What's up, Japan?, 今の日本って大丈夫? - Written by B-KOOL on 日曜日, 9月 24, 2006 9:56 -
先生たち一方通行、昔の教え方通じず
教育制度が大きく変わってきている
子供の顔を見ることができなかったり、一方的に授業を進めてしまったりする先生たち。文部科学省が22日に公表した「指導力不足」の教員の集計結果では、子供たちとうまくコミュニケーションをとることができない先生の実態が明らかになった。
こうした先生の中には、“ 不登校 ”になって子供たちとの接し方を民間の教育団体で学び直す人もおり、教育現場を取り巻く状況の深刻さを裏付ける形になった。
中略・・・
指導力不足と認定された教員が今年も500人を超えた。それでも、「氷山の一角にすぎない」と指摘する声は少なくない。
現在、全都道府県と政令市の教育委員会が第三者による判定委員会を設け、指導力不足とされた教員への研修を実施して、現場復帰を促している。しかし、指導 力不足かどうかを教委に申請するのは各学校の校長。一度認定されると退職に追い込まれるケースもあるため、校長が教員の立場を思いやり、申請を手控えてい るとの指摘が出ている。
自民党の安倍晋三新総裁が指導力不足の教員対策として免許更新制の導入を提唱するなど、今、改めて「先生の指導力」がクローズアップされている。子どもの生きる力を育(はぐく)むための総合学習も、現在検討されている小学校での英語教育も、成果があがるかどうかは結局、教員の腕次第だ。
今年7月、中央教育審議会は、教員の免許更新制を導入する前提として、「不適格者の排除を目的としない」と答申した。しかし、指導力に欠けるのであれば、 児童・生徒のためにも、教壇から遠ざける措置は避けて通れない。教員の指導力を判定する全国統一の基準作りも含め、検討すべき課題は多い。 (村井正美) (2006 年 9 月 23 日 読売新聞 )
素晴らしい先生に出会えるか?
先生たちの淘汰が今教育現場で静かに進んでいるようだ。 昔と違い、今は知りたいことがあれば先生に聞くよりも、インターネットを使って答えを探したほうがより深い知識を得られる機会を子供たちが得てしまった。
実際に教育現場では、先生たちよりも子供たちの方がインターネットを上手く活用しているということを聞く。 これでは先生方もたまったものではないだろう。 じゃぁ、何を子供たちに教えていけばいいのか?
そのようにシンプルな質問を自分自身の教育法に問いかけている現役教師はどれぐらいいるのだろうか? それがこのニュースのような結果に現れている。 氷山の一角というのもあながち間違ってはいないだろう。
教育を受ける側の子供たちの姿勢も変わらないと、長い期間で見た場合、とんでもない差となって現れてくる。
現在の医療関係と一緒のように良い医者は自分で探して選んでいかないと自分の生命に大きく関わってくるが、教育現場の先生も同じ。 自分で探して選んでいかないと同じ義務教育でもとんでもない差となって現れてくるであろう。
でも先生をそう簡単にこちらから選べることができるわけでもないし、子供たちやその親たちはどうしたらいいのだろう? トーマス・フリードマン著の「フラット化する世界」にこんな記事が載っていた。
オンライン家庭教師ビジネス
このインド南部の都市の郊外にある会社にコヤンプラス・ナミサが出勤した時、夜明け前の紺碧の空にはまだ星がいくつか残っていた。
午前4時半前にナミサはコーヒーを持って20人ほどの同僚とともに、コンピュータとヘッドホンが用意してある仕切りに入った。1万キロメートル以上離れたシカゴ郊外のグレンビューでは、前の日の夜に当たる。
そこでは14歳のプリンストン・ジョンが素足でコンピュータに向かい、1時間にわたる幾何学の指導を受けようとしていた。
ハイスクール1年生のプリンストンはマイクつきのヘッドセットをつけて、時差が何時間もあるインドにいる教師のナミサとインターネット経由で接続するためのソフトウェアを立ち上げた。
これはオンライン家庭教師と呼ばれている。現代の通信手段と、教育程度が高く賃金の安いアジア人が豊富にいることによって、アウトソーシングの範囲が広がった一つの例だ。
紛失したクレジットカードの交換からCT スキャンの読み取り、クラッシュしたコンピュータのサポートに至るまでこうしてアメリカの生活の細部にまで、それが入り込んでいる。
インドの家庭教師を使っているハイスクールの生徒は、プリンストンを含めて数千人いる。 オンライン家庭教師ビジネスが開始されたのは3年足らず前だが(2005年現在)、もう数千人のインド人家庭教師が、アメリカの生徒に数学、科学、国語を 教えている。料金は1時間15ドルから20ドルで、アメリカの家庭教師の40ドルから100ドルという料金に比べると、格段に安い・・・
でも英語でしょう、といっていると大変なことになる。 きっと近い将来日本語でもこのようなサービスを受けられるようになるに違いない。
インド人の語学習得力はほんとうにすごい。 どうしてそんなに短い期間しか日本に住んでいないのに日本語ペラペラなんだ? このようなインド人に会ったことはないだろうか?
やはり積極的にインターネットを自ら活用していける子供は強い。 以前、梅田望夫氏の「ウェブ進化論 – 本当の大変化はこれから始まる」を読んだ時に、羽生義治さんの「高速道路」論というものに、あーぁ、なるほどなぁと感銘を受けたことがある。( ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる (ちくま新書) )
僕がひらめいた直感はこれからはできる子供にとっては飛び級が当たり前になる、ということだった。 不幸にしてあまり良い指導法ではない先生に当たってしまった子供はそこであきらめているようだと、その先生と同じような運命を辿ってしまうことになりかねない。
「学ぶ方法を学ぶ」という能力
先日、法科大学院のニュースを見た。
[新司法試験]「法科大学院の理念が問われた」
注目の合格率は48%。従来の3%台という狭き門から、一気に法曹への道は広がった。 司法制度改革の“ 目玉 ”といわれた法科大学院の、初の修了生たちが挑んだ新司法試験だった。1009人が合格した。
100人超の合格者を出した法科大学院がある一方、合格者ゼロの大学院も4校あった。合格率で見ても100%から0%と極端な差がある。
今後、法科大学院の「序列化」が進むことは避けられない。来年以降の試験でも、合格者がゼロか極少数で推移していく大学院の中には、廃校を余儀なくされるところも出て来るだろう。( 2006 年 9 月 24 日 1 時 46 分 読売新聞)
ここでもはっきりと結果が出ている。 学校の教育方針とか教育のカリキュラムの差も大いにあるであろう。 しかし、合格したものは絶対にインターネットを利用して自分でエクストラの勉強をしていたはずだ。
インターネットを使いこなせるかどうかが、子供の教育ではキーとなる。 先生の、親の、政府の責任にしてはいけない。 先のトーマス・フリードマンの著書「フラット化する世界」の中でこのようなことを書いてある。
フラットな世界で伸ばすことができる最初の、そして最も重要な能力は「学ぶ方法を学ぶ」という能力だ。 古い物事をやる新しい方法や、新しい物事をやる新しい方法をたえず吸収し独習する。
たくさんの仕事の一部もしくは全部が、つねにデジタル化とオートメーション化とアウトソーシングされる可能性のある時代ではどんな労働者もこの能力を身につけるべきだ。
新しい仕事やまったく新しい産業は、そこでどんどん生まれている。そういう世界では、自分の知識だけではなく物事を学ぶやり方で、人と差をつけることができる。
なぜならいま知っていることは、思ったよりも早く時代遅れになってしまうおそれがあるからだ。 フラットな新世界では、教育の機会は限りがない。 教育機関、政府、教会、企業の手助けなどいらない。
ほとんどの事柄について知りたいことの大部分が、ウェブのどこかにある。ましてテクノロジーに通じていれば簡単だ。
たしかに、ウェブは完全に普及しているわけではない。しかし、フラットな場所のすべてにあるし、フラット化は急速にひろがっている・・・
たしかに平均的な人間、やや劣る人間はまだかなり多い。しかしためしにこのコンセプトを採用してみることだ。 なぜなら、そういった人間は、形にはめられたからそうなったのだし、それは教育制度に原因がある。
現在の教育制度は工業化社会の始まりから、底辺が大きく頂点が小さいピラミッド型の企業組織の定位置から抜け出せない従業員を生み出すことを一番の目的としてきた・・・
工業化時代には農業など、比較的孤立した仕事を除けば、選択の余地が少なかった。しかしいまは選択肢がいくらでもある。ブロードバンドにアクセスできる個人がこれだけいるのだから。
努力は大事だが好奇心のほうがもっと大事だ。好奇心の強い子供ほど一生懸命学ぼうと努力するものだからね。
自分をネット化する
では、教師のほうはどうすればいいのだろうか? 答えは簡単。 子供たちと一緒で、自分も常に学び続けることだと思う。 常に好奇心をもって自分の専門分野含め、他の分野にも広く自分の知識の範囲を開拓していく。
その上で子供にはまだ備わっていない自分なりのフィルターを通しての世の中の見方、感じ方を子供にフィードしていき、子供の好奇心をかきたてる。
客観的にものごとを捉える見方やいろいろな角度からものごとを眺める習慣など、その先生が得てきた情報や知識を自分なりのフィルターを通して子供に与えていく。 こういう姿勢だと思う。
自分も真剣に学び続けていればものごとを新鮮な目で見ることができるし、年がら年中同じような教育方法を子供たちの授業で行うなどはできなくなるはずだ。
自分もネット化すれば、ネットを通じて同じ教育関係の人とも知り合えるし、いろいろとお互いに教え助け合うこともできるようになるであろう。究極の先生は全国の子供たちをインターネットを通じて教えてしまうフリーランス的な先生の出現だろう。 一人のすごーい教えるのが上手い先生に皆が教わることができるシステムとアクセスが確保された時にはその他多くの先生はどうするのであろうか?
そんなことは起こりようがない、と思考停止してしまうは簡単である。 だが、一歩進んでそのときになったら慌てなくてすむよう今から自分の選択肢を考えてみるべきではないだろうか? 最後にこれもフリードマンの著書「フラット化する世界」に載っていたある記事を紹介したいと思う。
子供が心底好きな先生
教師は子供を好きで好きだというのが伝われば、教えている科目の知識がそれほど深くなくても、子供たちはいい刺激を受けて、自分たちで学ぼうとします。
校長として教師に大方針を説明することはできますが、教師が子供を好きになるように仕向けることはできません。 教室に入ったとたんにその教師が子供を好きかどうかがわかるんですよ。小学生はだいたい先生がすきですが、相手が子供が好きな先生となると、また違うんです。
そういう先生だと、子供たちはやる気を出して、精一杯応えようとするんです。子供が心底好きな先生で、教えるのに熱心で、子供をけっしてはねつけないとわかると、子供たちはほんとうはひとりでに勉強するようになります。それが学ぶということでしょうね。
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