国防長官辞任
ジョージ・ W ・ブッシュ米大統領は8日、前日投票の中間選挙を受けて記者会見し、ドナルド・ラムズフェルド国防長官の辞任を発表した。好転しないイラク情勢の責任を取らせた事実上の更迭。
後任にはロバート・ゲーツ元中央情報局CIA)長官を指名した。中間選挙について「共和党を代表する者として大きな責任がある」と述べ、同党の敗北を認めた。
注目の上院選(定数100)の開票は、未確定だった2議席のうち、民主党がモンタナ州を制し、同党系無所属を合わせ50議席を確保した。残るバージニア州についても、AP通信など米主要メディアは、民主党候補が勝利したと報道。上下院で民主党が多数派を獲得することが確実な見通しになった。
ホワイトハウスでの緊急会見でジョージ・ W ・ブッシュ大統領は、中間選挙では「国民の多くが、イラク情勢が進展しないことに不満を表明した」と述べ、今後は民主党指導部とも協力してイラク問題に「超党派的な手法」で取り組む姿勢を強調した。
こうした情勢を踏まえてドナルド・ラムズフェルド長官と協議した結果、「国防総省には新しい指導者が必要だということで合意した」と語った。中間選挙ではイラク政策の路線変更を掲げた民主党が圧勝したが、大統領は、選挙結果と関係なく検討してきた人事だとしている。
レームダック、もうあんたに用はない!
これからのアメリカはどこへ行くのか?
大事なブッシュ大統領の2期目の中間選挙は予想通り、下院・上院とも民主党が議会を多数占める形となった。2004年にブッシュを大統領に選んだ共和党支持者も、いい加減ブッシュ大統領の政策に疑問? を通り越して、嫌気を感じるまでになったのだろう。
その政策とはブッシュがなにかにつけて声高に言い続けたイラク問題、テロとの戦いである。中間選挙前の争点が大部分イラク問題だけだったという事実に、裏を返せばそれだけ今のアメリカ人に余裕がないのだろうし、またイラク問題が改めて大きな問題だということがわかる。
ブッシュ大統領はこれで残りの2年間、レームダックというかたちで職務に当たることになった。気がつけばオサマ・ビン・ラディン同様、危険人物というレッテルを貼られてしまっている。自覚がないのはその本人だけだ、という事実がまた恐ろしい。
アメリカ人が感じる矛盾と不安
遅かれ早かれアメリカはイラクから撤退せざるを得ないが、問題はその後だ。多くの敵をブッシュ大統領の時期に作ってしまったアメリカはイラクを完全にイラク人による民主化を達成させようが、いやその前に中途半端な形でイラクから撤退しようが、完全にこれで安心だ、という気持ちからは程遠いことを実感せざるをえない。
この言いようのない矛盾は情けない、というより今までの5年間(911 同時多発テロから)はなんだったのだろう? という自己嫌悪に似た感情になっているのではないか?
過去に同じような国内問題として発展したベトナム戦争のような後遺症はたくさんのアメリカ人が認知している。その過ちに一人の人物を信頼したため、再び陥ろうとしていることに言いようのない苛立ちと不安感を内面にかかえているのだろう。
もういい加減、武力で行使してもちっとも安全にはならないじゃないか。むしろ前に感じた不安と同じような気持ちは消えるどころか大きくなるばかりだ。もしかしたら、アメリカは間違った方向へと進んでいるのではないか? イラクは失敗だ。とりあえずイラクから撤退して、それから・・・・
この解決策が見えてこないところにアメリカ人の不安が消えない理由だと思われる。そうこうしている間に、アル・カイーダは再び訪れるであろうその時期に備えて着々と準備をしているようだ。
2度あることは3度ある。漠然とだが、またニューヨークが攻撃の標的になるだろうなぁ、という不安は自分の中でもぬぐいきれていない。国内問題(不法滞在、妊娠中絶、格差社会、同性愛結婚、医療保険改革など)も民主党が多数の議会と協力して解決していかなければいけない。
2008年の大統領選挙的雰囲気
2008年の大統領選挙はもうすでに始まっている。今現在人気があるのはヒラリー・クリントンと前ニューヨーク市長の ルドルフ・ジュリアーニ だろう。アメリカ社会が新しいアメリカへと変わることを望んでいる空気がすこしずつ生まれつつあるようだ。
追伸:ドナルド・ラムズフェルド国防長官とはこんなお茶目な人物であった。
Rumsfeld Gets Cute At The Podium
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