ウェブ進化論 – 本当の大変化はこれから始まる、その1

すごい本に出会ってしまった。小説以外で興奮して読んだ本の中ではこの「ウェブ進化論」が最近のベストかもしれない。この本はすごい。

これから起こるであろう数々の社会変化を10年というスパンで未来を見据えた場合、この本は読んだ人にとって大きな指針となるであろう。それぐらいにインパクトがあった。

インターネットの可能性

これに自ら絡んでいく人と傍観するひととの間では、今後そこから得られるであろうアドバンテージを考えると、その人の人生の過程で生み出す様々なアウトプットに多大の影響が及ぼされるであろう。個人的にはロングテールと Web 2.0 についての定義を理解できたことが新鮮だった。

ブログと総表現社会の進出やオープンソース現象とマス・コラボレーションはある程度その可能性みたいなものを自分でつかんでいたので、この本を読むことによってそれが確信に変わった。

この本はすべての人に読んでもらいたい本だが、特にこれからの可能性を秘めた若い世代の多くに読んでもらいたい。不登校、ひきこもりニートフリーターいじめリストカット、その他いろいろとネガティブなエモーショナルで悩んでいる人たちには、インターネットは可能性である。

それに気がつくか気がつかないかはその人の知的アンテナに引っかかるかどうかにかかっているが、この本を読むことによってそのヒントが少しはわかるかもしれない。

グーグルの使命感

増殖する地球上の厖大な情報をすべて整理し尽くす

グーグルの使命感はここからくる!!恐るべし野心感!!

グーグルの戦略

日々刻々と更新される世界中のネット上の情報を自動的に取り込み、情報の意味や重要性、情報同士の関係などを解析し続けるために、グーグルの30万台ものコンピュータが、365日、24時間体制で動き続けている。

これはすごい。ネットの「あちら側」に自分達で設計した OS を作ったようなものだ。これは例えばどこかのサーバー一体が仮に何かの事故で動かなくっても(地震、火災、そのほか)、地球上に散らばるほかのサーバー群が何事もなかったかのように稼動しつづける。

これはグーグルの戦略だね。サーバー群を設置する場所は今後も増やしていく予定らしいが、その一つにアメリカの首都、ワシントン DC にすでに設置されているところはさすが。ここを攻撃されたらグーグルがなくなるより、アメリカがまずその前になくなる。そんなことは今の社会から想像できない。

世界政府

世界政府っていうものが仮にあるとして、そこで開発しなければならないはずのシステムは全部グーグルで作ろう。それがグーグル開発陣のミッションなんだよね

この開発のスピードはすごい。大体少人数制をとっていて、あるプロジェクトがかなりの評判をグーグル内で認められると、そのプロジェクトがさらに上のレベルにもっていかれ審議などを繰り返した結果、はじめてゴーサインが出るらしい。これは社員の20%の時間を自分が情熱を持っているものに打ち込め、というグーグルの指針から来ているらしい。

「チープ革命」の結果

これからは、文章、写真、語り、音楽、絵画、映像・・・ありとあらゆる表現行為について、甲子園に進むための高校野球予選のような仕組みが、世界中すべての人に開かれているのが常態となるだろう。

そうなのだ。マスメディアは第4の権力だが、このパワーをこれからは「チープ革命」の結果、個人一人一人が持つことが可能になる。今はブログが盛んだが、これからポッドキャスト、ビデオキャスト、といった音と映像の分野での個人発信が盛んになるであろう。個人でラジオ局、テレビ局なんてすごーい可能性があるんです。それも世界中の人々に向かって発信。どれだけ世界に届くかは、もちろんその個人の才能と努力次第ですけど。

自らのアンテナを磨き続ける

英語圏では、分野限定的だがこの問題が表面化しつつある。

ネット上の玉石混交問題さえ解決されれば、在野のトップクラスが情報を公開し、レベルの高い参加者がネット上で語り合った結果まとまってくる情報のほうが、権威サイドが用意する専門家(大学教授、新聞記者、評論家など)によって届けられる情報よりも質が高い。そんな予感を多くの人たちがもち始めた。

これは素晴らしい現象だとおもいます。多くの価値ある情報に辿りつけない社会的弱者は、それらにアクセスする方法を自らのアンテナを磨き続けることによって得られるのだ。ここで知的に怠惰の人は、今後の社会では生き残れないであろう。

人間の可能性を信じているアメリカ

米国が圧倒的に進んでいるのは、インターネットが持つ「不特定多数無限大に向けての開放性」を大前提に、その「善」の部分や「清」の部分を自動抽出するにはどうすればいいのかという視点で、理論研究や技術開発や新事業創造が実に活発に行われているところなのだ。

そうなんです。この明るい材料のほうを改良することによって、おのずと暗い負の材料も解決されるであろう。人間の可能性を信じているアメリカと変化を嫌う、現状維持が多数の日本社会。若い世代はそんな日本のエスタブリッシュメントが提供する魅力のない社会から自ら脱しなければ。手段はいくらでもある。

ネットの世界に住む

しかし、「あちら側」に構築されつつある情報発電所のような仕組みとなると、それはパソコンという窓を通してネットに向き合うことでしか、その姿を想像することができない。ネットに向かって能動的な知的活動を行って初めて、それへの反応という形で一端が垣間見える。

「なぜこんなことが実現されるのか」という不思議から、構築物の姿を想像するよりほかない。それを繰り返すことでしか全体像をイメージできない。「ネットの世界に住む」というほどどっぷりとネットに依存した生活を送る以外、その本質を理解するすべはない。だから「住む人」と「使ったこともない人」の間の溝は大きくなるばかりだ。

何度も繰り返し言ってきたことだが、インターネットを積極的に自分から使う人とそれらから遠ざかっている人との間では、これからの社会、絶対にインターネットを積極的に使いこなしていった人のほうが有利であると確信する。

インターネットは危険、というならば、実社会と一緒、それらから自らを武装して自分を知的に進歩させるにはインターネットという社会に与えている変化に対応していくこと。理想としては様々な情報を受信して、それを自分なりに付加価値をつけ、今度は自らインターネットへと能動的に発信していく姿勢が好ましい。

情報そのものに関する革命的変化

しかし実際に21世紀初頭に入ってみて明らかになったのは、「大規模な構築ステージ」で作られるのは、実は IT インフラではなく、 I (情報)インフラで、それによって「情報そのものに関する革命的変化」が起ころうとしているということである。

I インフラの本質は、インターネットの「あちら側」に作られる情報発電所ともいうべき設備だったのだ。そしてそのことに最初に気づき、創業からわずか7年で画期的な大成功を収め、産業界の盟主に一気にのし上がったのが、グーグルという会社である。

コンピューター史の第1期は IBM が牽引し、第2期はマイクロソフトが、そして今始まったばかりの第3期はグーグルが推進してゆく。このグーグルの可能性は、今後、地球上のすべての情報に人々が簡単にアクセスできるよになる頃まで続くであろう。左脳が得意とする分野をすべての人が共有する時、人類は右脳という意識に移行しているのであろうか?

予知能力、第6感、4次元の世界。知識を平等に与えられた人類は、それを元に得た知性をもって、どのようにどこへと進むのであろうか?

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