新ミドルクラスに必要な人材(6)、グリーン・ピープル(バイオテクノロジー)


バイオテクノロジー

新ミドルクラスに必要な人材(6)、グリーン・ピープル(バイオテクノロジー)

フラットな世界では個人として栄えるには、自分を無敵の民にする方策を見つけなければならない。そのとおり、世界がフラット化すると、階級制度はひっくり返る。たとえは良くないがフラットな世界では誰もが無敵の民になろうとしなければならない。私の辞書の無敵の民とは、自分の仕事がアウトソーシング、デジタル化、オートメーション化されることがない人を意味する。

本語だから大丈夫? 自分の仕事が外国人で日本語でのコミュニケーションに支障をきたさないところへ移動してしまう。自分の仕事が経済合理化進行のため、デジタル化されてしまう。自分の仕事がローボットなどによってオートメーション化されてしまう。気がついたら社会の景色がすっかり変わってしまった後は、情報化社会の始まりの終わりであり、そのときの日本語労働環境は多くの日本人を守ってくれるでしょうか?

30億人が加わるマーケット

しごく短い期間に、中国、インド、旧ソ連などから30億人がフラットな世界のプラットフォームに登ってきて、誰もが家や車や電子レンジや冷蔵庫を欲しがるとき、少ないエネルギー消費と廃棄物排出量でもっと多くの物事をやる方法を学ばないと、環境汚染がひどくなり、我々の子孫が住めないような地球になってしまう。

興国市場の人たちが俺たちも先進国で暮らす人たちと同じ生活環境を手に入れたい、と言ってきた時、地球の資源を考えろとは言えません。水、食料、エネルギーを自分が住んでお世話になっている国では賄うことができるのかどうか? できない、となったときに大量の人が移住を考えるでしょう。どこでどのように何歳まで働くのかを考えるとき、上記のようなことも考慮に入れる必要があるのです。

再生可能エネルギー

再生可能なエネルギー、環境を破壊せずに持続可能、といった使い方をする言葉・・・に纏わる仕事が、これからは増えるだろう。これが21世紀の巨大産業になる。

カルロタ・ペレスのいうように、「中国、インド、その他の発展途上国や旧共産主義国家が工業化すればするほど、環境問題は大きくなり、それを防ぎ、緩和し、克服するための市場が広がる」。こうした大国の発展が、そうした産業の必要性を生じさせるだけでなく、「全地球的な厳しい規制が、そうした産業を生み出す状況を作り出す」

イオテクノロジーの進化は凄いものがあります。例えば泥水を水に変える濾過装置の開発。( 「移動型浄水装置」で世界の渇水地域を救う飲料水供給システム ) 凝集剤に納豆菌の優れた作用を活用するというシステムです。他にもアイメック農法を利用することで、砂漠でも汚染された土壌や塩害を受けた土壌でも、またビルの中でも高品質の野菜を育てることができます。( 土不要の次世代農業が砂漠で進む ) 早い時期から日本が取り組んでいる養殖技術もシステムさえ確立されれば、世界規模でセールスを行うことも可能かと考えます。

バイオテクノロジー

著名なベンチャー投資家のスティーブ・ジャーベットソンは、クリーン・テクノロジーという発想に最近的を絞っていて、「バイオ・ルネッサンス」という新時代が訪れるのを期待している。いずれ大学生は医者になろうとするより、膨れ上がるエネルギーと環境の問題を、「バイオを基にし、バイオから発露した」手段で解決することを目指すようになると、ジャーベットソンは唱えている。そこにはまた無数の仕事も生まれる。

射能が拡散してもバイオテクノロジーのお陰で汚染されずにすむような未来。気体に化けようが、液体に混じろうが、個体に侵入しようが、放射能を除染するバイオテクノロジーの開発。発見した人は勿論ノーベル賞受賞でしょうけど・・・

医療、創薬

  • 癌転移の初期診断と治療
  • 炎症、免疫、走化性
  • 感染症治療
  • 蛋白質生産、解析、ゲノム創薬
  • 再生医療、臓器移植、遺伝子治療
  • 抗体医薬、経口免疫、免疫寛容

農業、食品、発酵

  • バナナワクチン、遺伝子組み換え作物
  • 植物メリクローン技術、花弁園芸
  • 味覚変換フルーツ、ペプチド性甘味剤
  • 健康食品、品種改良、松茸の人工栽培
  • クローン動物、実験動物、実験植物

バイオIT

  • 生命機能、医薬開発データーベース
  • ドラッグデザイン
  • 遺伝子、蛋白質解析ソフト
  • バイオ実験用ロボット制御システム

器械、デバイス

  • DNAチップ、蛋白質チップ
  • マイクロデバイス、ナノデバイス
  • 質量分析装置、核磁気共鳴スペクトル
  • プロテインシーケンサー

環境

  • 納豆菌ポリマーで砂漠を緑化
  • 有害化合物の微生物分解
  • 有用微生物スクリーニング
  • 環境指標生物の基礎研究
  • 人工気象器

化学

  • 生体触媒
  • 糖鎖工学、生体触媒
  • ミニマム・ゲノムファクトリー

かけがえのない、もしくは特化した人

フラットな世界の無敵の民は、3つに大別される、と私は考える。第一は、「かけがえのない、もしくは特化した」人々だ。マイケル・ジョーダン、マドンナ、エルトン・ジョン、かかりつけの脳外科医、国立衛生研究所の一流癌研究者。

こうした人々の果たしている機能は、極めて特化しているか、誰にも真似できないことなので、アウトソーシングされたり、オートメーション化されたり、電子的な輸送手段でやりとりされることがない。これが無敵の民だ。自分たちの商品やサービスのグローバル市場を持ち、グローバルな報酬を自分たちで支配できる。

本経済の規模が現状維持をキープし続けるならば日本国内だけでマーケットを考えるのはありかもしれません。情報化社会と少子高齢化社会によって日本経済が拡大していくのか、現状維持を保っていくのか、それとも縮小していくのか? 人の動き、人口動態は大事なキーワードとなってくるでしょう。

地元に密着して錨を下ろしている人

第二は地元に密着して錨を下ろしている人々だ。無数の人間がこれに当てはまる。この人々が無敵の民なのは、特定の場所で仕事をしていたり、特殊な地場の知識が関係していたり、顧客、クライアント、患者、同僚、聴衆と直接の個人的な結びつきや相互交流があったりするからだ。無敵なのは、しっかりと錨を下ろしているからでもある。

私の行きつけの理髪店、レストランのウェイトレス、調理場のシェフ、配管工、看護師、歯科医、ホテルのラウンジの歌手、マッサージ師、商店の店員、修理工、ベビーシッター、庭師、清掃員、離婚専門弁護士がこれに当てはまる。

高度な仕事に携わっている人々(弁護士や歯科医)、専門職(配管工、大工)、簡単な仕事(ゴミ収集人、メイド)など、職種がさまざまなことに注目してほしい。労働の知識や技術の程度に関係なく、こうした人々の賃金は、地元の需要と供給によって定まる。

本社会の場合、これらの人材を今後、日本人だけで賄えるのか、ということが問題だと思うのです。一つのシナリオは少子高齢化社会ということで高齢者が70歳、80歳、90歳になっても働き続けて日本経済を支えるというもの。医療技術の進歩により、高齢になっても働き続ける人が存在し続けて日本経済規模が予想していたよりも縮小しない。

もう一つ考える必要があるのは、将来的に日本人がアジアの労働市場で、世界の労働市場で自由に働ける選択肢を持った時です。多くの日本人は住み慣れた日本での生活を諦め諸外国へと旅立つでしょうか? ここでも人の動き、人口動態が大事になってきます。

出ていく自由があれば入ってくる自由も在る。当然その時には外からの移民労働者も日本労働市場に参入してくるはずです。想像しづらい社会的テーマですけど、絶対に起こらないという確率は低いように思うのですがいかがでしょうか?

日は昇り始めてしまった!

「アフリカで毎朝、シマウマが目を覚ます。一番足の速いライオンよりも速く走らないと殺されることを、シマウマは知っている。毎朝、ライオンが目を覚ます。一番足の遅いシマウマに追いつけないと飢え死にすることを、ライオンは知っている。ライオンであろうとシマウマであろうと変わりはない。日が昇ったら、走りはじめたほうがいい。」

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