So What?, Soccer - サッカー - Written by B-KOOL on 土曜日, 6月 28, 2008 13:48 -

UEFA欧州選手権2008準決勝総括

準決勝第1試合、ドイツ対トルコ

ドイツの試合内容よりも負けたほうのトルコの最後まであきらめないサッカーのほうがすばらしかった。

負傷者に累積イエローカードと主力メンバーを欠きながら3-2と言うスコアは上出来といっていいであろう。後半残りわずかで同点に追いついた時点で、クロアチアとの奇跡を信じたトルコ人は多かったのでは?

強豪ドイツというイメージにもひるむことなく、前へ前へと攻撃を仕掛けるサッカーは日本人選手も見習わなくてはいけない。

勝ったほうのドイツだが試合内容もパッとしない、どうも今回のドイツは本当に強いのかどうかもわからないけど順調に駒を進め、なんだかんだと言いつつ気がついてみれば決勝に進出している辺り、やはり経験というかドイツの伝統のなせる技である。

私も浦和時代にオジェック、ギド(ブッフバルト)ら多くのドイツ人とかかわったが、彼らは「日本人は点を取られるとシュンとなるけど、ドイツ人は違う。逆に目が覚めるんだ。ユニホームの袖をまくりあげ、顔を上げて戦いに行く」と言っていた。( 最悪でも勝つ独の底力見た/EURO

ゲルマン魂

ミヒャエル・バラックゲルマン魂とでも言おうか、戦いに行くイコール点を取りに行って試合に勝つ、ということなんだろう。こういうところは逞しいよね。

点を入れられてもひるまないというか、本気でこられたら恐いと思われるほどの存在に、またその雰囲気が選手たちに微妙に精神的な影響を与えるのだと思う。俺たちはゲルマン民族だ、と。

トルコとの試合の決勝点、3得点目はディフェンスのフィリップ・ラームが攻めあがって得点という最後はドイツの意地が出たような得点だった。

準決勝第2試合、スペイン対ロシア

ここまでの勝ち上がりの経過を見て一番いいのがスペイン。全部の試合に勝っていて試合内容もすばらしいのは本当にスペインだけだろう。中盤で有機的に繰り広げられるパスワークに相手は翻弄される。シャビアンドレス・イニエスタの FC バルセロナコンビは多彩なパスワーク、特に細かな横パスを交えた変幻自在な攻撃に、セスク・ファブレガスアーセナルのような縦への速い攻撃に、シャビ・アロンソの リヴァプール FC のようなロングフィードのパス交換。

中盤の呼吸が合うと守備的なシャビが得点できるほど有機的に球が動くとアラゴネス監督。

敵将のヒディンク監督は「あまりに見事に回され、影を追っているようだった」と。「スペインの中盤は素晴らしかった。ファブレガスがビジャに代わってからは動きがさらに良くなった。(フェルナンド・)トーレスとビジャは抑えることがで きたが、中盤の押し上げが目立ち始めるとワンタッチのパス回しにますます磨きがかかった。ポジションは目まぐるしく変わり、(ゴールを奪われるのは)時間 の問題のように思えた」

ロシアは全くといっていいほどいいところなし。オランダ戦の時に見せたような攻撃的サッカーもスペインの前では自分たちのサッカーを出す前にすべてにおいて後手後手となっていたような。後半の途中からは足が止まって戦う意欲をそがれてしまったようだった。

決勝戦ドイツ対スペイン

さぁ、これで日曜日の決勝はドイツ対スペインということになった。優勝の確立はスペインのほうが高い。

前半は FC バルセロナ型の攻撃で細かなパス回しを多様、相手を走らせることを目的に攻めて途中、セスク・ファブレガスを加えて縦への速いサッカーを織り交ぜても言いし、ロシアとの試合で見せたようにシャビ・アロンソを加えてロングフィードの展開も出来るサッカーを仕掛けてもいい。

どちらにしてもドイツチームはどこまで集中してサッカーを行うことが出来るかが勝負。点を入れられてもすぐに点を入れ返すことができればドイツに勝機が訪れるだろうが、スペインが2点、3点と得点を重ねるようだと優勝はほぼ決まりだろう。

中盤を支配したチームが勝つ

シャビルーカス・ポドルスキーの攻め上がりにスペインは注意が必要だ。点を決めているバスティアン・シュヴァインシュタイガーのゴール前に飛び込んでくるスピードも危険だし、ミロスラフ・クローゼの高さを活かした攻撃にスペインディフェンスはどこまで耐えられるのか?

ボールの出所は中盤の要、ミヒャエル・バラック。ドイツの得点はほとんどこの4人から。

中盤を支配したほうが優勝するであろう。僕は個人的にはスペインに優勝して欲しい。長い間、スペインは大きな大会では活躍できないと言われてきたジンクスを背負っていたけど、今回は久しぶりの優勝チャンス。

シャビの世代は1999年にナイジェリアで開催された FIFA ワールドユース選手権 の U-20 スペイン代表である。

1999 年に ナイジェリアで開催された FIFA ワールドユース選手権 に U-20 スペイン代表として出場し、小野伸二本山雅志高原直泰小笠原満男遠藤保仁中田浩二稲本潤一加地亮永井雄一郎らを擁した黄金世代の U-20 日本代表と決勝戦で対戦。

前線にエースのホセ・マリ、中盤にガブリを擁したスペインであるが、チームの中心は明らかにシャビであった。シャビは 1 得点 1 アシストの活躍を見せ、最終的に 4-0 の大差で破って優勝している。(ウィキペディア参照)

ここからスペイン代表の新しい歴史が始まったのだ。

今回の大会全体を見ているとどうやら中盤2列目の攻撃参加、得点が多いように感じられる。もちろんFWも大事だろうが、今のサッカーを見ているとFWはあくまで得点を決めるシーンでの補佐役というか点を取る意識を前面に出してこそ、2列目以降の得点シーンが生まれる、というパターン。

後はやっぱりサイドからの速い攻撃。トップに楔を当てるとかロングボールを多用するだけの単純なサッカーでは点が取れなくなっている。センターライン辺りからパス交換によって組み立てられたサッカーから得点が生まれるというように、攻撃からフィニッシュに至る過程が複雑であり、シンプルでありというような流れるようなサッカーから得点が生まれているような気がする。

決勝では是非、スペインの洗礼されたパス交換と流れるような攻撃にドイツの戦う精神、ゲルマン魂を堪能してほしい。

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