新ミドルクラスに必要な人材(1)、偉大な共同作業者、まとめ役


コクヨ株式会社

新ミドルクラスに必要な人材(1)、偉大な共同作業者、まとめ役

フラットな世界では個人として栄えるには、自分を無敵の民にする方策を見つけなければならない。そのとおり、世界がフラット化すると、階級制度はひっくり返る。たとえは良くないがフラットな世界では誰もが無敵の民になろうとしなければならない。私の辞書の無敵の民とは、自分の仕事がアウトソーシング、デジタル化、オートメーション化されることがない人を意味する。

本語だから大丈夫? 自分の仕事が外国人で日本語でのコミュニケーションに支障をきたさないところへ移動してしまう。自分の仕事が経済合理化進行のため、デジタル化されてしまう。自分の仕事がローボットなどによってオートメーション化されてしまう。気がついたら社会の景色がすっかり変わってしまった後は、情報化社会の始まりの終わりであり、そのときの日本語労働環境は多くの日本人を守ってくれるでしょうか?

まとめ役

ミドルクラスの仕事のかなりの部分を占めているのは、他人との共同作業や、社内の共同作業をまとめる作業だ。具体的に言えば、世界各地の様々な労働力をあやつる仕事が中心になっている。つまり、開業した時点からグローバルなサプライチェーンを利用するグローバル企業が増えれば増えるほど、全世界で一日24時間・週七日稼働するサプライチェーンの中で作業して、それをとりまとめる管理職が、新ミドルの重要な役割になってゆく。

地生産、海外へ生産拠点を一部移転する企業はまだまだ増えていくでしょう。もしくは新しいマーケットを求めて未知の市場を開拓していく企業(インドに進出したコクヨ株式会社とか)も増えるはずです。円高、円安、どちらの方向へ傾こうとこの傾向は止まらないと想像します。将来的には成長著しいアジア市場から日本のマーケットへ逆進出かけてくる外国企業も出てくるでしょう。現地と本部で全体像を把握している人材が求められると予想しているのです。

共同作業

グローバルなプロセスには、常に現地段階がつきまとうんです。この新ミドルの仕事は、セールス、マーケティング、メンテナンス、マネージメントのいずれにもあるが、水平な共同作業を巧みに行うことができる能力が必要とされる。

グローバル企業(本社が北京でもバンガロールでもボストンでも同じ)で楽々と働くことが出来なければならない。また、企業のサービスを、どこであろうとそのローカル市場向けに微調整する能力も必要になる。多様な文化の多元的な労働力を集め、刺激を与え、管理し、そうした環境で働くことが出来ないといけない。

出した現地でローカルの人間をどのように統括していくことができるか? 社会的経験の浅い若手に期待してもいいですし、経験豊富なベテラン社員の知恵を頼りにしてもいいかもしれません。どちらにせよ、丘の上で泳ぎを習っているより、早い段階で水の中に飛び込んだほうが体験する情報量の差でいったら圧倒的に違うでしょうし、サバイバルの意識を肌で感じることができるかもしれません。

グローバル化

グローバル化したネットワークが複雑化すればするほど、企業は特定の分野の調整・管理方式、互換性、研究とデザイン、グローバル・マーケティング、流通系統、データ共有と保存、セキュリティなどが、様々な形で必要になる。この流れから、新ミドルのいい仕事が沢山生まれるはずだ。

本社会、日本人市場だけのマーケットから新規開拓ということでアジア、アフリカなどの新興市場へ乗り込んでいく。全世界がマーケットということになれば勉強、研究する範囲はとてつもなく広がります。あなたがやらなくても、きっと世界の何処かの人材が行うでしょう。今後、ホワイトカラーの仕事量はべらぼうに増えるかもしれません。どこで、何歳まで、どのように働くのか?を考えてみてください。

かけがえのない、もしくは特化した人

フラットな世界の無敵の民は、3つに大別される、と私は考える。第一は、「かけがえのない、もしくは特化した」人々だ。マイケル・ジョーダン、マドンナ、エルトン・ジョン、かかりつけの脳外科医、国立衛生研究所の一流癌研究者。

こうした人々の果たしている機能は、極めて特化しているか、誰にも真似できないことなので、アウトソーシングされたり、オートメーション化されたり、電子的な輸送手段でやりとりされることがない。これが無敵の民だ。自分たちの商品やサービスのグローバル市場を持ち、グローバルな報酬を自分たちで支配できる。

本経済の規模が現状維持をキープし続けるならば日本国内だけでマーケットを考えるのはありかもしれません。情報化社会と少子高齢化社会によって日本経済が拡大していくのか、現状維持を保っていくのか、それとも縮小していくのか? 人の動き、人口動態は大事なキーワードとなってくるでしょう。

地元に密着して錨を下ろしている人

第二は地元に密着して錨を下ろしている人々だ。無数の人間がこれに当てはまる。この人々が無敵の民なのは、特定の場所で仕事をしていたり、特殊な地場の知識が関係していたり、顧客、クライアント、患者、同僚、聴衆と直接の個人的な結びつきや相互交流があったりするからだ。無敵なのは、しっかりと錨を下ろしているからでもある。

私の行きつけの理髪店、レストランのウェイトレス、調理場のシェフ、配管工、看護師、歯科医、ホテルのラウンジの歌手、マッサージ師、商店の店員、修理工、ベビーシッター、庭師、清掃員、離婚専門弁護士がこれに当てはまる。

高度な仕事に携わっている人々(弁護士や歯科医)、専門職(配管工、大工)、簡単な仕事(ゴミ収集人、メイド)など、職種がさまざまなことに注目してほしい。労働の知識や技術の程度に関係なく、こうした人々の賃金は、地元の需要と供給によって定まる。

本社会の場合、これらの人材を今後、日本人だけで賄えるのか、ということが問題だと思うのです。一つのシナリオは少子高齢化社会ということで高齢者が70歳、80歳、90歳になっても働き続けて日本経済を支えるというもの。医療技術の進歩により、高齢になっても働き続ける人が存在し続けて日本経済規模が予想していたよりも縮小しない。

もう一つ考える必要があるのは、将来的に日本人がアジアの労働市場で、世界の労働市場で自由に働ける選択肢を持った時です。多くの日本人は住み慣れた日本での生活を諦め諸外国へと旅立つでしょうか? ここでも人の動き、人口動態が大事になってきます。

出ていく自由があれば入ってくる自由も在る。当然その時には外からの移民労働者も日本労働市場に参入してくるはずです。想像しづらい社会的テーマですけど、絶対に起こらないという確率は低いように思うのですがいかがでしょうか?

日は昇り始めてしまった!

「アフリカで毎朝、シマウマが目を覚ます。一番足の速いライオンよりも速く走らないと殺されることを、シマウマは知っている。毎朝、ライオンが目を覚ます。一番足の遅いシマウマに追いつけないと飢え死にすることを、ライオンは知っている。ライオンであろうとシマウマであろうと変わりはない。日が昇ったら、走りはじめたほうがいい。」

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