首都圏大震災で変わる日本社会


首都圏大震災

首都圏大震災で変わる日本社会

海岸ニューヨークへ着てすっかり地震とは無関係の生活基盤で生活することになったけど、昔は日本にも住んでいたし、アメリカは西海岸ロサンジェルスに滞在していたときにはノースリッジ地震も体験したのでそれなりに地震の恐さも知っている。というかあのノースリッジ地震が一番恐い体験だったかも?

確か朝方起きたんだけど、不思議な感じでパッと目が覚めたと思って天井を見ていたらいきなり揺れ出した。おぉっていう感じであの時は天井が落ちてくるんじゃないかと錯覚したぐらいに揺れたのを覚えている。

喉元過ぎればなんとやら、という感じで日常茶飯事的な行事と化している日本における地震に対する大まかな一般の日本人の感覚は、いざ自分が被災者となって不自由な生活を余儀なくされたとき、本当に地震に対する後悔の思いが発生するのではないだろうか?

首都圏大震災は地震学の必然

現代の地震学によって説明されるところでは、地球の表面を卵の殻のように覆っている10数枚のプレート(岩板)が、その境界で、ぎしぎしと押し合い、無理を生じている。日本列島は、その無理があったために盛り上がり、この世に生まれた島であるから、今でも至るところでプレートが押し合っている。しかもこの地球上で、4枚ものプレートがぶつかっているのは日本だけであり、3枚のプレートがぶつかっている危険地帯は、首都圏から東海地方にかけての地域だけである。

プレートの境界は、海底で落ち窪んでいるので、英語でトラフ(溝)とも呼ばれている。文字通り“地球の落とし穴”がここにある。

関東大震災では、本州北部を形成する北米プレートと、南の海域から押しあがってくるフィリピン海プレートの境界、つまり相模湾を走る相模トラフと呼ばれるプレート境界が激しくはねあがって、死者14万人の大惨事がもたらされた。そして現在最も恐れられているのが、同じフィリピン海プレートの反対側にある駿河トラフ周辺に蓄積している膨大なエネルギーの解放である。それは江戸時代の末期、1854年に一帯を壊滅させた安政東海地震の震源となったプレート境界であり、そのときに放出されたエネルギーは、兵庫県南部地震の60倍を超えるものだったと推定されている。

当時の江戸の人口は130万人であるから、すでに世界的な大都市でありながら、今日のほぼ10分の1である。それから70年後、関東大震災の時には、主な被災地の神奈川・東京・千葉・埼玉・静岡・山梨・茨城の7府県の総人口が、ほぼ1200万人となっていた。

さらにそれから75年を経た98年現在では、その3倍を超える3900万人に膨れ上がり、超過密状態となっている。日本の全人口1億2千5百万の3分の1が、首都圏大震災に巻き込まれるのである。永田町と霞ヶ関がつぶれればいい、と期待するような話ではない。(「地球の落とし穴」広瀬隆)

日本の強みは東京にある

1世界一優れた鉄道システム、2一生訪れることのできない世界で一番美しい場所、3ヨダレなしでは歩けないデパ地下、4映画「ブレイブハート」の戦闘シーンを彷彿とさせる横断歩道、5思わぬところに稲田が!、6若者ファッションのメッカ、7パンク 浴場、8世界最多のミシュランご指名レストラン、9オタクワンダーランド、10大都会から自然溢れる山まで電車で直行。

11日本人の台所:世界一の魚市場、12ちょっと変わった博物館、13野生の味を満喫、14ビンテージおもちゃ勢揃い、15知性溢れる(?)公園、16還暦を超えたらここで買い物、17一年分の給料を一杯の酒で飲み干す方法、18世界一奇抜なエステ、19最高級のもてなし、20何度も訪れたくなるサービスエリア。

21ヌードル三昧、22一日中マンガにドップリ、23コウモリも風情、24世界一短いエスカレーター、25高級ブランドの街:銀座、26ほとんど SF 的な交通網、27モッズファッション最後の砦、28マウリッツ・エッシャーの図面を再現したようなへんてこアパート、29猫愛好家の聖地、30ソムリエに任せれば、心配ご無用。

31橋が主役、レインボーブリッジ、32マニアック度満天なアダルトビデオショップ、33極小高級レストラン、34世界一インパクトの小さな巨大怪獣像、35抱きしめたくなるカフェ、36平方メートルにひしめき合うバー、37高級天ぷら大作戦、38世界のファッションブランドの本拠地、39世界一安全な風俗街、40お祭り三昧。

41世界一のカスタマーサービス、42無限の酒の品揃え、43風水の温泉、44見てびっくり、スーパーかわいいマスコットキャラクター、45ちゃんこ体験!、46カクテルはまさに超新鮮、47美しさも出費も豪華な花火大会、48アンチベジタリアンも満足できる精進料理、48洗練されたアートカフェ、50屋形船の魅力。

これ全部、外から見た日本というか東京の魅力かも、一般外国人が東京に対して抱きそうな印象です。良い意味も悪い意味でも非常にユニークだと思います。

駿河トラフ上に存在する御前崎に危険なものが・・・

安政東海地震と関東大震災と、来るべき首都圏大震災の関係は、一説によれば、ほぼ70年ないし100年を周期として発生すると考えられている。そのため、そろそろ今年辺り起こるのではないかと地震学者が囁いているところである。仄聞するに、96年3月6日に発生した山梨東部地震は、震源域が、前述のフィリピン海プレートの頂点部分にあたり、首都圏直下型の予兆である可能性が高いという。

その頂点から静岡方向に南下しているプレート境界が、問題の駿河トラフであるから、これを目の前にした御前崎は、東海大地震の観測にとって、重要な場所である。この御前崎を調べると、フィリピン海プレートのもぐりこみ運動に引きずられて、半島の先端が年々沈降している。その沈降がとまるようなことがあれば、いよいよもぐりこみ運動の限界と考えられる。

限界に達すれば、巨大地震が発生する。そして最近、沈降速度が今までの半分にまで鈍くなってきたのである。

・・・中略

不幸にして日本人は、この日本最大級の地震の震源域である御前崎に、浜岡原発を4基も乗せている。その基礎を成す地層は、砂岩と泥岩から成る極めて弱い軟岩である。原子力発電所の耐震性はどの程度なのか。

・・・中略

東京電力の担当者として出席したのは、地質・機械工学・土木など、それぞれの専門分野を担当する技術者であり、時間の許す限り、資料を使って私たちの質問に詳しく答えてくれた。そこで明らかになったことは、重大な事実であった。

「兵庫県南部地震と同じマグニチュード7.2の規模の直下型大地震が起こる場合について、私たちは検討していません。地震のエネルギーとして、マグニチュード6.5までしか保証できません」と、彼らは誠実に答えたのだ。

マグニチュードとは、わずか0.2の差で、エネルギーが2倍になるという単位である。従って“日本の原子力発電所は、兵庫県南部地震のわずか10分の1以下の直下型地震エネルギーで破壊される”というのである。

また、「原発は強固な岩盤の上に設置されていますので、堆積層の上で観測されるエネルギーの2分の1から3分の1の揺れしか受けません」と書かれたPRの文章もある。これは、兵庫県南部地震では地上の構造物がことごとく破壊されたが、原子力発電所は破壊されないことを示唆する文言である。その真偽を質すと、「特に根拠のある数字ではありません。場所によっては全く違いますから」と、彼らが明言したのだ。一体、どこで重要な事実が捻じ曲げられ、嘘八百のPRが一人歩きしているのだろう。

ついて彼らは、「広報について、社内の調整が必要です」とまで発言した。やはりそうであった。中部電力の場合も、浜岡にある一群の原子炉について、耐震性は、まったく同じ事実関係にある。(「地球の落とし穴」広瀬隆)

高速増殖炉「もんじゅ」運転再開

ょっと前にNHKクローズアップ現代で14年ぶりに運転を再開した日本の高速増殖炉「もんじゅ」についての特集を組んでいた。平成7年にナトリウム漏れが発生、火災を引き起こす。液体ナトリウムというものは空気に触れただけで火災を引き起こすらしく、原子炉の熱を逃がす役割として高炉の周りを巡回している。そのある箇所からナトリウムが漏れ、火災に繋がった。

それほど技術的にも難しい分野で現在では日本のほか、ロシアだけが高速増殖炉を開発、運転している。1980年代には日本始め、ソ連、フランス、アメリカ、イギリス、西ドイツとそうそうたるメンバーが名を連ねていたが、先ほど記したように現在では日本とロシアだけ。技術開発の難しさに加え開発費など膨大な費用がかかる。「もんじゅ」の開発費は約6000億円らしい。

安全性への不安が残る中なぜ運転を再開したのか? 背景には将来にわたってエネルギーの確保を目論む各国の計画が存在することにも起因。新興国を始めとした原子炉開発ラッシュによりウランの価格高騰。

世界の高速増殖炉開発は現在日本、ロシアという2カ国だが計画中を含めるとこの中にフランス、インド、中国、韓国などが加わってくる。フランスなどは「もんじゅ」運転再開の際には技術者を現場へ派遣する意気込みであった。そのフランスは「スーパーフェニックス」という名の高速増殖炉を開発していた過去があるのでどうやら本気らしい。

高速増殖炉、前途は多難

んじゅの現在は出力0%、来年出力40%にまで上げ、発電を始める計画。注意しなければいけないのは平成7年、ナトリウム事故はこのとき発生している。その2年後、出力100%を目指す、未知の世界へと突入。2025年、実証炉を開発目標に置き、2050年、実用炉、本格的に高速増殖炉を運転する。商業用に発電される高速増殖炉の誕生という計画だが、実際にはコスト面、技術面と課題が多いのが現状で専門家に言わせると今のままでは計画実現不可能とのこと。

一般の原子炉はウランを燃やすことできるのは一部であり、それに対して高速増殖炉はウランをプルトニウムに変化させることができるのが特徴。しかし高速増殖炉開発もさることながらそれを効率よく運転させるためには隣接してプルトニウム再処理工場も建設する必要がある。

さらに処理した物質を今度はエネルギーへ加工させる燃料工場へサイクルさせる巨大なプロジェクト、核燃料サイクルが必要というのが現実で、これなどはまだ計画すら立案できていない。

経験、知識の豊富な技術者の育成、獲得が必要と人海戦術も同時に進行させなければいけない巨大な国家プロジェクト。地球の落とし穴というものが実は日本人が単に墓穴を掘っていた、という堕ちにならなければいいんだけど・・・

東海大震災の地獄図

そればかりではない。安政東海地震の江戸時代や、関東大震災の大正時代とは違って、無数の化学プラントが林立している。これらプラントの多くの立地点も、高度経済成長時代に埋め立てを行い、工場建設が進められた軟弱な造成地であるため、今になって、液状化による倒壊の危険性が指摘されている。

天然ガスの貯蔵タンクも、破壊される事態になれば、冷却されてタンクに閉じ込められていた液体が爆発的に気化しながら、一瞬で600倍の体積に膨れ上がり、地を這って広がりながら原爆のような破壊力を持つ。そのため、川崎と横浜の間にある東京の東扇島火力発電所では、巨大な貯蔵タンク群を地中に埋め、タンクが爆発炎上するような事態になれば噴水の壁で火焔を天に向かわせ、ガスが横に拡散しないような対策をとっている。

私は、その噴水システムが大地震で作動しない事態を想像するが、原発のような心配は全くしていない。ここは、観光を売り物にする横浜ベイブリッジや羽田空港から至近の距離にある。古いプラントからそちこちで大火災が発生し、首都圏が炎に包まれる地獄となっても、被害を受けるのは、電気を大量に消費する我々都会人だからである。これは、自ら招いた被害であるので、致し方ない。

東海大地震が発生すれば、名古屋まで壊滅する可能性が高い。最悪の事態になれば、縦横に走っている高速道路や海底道路、地下鉄や高架鉄道、新幹線、密集した高層ビル街などに、様々な地獄図を想像することができる。(「地球の落とし穴」広瀬隆)

外からの要因でしか変われない日本

治維新を経験してそれまでのちょんまげ文化を捨て去り、一気に西洋化して行った日本。その後第2次世界大戦では人類史上原爆を落とされた国として敗戦を迎え、焼け野原と化した東京を現在のコスモポリタン的な都市にまで仕上げてきた日本。

今いろんな意味で改革、規制緩和などが議論されていますけど、やっぱり日本という国の特徴というか日本人の気質というか、変化を急激には受け入れられないDNAを所有しているのでしょう。でなければ鎖国時代が300年近くも続くはずないし・・・

よく日本人は集団的IQが低いとか聞くんですけど、これも日本人の気質でしょうか? 有名な小話、大型客船が沈没するとき、ドイツ人乗船客にはこれは命令だといって海に飛び込ませ、イギリス人にはこれは名誉のあることだといって海に飛び込ませ、じゃぁ日本人にはなんと言って海に飛び込ませるか、といったらこれまた悲しくなってくるんです。

さぁ皆さん、他の人(日本人)も海へ飛び込んでいますよ、と・・・海に飛び込んでみてびっくりですよね、まだ乗客のほとんどは船の上に残っていたり、いや沈没するという噂自体デマだったかもしれない、なんて洒落にならないような馬鹿にされた扱いです。

日本人、やっぱりなめられています。だから本当の意味で日本人が日本の社会のために、日本という国のために、自発的に内側から、日本人一人一人が自覚を持って正しいと信ずる選択をできれば、世界中から大人の国として日本も扱われるんでしょうけど、やっぱり無理なのかなぁ、というがっかり感は残念です。

日本国内本土を交えての戦争が起こる確率はほとんどゼロに近いのではないか? だとすると外圧的要因、その他の要因として地震による首都圏関東一体の東京を中心とした中央集権制度もそれによって一気に解決してしまうのでしょうか?

4千万人の首都圏大震災被災者

それでも、首都圏大震災が発生した後、我々首都圏居住者の何分の1かは、生き残るはずである。この数字が何人になるかは、地震の規模によって大きく変わるので、地震学者にも予測ができない。おそらく問題になるのは死者の数ではなく、大部分が生き残って、その中で生き続けなければならない事態である。兵庫県南部地震で、死者が3年間で6430人に達したことを多くの人は知っているが、負傷者が4万3773人を数えた事実こそ、もう一つの忘れてはならない震災後の側面であろう。

我々に予測できるのは、阪神大震災の被災者がたどったと同じ道を、我々がたどりながら、あの人たちがどれほど酷い扱いを受けたかを孤独な空の下で噛みしめることなのだ。神戸で水の無かった1週間が、首都圏大震災では、2週間にも3週間にもなるであろう。

日本の指揮系統の中枢が破壊されるのだから、ほぼ4千万人の被災者を救援する国家的な活動ができるはずはない。水から食糧、仮住まい、衣類まで与えて、救わなければならないのは、4千人ではなく、4千万人である。日本人の3分の1が苦しみ、残り3分の2が救済しようとしても、細長い列島の構造から、首都圏の人間には自立していただくほかない、と全国の人は考える。

プレート境界が3つも揃った地球上の最も危険な地帯に、化学プラントと原子力発電所を建設し、高層ビルを並べ立てて、その上蟻の大群のように人間が片寄せ合って生きている。遠くの惑星に住む生物がこの姿を望遠鏡で眺めたなら「象の背中で焚火をする行為に等しい」と、絶句するに違いない。

・・・中略

いずれにしろ、すべての読者は、今首都圏に住もうが、別の遠いところに住んでいようが、日本中に活断層と危険物が揃っているので、象の背中で火を焚いている自分の姿を想像されるのが賢明だ。そして心あるならば、地獄から脱しても復興の町に置き去りにされた仮設住宅の人たちと、自宅が全壊・全焼してもなお、3年間で24万円しか貰うことのできない阪神大震災のすべての被災者に思いをはせるのが、人間である。(「地球の落とし穴」広瀬隆)

水がないのが一番辛いらしい

家具固定は基本、寝室に背の高い家具を置かない、貴重品は奥にしまわない、予備メガネを下駄箱に、お酒は高いところにしまわない、「緊急持ち出しグッズ」なんて買うだけ無駄、絶対いるのは懐中電灯とバケツそれに帽子、ガス製品から電気製品に変えていこう、地震保険や火災保険のお粗末、安普請の持ち家よりしっかりした賃貸。地震が起こる前に準備しておくといいものや心構え。

「まず火を消せ!」のウソ、「まず水をためろ!」これがポイント、屋内でも靴を履く、家を離れるときは、必ずブレーカーを落とす、電話はすぐに。最低限の人だけに、街を行くときは、電線と地割れに注意。地震が起こってからのポイントを記してくれたもの。

必ず起こるとされる首都圏大震災、その後の東京、日本はどのような姿になっているのでしょうか? これをきっかけに日本が再び復興への道を本気で歩み出す、となったとしたらあまりにも膨大な犠牲を払った上での前進となるわけですから、良い意味でも悪い意味でも素直に喜べません!

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