2008年アメリカ合衆国大統領選挙の行くへ、その3(サラ・ペイリンで大丈夫?)


サラ・ペイリン

2008年アメリカ合衆国大統領選挙の行くへ、その3(サラ・ペイリンで大丈夫?)

主党大会のほうが先に行われたこともあり、そこでアメリカ社会はバラック・オバマのランニングメイトがジョセフ・バイデンであることを知ることになる。多くの 民主党支持者がヒラリー・クリントンでなかったことにがっかりしたことであろう。

オバマとしてもヒラリーを自分のランニングメイトにすれば、自分が大統領に君臨している時期から次の大統領選挙に向けてのアピールをし始めかねない、と読んだのだろうと思われる。

アメリカ国内向けの健康保険問題などで中心的なというよりも自分より目立つ存在にはなって欲しくない、というのがオバマの本音であろう。しかし、このことが思わぬ波紋を起こすことになる。なんとヒラリー支持層があきらめていないというか、あきらめないのだ。これは民主党陣営にとっては予期できなかったであろう。

ヒラリーの実力を信じる層は大きな存在であり、ヒラリーが副大統領候補でないとなれば、その多くのヒラリー支持者が自然とオバマを支持するようになるだろうと読んだ状況変化に気づくのが遅すぎた。それほどにまでヒラリーはそれなりの人物なのである。実をいうと僕もオバマよりはヒラリーを応援していた。

ヒラリー、この状況をみて“良し!自分はまだ行ける!”と思ったに違いない。ここは大人しくオバマを支持して、次期大統領の座を狙うべき方向性へとすでに変えたものと思われる。仮にジョン・マケインが大統領になっても2012年の大統領選挙では2期目を狙うのは難しいであろう。オバマが大統領になっても同じである。

原油高に底の深いサブプライムローン問題、ロシアとの関係にイラク情勢、アフガニスタンの行くへに北朝鮮問題。今政権に就くよりもある程度方向性が見えているであろう2012年に勝負を賭けたほうが、自分としてもやりやすいのではないだろうか? このようにヒラリーは考えているに違いない。

Clinton – ‘I support Barack Obama’

ジョン・マケインのランニングメイト

バマの政治手腕では経験不足に黒人という見えない圧力に潰されてしまうだろう、と読んでいるのである。ここに目をつけたのがマケイン陣営である。民主党大会が終わってから共和党大会が始まり、そこでマケインが指名したランニングメイトがサラ・ペイリンであったのだ。

これで民主党のヒラリー旋風に嫉妬していた共和党側の女性に火をつけた。割れんばかりの声援に熱狂的な支持を多くの女性が表明したのだ。仮にマケインが大統領になったとしよう。そうするとサラ・ペイリンは女性初のアメリカ副大統領ということになる。オバマがなっても黒人初のアメリカ大統領。アメリカは大きなターニングポイントに差し掛かっているといえよう。

サラ・ペイリンで大丈夫?

狂的な雰囲気の中登場してきたサラ・ペイリンだがちょっと頭のほうは大丈夫、ということがばれてしまったのがこちらのインタビューである。(Sarah Palin ABC Interview Charles Gibson)アラスカの田舎政治家、自分の娘は17歳で妊娠、ブッシュドクトリン( Bush Doctrine )は知らない!ということになると本当にマケインとサラ・ペイリンのコンビで次の非常に世界が不安定な4年間を乗り越えられるのか? と多くのアメリカ市民が不安を感じたことであろう。

しかし、頭の切れる人物が大統領になれるか、といったらそう簡単にはいかないところがやはり政治の難しいところ。思いだして欲しい、2004 年のアメリカ大統領選挙の際、共和党候補のジョージ・ W ・ブッシュと、民主党候補のジョン・ケリーの debate を。

ジョン・ケリーのほうがその知的な頭脳を前面にだしてブッシュの不能さを国民にアピールしていたけど、実際にはブッシュが政権を取ったのだ。ジョン・ケリーは討論でブッシュには勝ったけど、多くの国民はブッシュに共感した。

アメリカは広い! いろいろな人種の人々が住んでいるし、いろいろな考え方の人々が暮らしている。多くのブッシュ支持層はアメリカ内部、言葉が悪くなるかもしれないけど、田舎のほうの保守層である。キリスト教などが真剣にコミュニティー内の大事な活動と位置づけられているような地域。

私にまかせればアメリカを守ることができる、外国からの敵と戦う、というアピールをしたのだ。そのような保守層がいる地域ではもともとアメリカ国外と接点をもつような機会が普段の生活範囲では少ない。よって外国は遠い存在となり、ますます自分の頭を使って情報を仕入れるよりも、簡単な宗教へと走ってしまう。

これを証明するかのようにジョン・ケリーの支持層は海岸に面した州、多くの外国人が暮らしている州、など外国と何らかの接点を普段の生活範囲の中で十分に体験している層であった。

今回のサラ・ペイリンのようにちょっと大丈夫、というような頭脳の持ち主でも、多くの知的レベルの低いアメリカ人の保守層には十分にアピールできる要素を持っている人物であり、多くの人々が彼女に共感するに値するキャラクターの持ち主なのだ。

さぁ、問題はオバマ陣営である。副大統領候補のジョセフ・バイデンはすっかり目立たない存在となってしまった。オバマ旋風も今年のはじめ頃とは比べものにならないぐらい、勢いがなくなってしまった。まさかの原油高、サブプライムローン問題により国内経済の悪化。ロシア問題( 南オセチア紛争 )などは計算外だったに違いない。

オバマで変化を期待するよりも、現状維持を人々が好む状況が作られてきた感がある今のアメリカ社会。今回は民主党が政権を8年ぶりにとるだろうなぁ、と思っていたけど、もしかしたらジョン・マケインが次の4年間大統領に納まるかもしれない、というシナリオは現実味を帯びてきた今日この頃。

Sarah Palin and Hillary Clinton SNL

早速、 Saturday Night Live でサラ・ペイリンとヒラリーのパロディーがあがる。これが中々笑えるし、サラ・ペイリンのほうはそっくりだよね!

I can see Russia from my house.

福田康夫さんの「あなたとは違うんです」も話題になったけど、アメリカではこのフレーズかなぁ? ブッシュドクトリン(Bush Doctrine)? 何それ!といって笑ってもいいし。

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