産業観光、付加価値を見つけ出して“わざわざ”来てもらう仕組みを創造する


世界遺産

産業観光、付加価値を見つけ出して“わざわざ”来てもらう仕組みを創造する

ローズアップ現代で産業観光のトピックを主題にあげての放送、面白かったです。今年(2014年)6月、世界遺産に登録され観光ラッシュに沸く富岡製糸場、炭鉱町の廃虚が人気の長崎・軍艦島。歴史的な産業施設や、ものづくりの現場を、観光資源として活用する産業観光への動きが加速、衰退する地域を再生する起爆剤として期待を集めているんだとか。

産業遺産、工場

馬県桐生市はかつて織物の街として栄えました。そこに今も存在し続けるのこぎり屋根。空き家や空き工場のように、地域にとってお荷物になってしまいそうなものを、むしろ資産、宝物に変えて見せるような試みが始まっています。

秋田県小坂町、かつて銅鉱山の街として栄えました。そこに今も存在し続ける鉱山事務所や康楽館(芝居小屋)。観光名所としてツアー客などが来ていましたが、東日本大震災以来観光客減少ということで街に存在している新たな付加価値を探しています。そこで目につけたのが、世界トップクラスの技術を誇る金属リサイクル事業。

携帯電話などから金や銅などを取り出すビジネスを展開(都市鉱山)、番組内で一本の金の延べ棒が生産される現場が出てくるんですけど、携帯電話30万個分必要というから驚きでした。金の延べ棒は見事に黄金色に輝いており、この生産過程は付加価値、つまり観光資源、ツアー客を呼び込む資源になると考えたようです。

しかし企業側は難色を示しているよう、当然です。客の安全の確保や企業秘密の保持など課題が沢山ありますが、モノづくりのプロセスというのは素人から観ると凄く新鮮で驚かされるものなんだと思います。こうやって出来るのかぁ、と!このような製造過程の現場を観ることができれば、そこから上がってくる商品にもっと魅力を感じるでしょう。日本酒の蔵元が行っているような蔵元ツアーなどが良い例です。

これからの産業観光、地元に根付いている産業、地元の人々の日常生活の一部に入っているモノづくり産業などは日本が世界に誇れる職人文化です。従来の観光地、テーマパークやハコモノを建設して非日常空間を作っても地元の“ぬくもり感”を感じるとこが出来たでしょうか?

地元産業、モノづくりの生産過程に従事している職人集団、渋い粋な味を醸していると私は思います。知恵や工夫を公開しても繊細な器用さは、日本人以外で真似できるものなのでしょか? 同じようなものは出来るかもしれませんが、そこに宿っている職人魂があるかどうか。完璧を求めて常に自分たちの技を極めようとする心です。

負の歴史をどう伝える “産業観光”が問われるもの

重県四日市市石油化学コンビナート、大人気の工場夜景を眺めるクルーズツアー、今年(2014年)、乗客1万人を突破!一方で過去に存在していた公害という負の歴史とどう向き合うのか、議論が続けられてきたそうです。

昭和30年代以降、日本の高度成長を支えてきた石油化学コンビナート。しかし、工場から出る亜硫酸ガスによって深刻な健康被害が出ました。四日市ぜんそくです。多いときで、ぜんそく患者は1,000人を超えたという公害の事実とどのように向き合っていくのか。

公害の記憶を風化させてはいけないと、産業の歴史を多面的に伝える資料館の必要性を市に訴え続けてきた結果、四日市市、田中俊行市長、「四日市公害の発生した事実、背景、その後の歴史、環境改善に向けてどんな取り組みをしたのかということ。目に見える形として情報発信施設がどうしても必要。」、市は来年(2015年)、資料館の開設を決定します。

このような負の歴史も一緒に後悔すること、とても大切だと思いました。新興工業国ではかつての日本社会が経験したような公害問題に悩んでいるところ、沢山あると思うんです。日本が克服してきた公害問題、環境に関わる技術などは喉から手が出るほど必要な情報でしょう。解決策をぽーんと相手側に提供することは簡単かもしれませんが、そこに付加価値情報を一緒に添えてあげる。

環境技術を培ってきた背景にある公害問題は新興工業国でも共感されるでしょうし、今現在公害問題に自分たちの日常生活が脅かされている市民の声に響くのではないでしょうか。表面だけを伝えるのではなく、もっと深い部分、負の歴史も一緒に伝える。公害問題があったから今ある環境技術が培われてきたのだと。

産業観光、付加価値を見つけ出す

  • ”わざわざ”行っても価値が有るところ
  • 一箇所だけでなく周りの付加価値創出場所と繋がること
  • 四国お遍路のような旅路、ロマンティック街道のような
  • 日本人だけでなく、アジア人、欧米人、アフリカ人など

負の側面もすべて情報発信するべき

  • 判断するのは訪問者
  • 新興工業国への訓示
  • かつての日本を残す

インフラ、交通、お金と時間を気にすること無く

  • ニューヨークの地下鉄はどこまで行っても同じ金額
  • アメリカのフリーウェイが日本の高速道路料金を徴収していたら
  • ラスベガスのホテル宿泊料が安いのはカジノでお金を落としてもらうため

“わざわざ”来てもらう仕組み

  • お金を何処で落としてもらうのか?
  • リピーター化出来るかどうか?
  • お金を落としてもううだけの付加価値を提供しているか?

子高齢化社会、地方創世、今日本全体で人々、社会を交えた新しい街の単位を模索しているような状況なんでしょう。東京にみられる一極集中型都市の良い点と悪い点。限界集落は回避できるのかどうか。地方産業、地方自治体の経済を自立化するにはどうすればいいのか。村と村、町と町の合併は安心、安全、暮らしやすさを得られるのか。

経済自立性の仕組みを想像して創造することができれば良いのだと思います。まずは地元に存在している付加価値を見つけ出すことからはじめてみてはいかがでしょう。どこに魅力があるのか、人、もの、お金の流れを作るような仕組みを構築できそうな付加価値は存在しているはずです。

日本の魅力、日本に行かないと手にはいらない魅力

  • 飲食、和洋中、素材の新鮮さ(肉、魚、野菜等)、五感に訴える、日本酒文化
  • 自然、豊かな自然環境、百名山、名水百選、温泉、山川海、北海道から沖縄まで
  • 職人、モノづくり社会、工芸品、伝統技、洗練、効率性、利便性、ハードウェア

これからの日本社会に必要な人材育成

  • リーダーシップ、問題解決提案型(コンサルタント、プロジェクトマネジメント等)
  • ソフトウェア、知識集約型産業(会計、財政、マーケティング、統計データー等)
  • アントレプレナー、異端児起業家(社会起業家、ベンチャー企業、一人企業等)

製糸場


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