テクノロジーが教育システムを変える(素早く変化へ対応したもの勝ち)


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テクノロジーが教育システムを変える(素早く変化へ対応したもの勝ち)

マゾンKindleがいよいよこの4月、日本へ上陸。アメリカから日本のアマゾンへアクセスして送料込みの値段を有利にするため毎回大量の書籍を注文していた僕としては嬉しい限り。

日本で電子書籍販売が本格的にスタートするのかどうか蓋を開いてみないとなんとも言えないけど、アメリカでデフォルトになりつつあるKindleネットワークが日本語環境でも使えるとなると、何かかが変わりそうな予感がしてワクワクしてくるのは一般の消費者としては当たり前の心理だろうか?

アマゾン Kindle が4月に日本上陸へ(日経報道)

教育革命の最前線

し前にアップルから発表された教育システムを変えてしまおうではないかという試み。大前研一氏が何度も言っているように21世紀の勝者は世界で戦える人材を数多く輩出した国、であるならば知のネットワーク、個人が自分の自助努力次第で知識武装できるような社会の仕組みは積極的に構築、運営、活用していくべきであるし、国や社会、世間一般的にも自分を高めようとする啓蒙な雰囲気はどんどん奨励すべきだと思う。

schooX … An Academy for Self-Learners! A place where everyone can bookmark, create, share and socialize information in any format, from websites to online courses and use it efficiently to learn.

上に挙げたリストは英語圏で何が起こっているのかを知る上で役に立つと思われる。他にも次のような記事を見つけたので参考にしてほしい。

ニューヨークに本社を置くKnewtonは、そのアプリケーションを今合衆国の約1万人の大学生を対象にテストしている。それは“適応学習のプラットホーム”(adaptive learning platform)と呼ばれる製品だ。適応学習とは教材を各生徒の独自のニーズや特性に合わせてカスタマイズする教育/学習。

それはいわば、個人指導を高度化したような教育方式で、教材のコンセプトも構造も難度もメディアフォーマットも、すべて個人の特性に合わせて調製し、その生徒にとっていちばんよく分かる学習の仕方を提供する。とっても頭のいい先生が、生徒一人一人の特徴を把握して、それらに合わせた教え方をすることに、似ている。(  教育革命を志向するKnewtonのCEOが今のベンチャーキャピタリストたちに苦言  )

アップルの試み

れから5年後、10年後、どのような教育システムへと移行していくのか? 教科書問題、教育機関問題、デジタルデバイド、未来予想図、なるものをアメリカ、日本、世界という視点から簡単にまとめてみた。関連記事と一緒に僕の思考も簡略した形ではあるけれども記述してみたのでここから各自思考をふくらませ何かのアイデアやきっかけに繋がってくれれば、と思っている。

教科書問題

アメリカの場合

アメリカの大学機関へ通ったことのある人ならば理解できるであろう、あの教科書の重さに値段の高さ。これがデジタルで統一されどこでも手軽に持ち運びができ、しかも動画のコンテンツからインターアクティブに関わることを生徒に強いられる仕組みづくりなど、ゲーム感覚を取り入れたような遊びながら学べるような教科書が実現できる可能性。

日本の場合

教科書を一般化するのではなく、果てしなく先の方までカバーした作りにして、学習ペースがゆっくりな生徒とどんどん自分の興味のある分野ならば一人で進んでいける仕組みづくりが整った教科書づくりが必要だと思う。後は日本語で学習しながら英語での言い回しを同時変換できるような仕組とか、世界の英語圏の教育システムと繋がる仕組みが教科書に折り込んであると学生たちを知的に刺激するのではないだろうか?

世界の場合

教科書の存在さえ知らない地域の子供達。デジタルデバイスが新興国や貧困国の子供たちに普及、世界中の教育システムへと繋がることができれば、どこに住んでいようが教師がいなかろうが関係ない! そこまでの土台と仕組みづくりの膨大な時間と投資が必要だけど、その世界が出来上がったときには得られる恩恵といったら可能性は無限大ではないだろうか!

iPadを利用し始めてからネットへアクセスする苦痛から解放された。iPhoneでも活用できるけど大きな画面で、自分の心地よい距離で、サイズ重さなどに関係なく情報端末へアクセスできる便利さは非情に重宝している。デジタルであること、ネットワークとつながっていること、これらの長所を最大限に個人が利用できる手段、自己啓発を含めた教育システムは必ず主流になるから早いうちから自分の生活環境に取り入れるべきだと思う。

教育機関問題

アメリカの場合

私立と公立、貧しい地域の子供たち。かつての輝かしいアメリカを取り戻すには教育に力を入れる必要があると政府が後押し。後は危機感が市民レベルと共有されるとアメリカは一気に突っ走る可能性がある。

日本の場合

少子高齢化社会、子供の奪い合い。留学生を受け入れる体制作り。アジアへ世界へと飛び出していける人材を育てるには英語が絡んだ教育システムづくり必須。素晴らしい講師、素晴らしい教え方を心得ている先生を抱える塾などは繁栄できる可能性を秘めている。

世界の場合

小学校、中学校、高等教育のシステムすら存在しない国々では・・・新興国のモチベーション。世界で教育システムを展開している機関にアクセス。その場合の言語は英語。英語は益々世界共通語になる可能性を秘めている。

教育の新しい傾向とは・・・技術の進歩によって、教育の世界にも新しい重要な変化が生まれている。とくに重要なものは、多極化とゲーム化だ。この二つの最新トレンドを理解すれば、教師は要らないとか、教師を教師職から解放してメンター(mentor, 相談役, アドバイザー)やコーチ(coach, 手引き者, 指導者)になってもらえる、といった説ないし状況が現実的に想像できるようになる。

つまりコンピュータのソフトウェアは、教師を解放してより人間的な関係を持てるようにし、教師は教壇から子どもたちに講義するのではなく、彼らに対する指導相談役(guidance counselor)や、彼らの友だちとして振る舞えるようになる。

中でもとくに、この、’友だち’という部分がものすごく重要である。学校が、単に勉強をするだけでなく、教師と子どもたちとの関係、および子どもたち同士の多様な対話的関係を通して、子どもの社会性を発達させる場になる。学校という場所の、教室という部屋に、子どもがほかの子たちと一緒にいることの本当の意味が初めて前向きに発動し、教師も、授業を教えるだけではない人間的な存在となる。そして、教師の可処分時間が増えることによって、そういう、子どもの社会性の発達という部分でもテクノロジをうまく利用できるようになる。(  教えるのは教師かアルゴリズムか?–教育の高度コンピュータ化はますます人間的な人間教師を必要とする  )

晴らしいアイデアや、学習方法など付加価値のある教え方のできる個人や教育機関は多くの聴衆を相手に活躍できる舞台が整いつつある。塾やセミナーなんかもどんどんスモール単位でマーケティングできるようになるであろう。英語ができる個人や機関はさらにアピールするマーケットが世界へと広がるから、既存システムの破壊はチャンスだと思う。It is not the strongest of the species  that survive, nor the most intelligent, but the one most responsive to change.

デジタルデバイド

アメリカの場合

デープに自分をあちら側の世界に浸透させる。知的空間をいかに自分の周りの環境の中に構築できるか? 世界中から知的鮮鋭たちが集まってくる仕組みへ。

日本の場合

世代間で、富裕層と貧困層で、男女間で、アジアと日本国内で、デジタルデバイドが起きる。自分で知的武装しないと新しい仕組みに対応してくる個人にどんどん差を付けられてしまう。

世界の場合

貧困国は国のリーダーがどれほど未来へのビジョンを掲げているのか、キーポイントは国民全体、特に若い世代への教育機会システムへの投資。新興国での勢いは止まらない。

二つの重要な変化(多極化とゲーム化)のうち、まず多極化(decentralization, 権力等の一点集中の排除)を取り上げよう。これは、オンライン化で多様なコンテンツが複数の場所で入手できるだけでなく、そこに対話性とモバイル性(移動性,場所非束縛)が加わることが重要だ。今では、単純に本を線型にオンライン化したものではない、コンテンツの多様なオンライン提供形式の実験が、各所で本格的に行われている。

本稿も、その動きに勇気づけられて書いている。また、われわれ自身が、さまざまなスタイルや技術やリソースによる実験(たとえばソーシャル学習)を簡単迅速にできるプラットホームも、すでにいくつかある。それらから、従来のように一つではない、教育の多様な新しい形があることを、理解できる。

単純なものとしては、Khan Academyなどの機関が、各教科の優れた講義により、下手な教師に出会った生徒たちの不運を埋め合わせている。それは効果を上げているようで、すでに数十万の生徒たちがここのビデオを見て、不足を補っている。医師の場合と同じく教師も、優秀な先生は全体の20%、残る80%は“並の”先生だ。

ときどき、すばらしい先生が話題になったりするし、読者の思い出の中にも一人や二人の“すてきな先生”がいるだろう。でも、それらの特例は、統計的にはあまり意味を持たない。また、私の妻がやっているCK12.orgは、高校教育のための代替的な基本コンテンツを無料で提供し、しかもそれらはオープンソースなので、日に日に改良されている。

教育提供主体の多極化は、生徒以外にも利益をもたらす。たとえばCK12は2012年の初頭から、教師たちに“バイオニックソフトウェア“について教えるレッスンを開始する。これらのソフトは生徒の評価を支援するもので、Khanでも使われている。さらにCK12は2012年から、生徒たちが5000あまりの重要な概念を自学自習できるコースを設ける。学ぶ概念の数は、生徒が選んだ粒度で異なるが、それらは単純に語彙のテキストではなくて、セマンティクスの集合だ。

このほか、学習の構成を国や州のカリキュラム要件に合わせて教師や生徒自身が調整する機能もある(テキストやビデオによる説明、実験、研究、Flexmathで遊ぶ、シミュレーション、生徒や教師が自己テストするためのQ&Aバンク、同じく生徒と教師のためのFacebook的なソーシャルヘルプ、などなどから選んで構成する)。

このように柔軟で多様な構成のできるシステムにより、個体差や要件差に合わせられるほぼ普遍的な学習が可能になる。このような、多面対応のできる学習提供サイトは、ほかにも多数ある。(  教えるのは教師かアルゴリズムか?–教育の高度コンピュータ化はますます人間的な人間教師を必要とする  )

晴らしい先生が一人いて、その先生の講義にすべての子供達、学習する者たちがアクセスできる環境。デジタルデバイドの難しいところはいくら素晴らしい教育システムやリソースが整ったところで、そこへアクセスしようとする個々人の意思が働いてくれないと宝の持ち腐れになってしまいかねない。自発的に行動、持続して学問を続けられるかどうかは個人の側に最後まで責任感と自立心という形で問われることになるであろう。God helps those who help themselves.

5年後、10年後の未来

アメリカの場合

アップルやグーグル、アマゾンが中心となって電子書籍市場の充実化。知的生産活動が一層充実してくるアメリカ社会。99%の人たちが知的に武装する手段をとるのか? それとも国の、政治の、ウォール・ストリートの、せいだとして新興国勢力の鮮鋭たちに仕事などの機会を奪われていくことに傍観したままでいるのか?

日本の場合

日本の大学機関9月入学仕組みづくりへの取り組みはどれほど社会を巻き込んでの展開となっているのだろうか? 著作権の問題を盾に外からの仕組みを拒んだままでいるのか? アジアで、世界で戦える人材を育てることに危機感は浸透しているのかどうか? 自分をデジタル化できる個人と、アナログな個人の知的生産差。

世界の場合

世界のあちこちでイノベーションが起こってくる、そしてそれらのイノベーションが今まで世界中の国々で抱えていたそれぞれの問題を解決、改良していくのに役立つであろう。お互いの相互理解は深まり、デジタル世代はより一層世界レベルで標準化してくる。イスラムの世界はどのようにして世界標準化してくる英語での教育システムにフィットしてくるのであろうか? ラテンアメリカの貧しい地域は? そしてモチベーションが衰えない新興国はどうだろうか?

重要なのは個々の特定のシステムよりもむしろ、やり方をユーザがさまざまに工夫できて低費用で多様な実験ができることだ。これまでは、新しい教育を実験しようと思えば何千万ドルもかけて新しい学校を作り、教師をそれ向けに訓練するしかなかった。しかし今では、CK12.orgのようなサービスがインターネット上に次々と登場しているので、実験費用も下がり、十分な量の実験を誰もが気軽にできるようになった。これによって教育におけるイノベーションがこれまでに比べて格段に加速されるだろう。

タブレットやスマートフォンで(デスクトップ時代に比べて)Webへのアクセス性が増したことと、ゲーム化やソーシャル化といった傾向がさらに、その加速のアクセルを踏み込む。また、これまでのシステムでは不可能だったほど大規模なデータをオンラインで集めることができることも、生徒の行動理解の改善に寄与する。

教材を読んでいくときや、宿題をするとき、問題を解くときなどに、この生徒はどこで何をクリックしたか、どこでためらったか、などの情報の取得がビッグデータの技術で可能になる。そうすると、ほとんどリアルタイムに近い速さで、誰にとって何が効果的で、何が躓きの石になっているかが分かる。(  教えるのは教師かアルゴリズムか?–教育の高度コンピュータ化はますます人間的な人間教師を必要とする  )

ビッグデーターの活用方法

界中のあちこちでイノベーションが起こりいろいろな問題を解決するのに役立つであろう、と考えていた時に「クローズアップ現代」で取り上げていたゲーミフィケーションという新しい言葉。( 人生のすべての出来事をゲーム化して考え行動する )

「ゲームが未来を救う!?広がるゲーミフィケーション」と名付けられたタイトルに引き寄せられ、内容を鑑賞してやっぱり、と納得してしまった。新しい教育システムの形、多極化とゲーム化。次のエッセイでは社会の、国の、いや一個人の人生のゲーム化によって起こる可能性を思考してみよう。

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