バージニア工科大学銃乱射事件
バージニア工科大学銃乱射事件(バージニアこうかだいがくじゅうらんしゃじけん)は、アメリカ合衆国バージニア州ブラックスバーグのバージニア工科大学で 2007 年 4 月 16 日月曜日( 東部標準時 )に発生した銃乱射事件である。
33 名(教員 5 名、容疑者 1 名を含む学生 28 名)が死亡し、それまでアメリカの学校での銃乱射事件で史上最悪の犠牲者を出した 1999 年のコロンバイン高校銃乱射事件( 15 名(教師 1 名、容疑者 2 名含む)死亡)を上回り、史上最悪の犠牲者数となった。同大は 17 日記者会見し、容疑者が同大 4 年に在籍していた当時 23 歳の在米韓国人の男子学生、チョ・スンヒであったと発表した。
まさか大学キャンパス内で
月曜日の夕方頃、このニュースに気がつき、犯人の身元が確認されていなかったが、アジア系であるとの事実も流れ始め、嫌な予感がしてきた中その後の行くへが気になっていた。
バージニア州といえば僕が初めてアメリカに渡ったノースカロライナ州のすぐ上である。シャーロット市から車で上のバージニア州へ向かえばセーラムという歴史的な街を訪れることができる。そう、白人がほとんどの典型的なアメリカの田舎町なのだ。
僕が留学していた先のノースカロライナ大学シャーロット校も街の中心地から離れた場所にあり、大学内になんでもあるようなちょっとした小さな大学街だった。キャンパスも広大で今回事件のあったバージニア工科大学の様子がなんとなく想像できる。
こういう田舎の大学街でまさか今回のようなアメリカ史上最悪の学校内銃撃事件がおきようとは想像できまい。大量の殺人が起こってからの大学側の対応が遅れたのもこの辺に原因があるのではないか?
事実確認に時間がかかったなどの理由もあろうが、要はリアリティーがまずないのだ。こんな片田舎の町で日中キャンパス内の校舎で銃撃事件が発生するなどのリアリティーを受け入れるのに時間がかかったのだろう。
ある程度都会の近郊にある大学ならば、そのような可能性に対して瞬時に対応できたかもしれない。それほど今回のバージニア工科大学は片田舎にあるといってもいい。
安全なはずの片田舎でどうしてこのような事件が起こったのだろう? 犯人は結局韓国からの移民家族の子供でバージニア工科大学に在籍していた学生であった。
どうしてこの韓国人の犯人はこのような行動に出てしまったのだろう? そればかりが気になって仕方がなかった。
真面目な韓国系学生
韓国系といえばどこの大学でもほとんどの学生はよーく勉強する優秀な国民である。はっきり言って日本人学生なんかよりも勉強に対する姿勢は真剣であると言ってよい。だから逆に韓国系の生徒が犯人、とわかった時点で何があったんだろう? と気になったのである。
その後の報道で犯人の精神的障害などが指摘され始め、完璧に自分の世界に入ってしまっていた可能性があることがわかりだした。
ここまで極端な方向へ傾いてしまった性格は残念で仕方がないが、そこまでたどり着くもっと前の時点で修正できるポイント、ポイントに本人、または周りの人間が気がついて何かの行動ができていれば、と考えるのは無駄であろうか?
韓国系の人々のショックのようすは彼らの目をみればわかる。そうとうに沈んでいて気の毒である。なぜなら犯人は日系アメリカ人、または中国系アメリカ人だった可能性もあったわけで、偶々韓国系アメリカ人がこの悲惨な事件の加害者であったからだ。
今、アメリカの韓国社会はアメリカ同時多発テロ事件後のアラブ系に向けられたバッシングを恐れている。
Back to Korea (韓国へ帰れ)
この事件の容疑者が韓国籍の韓国人男子留学生であったという情報は、アメリカ国内の韓国系アメリカ人社 会と韓国社会に衝撃を与えた。また、韓国の主要メディアは事件を大きく伝え、この事件を機にアメリカで反韓感情がわき起こり(事実また、容疑者の氏名が判 明した後一時アメリカ国内の一部地域で「 Back to Korea (韓国へ帰れ)」などと書かれたプラカードが掲げられる事態にまで発展した)、 1992 年に発生したロス暴動(特にラターシャ・ハーリンズ射殺事件)の前例もあり、アメリカ在住の韓国人が迫害されるのではないかという、韓国人や韓国系アメリカ人の懸念を伝えた。(ウィキペディア参照)( 米大学乱射:報復恐れる韓国人留学生 )
繰り返してしまうが偶々韓国人だっただけで日本人だった可能性もあったことを思うとどうしても“あぁ、日本人でなくてよかったなぁ”とは思えないのだ。
事件翌日になり容疑者の身元が判明するが、身元判明前には容疑者は単独犯でアジア系の若い男性である、と報道された。 CNNテレビなどは、 2 箇所での乱射はそれぞれ別の者が起こした犯行である可能性にも言及していた。
また、事件当日には容疑者が中国人ではないか、との報道があり中国政府は同日に北京の外務省で記者会見を開き、情報確認中であると述べた。 4 月 17 日に容疑者が韓国出身であると判明し、韓国の盧武鉉大統領や潘基文国連事務総長が記者会見で事件のことに触れ、哀悼の意を述べた。
その後、犯人の身元の詳細について、 8 歳の時に一家で韓国ソウルからアメリカに移住し、姉と両親の 4 人家族であること、アメリカ永住権(グリーンカード)を所有していること等が判明した。また、所持していた拳銃 2 丁( グロック 17 と ワルサー P22 )は、自分の身分証を使って購入した 7 万円相当の拳銃で、容疑者が所持していたバッグから領収書が発見された。
犯人の普段の環境はどうであったのか?
彼は8歳からアメリカで生活していてアメリカ人と言っても差し支えないかもしれないが、両親が韓国人である場合、日本人よりも自国の文化、家庭文化の影響を受けていると言ってもいい。日本よりも縦社会の国であり、男尊女卑もまだまだ日本よりも強い雰囲気の社会である。
しかし日本よりもまだ家庭的であり、兄弟愛もあり、愛国心も極端な場合もあるが、日本人のそれと比べると立派だと感心してしまうほどだ。
彼は当然英語も出来、彼の家族はクリーニング店で経済的には極普通の生活者だったらしい。兄弟とも優秀で姉はプリンストン大学を卒業している。とすると彼自身が自分を追い込んで行ってしまったのが悔やまれる原因だったと思うほうが妥当かもしれなくなってくる。
人種差別的行為にセンシティブなアメリカの大学
確かに今回の事件の背景に人種差別を指摘する声も聞こえるが、それはどうだろう? と首を傾げてしまうのだ。
片田舎のバージニア州のようなところはほとんど白人社会の小さなコミュニティーである。よってよそ者についての知識に疎い人もいるであろう。それによって受ける人種差別的な行為もあるかもしれない。しかしそんなものはこの大都会ニューヨークにだってあるし、アメリカの一部の地域の出来事ではないと思うのだ。
[quote1]
ノースカロライナ州に住んでいたとき、一様ノースカロライナ州はサザンステイトに属するのでそのような人種差別というか黒人やアジア系、その他の外国人がマイノリティーだなぁと感じる場面は普段の日常生活の中でも見られたことは確かだ。
でもこういうのって自分次第じゃないかなぁとどうしても思ってしまうのだ。広大なキャンパスならば多くのほかの留学生もいるだろうし、差別や嫌がらせを受けるだろうか?
このようなことがもし起こっていたとしたらそのような差別や嫌がらせをする方に対処や罰が加えられる社会がアメリカにはあると思う。それほどアメリカの大学キャンパス内では人種差別的行為にセンシティブだといってもいい。人種差別をしているような大学というのが知れ渡ったらそれこそ多くの留学生は来ないだろうし、よって大学の経営が成り立たなくなってしまうからだ。
じゃ、家族が経営するクリーニング店がバッシングを受けていたのか? NBC に送られたビデオなどの記録では、金持ちを非難する気質を持っていたようだが、うーん、と考え込んでしまう。
韓国人の移民ほど貧しい地域や危ない地域でクリーニング店、グロセリーストアーにリカーストアと経営している国民はいない。だから地域社会とうまくやるようそれなりのノウハウは持っているはずである。アメリカのメインストリームには溶け込めないとわかっていてもだ。やっぱり彼個人的な人格問題が原因なのかなぁ。
Me against the world attitude
アメリカのメディアは、彼の高校での知人などの取材を通して、彼には「 場面緘黙症 」(家庭ではふつうに喋ることができるにも関わらず、学校などの特定の社会的環境において喋ることができなくなる 情緒障害 の一種)の可能性を報じた。
NBC に送られてきたビデオを見る限り、自分の殻に閉じこもってしまった被害者意識による犯行の可能性がある。
“ I didn’t have to do this.”
自分はこれをやる必要はなかった。お前達がそうさせたのだ。お前達がオレをここまで追い込んだのだ。だからこのような結果になったんだぞ。わかるか!
このように聞こえてくる。まさしく、“ Me against the world attitude ”そのものなのだ。NBC に送られてきたビデオと写真画像だけど、一枚カメラに向かって銃を構えている写真がある。
この恐怖を殺された人々は感じていたんだろうな、とおもうと可哀想で仕方がない。それほど銃を向けられることには恐怖を感じるものなのだ。実際に銃を撃った経験のある人ならば、この恐怖はリアルなはずだ。銃は、一瞬で人の命を奪ってしまう凶器なのだ。
確かに今回の事件は彼をそこまで追い込んでしまったアメリカ社会にも問題があるのかもしれないが、八つ当たりの行為にしては32人もの命を奪うにはあまりにも代償が大きすぎる。
唯一、彼に対して怒りの感情があるとすれば、関係のない多くの命を奪って自らの命もたっていった卑怯な行為に向けてである。社会に対して憎しみがあったならばもっとほかの方法があったはずだ。
今週のアメリカ社会の空気は重かった。
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