンスを使って情報を判断していくことは難しいのではなかろうか。コミュニティが小さく狭い上、外からのものに対して警戒心を抱いてしまう環境。

昔ながらの伝統や宗教を大切にするバックグラウンドで育った人間にはブッシュ大統領が感じたような911アメリカ同時多発テロ事件のアタックに関する復讐の感情を共有できるのではないだろうか。外からの威嚇に対して戦っているブッシュ大統領を支持する姿勢は、保守層の多い地域に住んでみれば分かる。

アメリカは田舎。この4年の間に今度は何が起こるのだろうか? また911アメリカ同時多発テロ事件のような事件が起こるのか? それが保守層の人にとって一番の関心ごとではないだろうか。アメリカの安全が守られることが第一。

アメリカの田舎

メリカの田舎に行ってみるといい。そこには世界の警察はアメリカだ、アメリカの国境の向こうにはアメリカがある、など外国のことには関心のない無知なアメリカ人がたくさんいる。どういうことかというと、知らないし知る必要もないと感じている。これだけ日本の物がアメリカ社会に浸透している今でもそうである。

日本人を見れば、アチャーと叫びながらカンフーの真似をする人、サムライ、スシ、などといっていれば日本 OK とか、ひどいのになると香港は日本のどこだ?など、自分の国以外関心がない、という人がほとんど。

こういう人たちはビル・クリントン政権のときに始まった NAFTA 、北米自由貿易協定のせいで職を失った人が多い。外から来ている人嫌い、自分の職を奪ったから。だからアメリカを攻撃してくる外国はやっつけろということになり、イラクへの派兵を支持する人がいる。こういう人たちがすべてじゃないけど、多いのは事実だと思う。

都市部のリベラルの人はどうだろう。イラクの問題よりも国内の問題の方に関心があるのではないだろうか。とりわけここまで分断されてしまったアメリカ社会そのものにである。政府や一部企業の腐敗。アメリカ社会の活性化。世界に対してプライドを持って誇れるアメリカを取り戻したいと願っている層が多い気のするリベラル。この人達にとっての次の4年間は、自己への投資ということになるのではないだろうか。

もう政府は当てに出来ない。企業も自分を守ってくれない。自分の身は自分で守るしかないのだ、という意識は比較的都市部のリベラルで受け入れられやすいと思う。ゆえに情報化社会に自然対応していくことになる。

だが前向きに捉えることの出来ないリベラルも当然のことながら存在する。その人達は現実逃避へと走るのではないか。現にカナダ国籍を取ろうとする動きがあったりした。現実に対してあきらめてしまう。アルコール中毒やドラック依存者が増えるような気がする。

保守層は今後も経済や失業率の問題も外の諸外国のせいにするのであろう。この人達の意識を変えていくにはどうしたらいいのだろう。取り残されたような感情は他人のせいにしやすい。情報化社会から取り残される人達が多く出てくるのもこの層のひとではないだろうか。教育の質や裕福格差。貧困レベル。これらの問題は他人を当てにしていたら解決しない。

中国やヨーロッパの経済はいやおうなしに今後4年間で成長してくる。4年後のアメリカ人の心はどのような状態であろうか。ここまで書いてきてやっぱり自分はリベラルだと思った。僕もブッシュには勝ってほしくない。でもジョン・ケリーじゃなぁ、というように感じていた多くのアメリカ人と一緒。

候補者同士(ジョン・ケリー対ジョージ・ブッシュ)テレビ討論会

年9月30日、アメリカのフロリダでこの11月に行われるアメリカ合衆国大統領選挙に向けて、候補者同士のテレビ討論会が行われた。テーマは国内外の安全問題やテロとの戦いなど。テレビ討論は大統領選挙へ向けての終盤最後の大きなイベントということもあって、毎回楽しみに見ている。

このようなイベントを見るといつも思うのだが、そこにはアメリカ社会のオープン性やダイナミズムを感じる。知的な雰囲気が会場全体に溢れ、知的な議論を両者の立場からぶつけ合う。会場もフロリダ大学校舎内、ある意味充分にアカデミック。終わったあとの感想から言うと、かなりジョン・フォーブズ・ケリー氏が得点を稼いだ討論会となった。

ブッシュは自分の立場を正当化することで精一杯、というかんじ。でも実際問題、この先行き不透明な状況の現在、ジョン・ケリー氏が大統領となって大丈夫だろうか?、というのもあることも確か。今まで築いてきたものがジョン・ケリー氏によってもっと悪い方向へ向かいはしないだろうか? また911アメリカ同時多発テロ事件のようなアタックがアメリカ国内で起こりはしない か?

イラク問題をどのように沈静化、そして安定化してゆくのかなど、ジョン・ケリー氏が本当に大統領になって大丈夫、という感情を抱いている有権者もたくさんいると思う。だからもし最後の最後で浮動票を持つ有権者は、しばらく先行きの見えない状況をドラスティックに変えられるより、現状維持を選ぶように思う。もう4年間ブッシュにやらせてみよう。

アメリカ国内のセキュリティーも高まった。イラクでサッダーム・フセイン退治もしたし、アメリカ人が相変わらず殺されたり他の外国人が誘拐されたりしているが、それもそのうち国連などが加わって何とかなるだろう。こういう感じの雰囲気が漂い始める可能性がある。

ブッシュは討論で自分のこれまで貫いてきた立場(イラク戦争など)を正当化するのに必死だった。どうして分からないんだ、俺が決定したから今のアメリカの安全があるんだぜー、といった感じ。これがブッシュ票の保守系の人々にはアピールする。

ブッシュ政権には先が見えない。その場その場で物事をあたっていくのはいいが、ある程度の方向性が見えないと人々は不安がる。自分はいい。任期が終わればテキサスへ戻っていく。自分の業績を省みて自己満足にでも浸っているのだろう。

今後4年間が終わったあと、一部の人間だけが得していたような状況があってはならない。でも一般の人々がそれに対して抵抗することは無理。僕はそういう力に左右されないだけの力を自分につける必要性を強く感じることになった。

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