What's up, Japan?, アメリカの行くへ - Written by B-KOOL on 月曜日, 10月 6, 2008 0:30 -

アメリカのバブル処理 – 新たなマネー創出の手段は?

米金融安定化法案

Back to the 90’s

今回の米議会の反応も、大田氏と似たようなものだ。金融システムの安定化を「金融機関の救済」と混同して「何億円も報酬をもらっていた奴らを何で助けなきゃならないんだ」という正義感は、一般庶民には受ける。そういうとき「日債銀は危ない」などと NHK が報道したら、たちまち取り付けで倒産するので、メディアも一種の「報道協定」をしいてしまい、問題は一般にまったく知られなかった。

これに比べると、アメリカの今の状況は日本の 92 年とそう変わらない( 20 %ぐらい地価が下がった)が、動きは何倍も派手だ。リーマンの破綻処理では一足飛びにに 97 年の山一まで行き、それに対する市場のリアクションが予想以上に大きいことにあわてて AIG を救済したのは翌年の大手 21 行への資本注入と似ている。そこから日本は、さらに公的資金を逐次投入して半分近くを失ったが、アメリカは一挙に 7000 億ドル投入した。そこまではよかったのだが、肝心の議会(つまり選挙民)が金融危機を理解していないために、日本の 92 年に逆戻りしてしまったわけだ。

・・・中略

だから今回のポールソン案は、遅かれ早かれ(いくらか修正して)通るだろう。 Bailout が好きな人は一人もいないが、それは避けられない。むしろサブ プライムによる損失がネットで 2 兆ドルだとすれば、グロスで 7000 億ドルという今回の案は第一歩にすぎない。最終的には、金融機関の清算あるいは公的資本注入という局面が来る。しかも金融危機の及ぼす実体経済への負の外部性は、その何倍にも及ぶ。 NY 証券取引所は、 1 日で時価総額を 1 兆ドル以上失った。

日本の教訓は、破滅的な事態が起きないと「自助努力」論は押さえ込めないということだが、アメリカ人はリーマン破綻という「ショック療法」でも目が覚めないようだ。 AIG を救済したのは、失敗だったのではないか。

今回の米金融安定化法案を下院が否決したことには少なからず僕は驚いた。というのも前日のCNNニュースなどに登場するヘンリー・ポールソン 財務長官ナンシー・ペローシーの口調振りから下院は米金融安定化法案を受け入れるであろうと予想したからだ。

さすがはアメリカ、厳しい態度で臨むんだなぁ、とは思ったものの実は次のアメリカ合衆国大統領選挙ではあわせて議員たちの選挙も行われることになっている。「何億円も報酬をもらっていた奴らを何で助けなきゃならないんだ」という正義感は、一般庶民には受けるイコール、自らの票を獲得するには絶好のアピールとなるのだ。

なぜ世界は不況に陥ったのか 集中講義・金融危機と経済学今回の否決がクローズアップされてもアメリカ国民にあまり危機意識がないように見えるのはその前にアメリカで起こっていたガソリン価格の上昇ということに関係があるように思える。

つまり日常の生活ですでにエコノミカルな苦境を味わっていた一般アメリカ人が、いざ金融機関が危機的な状況にあって、遅かれ早かれ自分たちの懐具合にも影響を及ぼす、といわれてもガソリン価格高騰パンチの後遺症のせいなのか、わざと見たくないのか聞きたくないのか、今はそれらの事実を受け入れることが出来ない状態なんだと思う。

来月には2008 年アメリカ合衆国大統領選挙が控えていて、本当にアメリカはどうなってしまうのだろう? という不安の気持ちを抱えいるのである。

のろのろ「日本式」金融がまた流行するのか ―― フィナンシャル・タイムズ

だからといって、日本の金融機関がいま比較的に健全な状態にあるのは、別に日本の銀行がとりわけ賢かったからではないと田谷氏は言う。「日本の金融機関が 遅れをとっていたのは事実で、そのメリットなど何もない。 2005 年まで日本の金融機関は不良債権処理に忙しかった。そして、そのあとちょっと一休みし た。日本の金融機関が(アメリカの)真似をするだけの時間が、そもそもなかったのだ」

日本の財政幹部はもっと率直にこう認めた。「賢明だったというよりは、運が良かったのだ」と。

日本の金融機関のようにのろのろと解決するでもなく、気がついたらいつの間にかほとぼりがやんでいた、というような態度で今回のアメリカ金融危機を眺めるほど、アメリカ人はのん気ではない。

単純なアメリカ人はすぐに結果が見えないといらいらする国民性だし、このことがいいことなのか悪いことかはさておき、市場の流動性という観点からしてみれば、常にお金が流れていることはいいことなのかもしれないとさえ思えてくる。

10年も不景気が続くのかぁ、となるよりは2、3年、ちょっと厳しい環境になりますけど、我慢できますね、と言われたほうがアメリカ人としては受け入れやすいのだろう。

第 76 回21 世紀型世界不況の長い影(上) ― 金融大津波の衝撃度を測る

【 21 世紀型成長パラダイムを支えるニューマネー創出】

それは4つの基本動因、すなわち、(a)冷戦終焉に伴う世界経済の「市場経済化」(b)BRICsなど新興経済国という「ニューフロンティア」(c)IT 革命の「技術革新」(d)新金鉱発見の「マネー創出」 ―― で形づくられる。これら4動因のうち(d)の「マネー創出」こそが、目下激震に見舞われている 21 世紀金融システムにかかわる。

・・・中略

経済が新たな成長軌道に乗るにはニューマネー、すなわち新成長貨幣の創出が必要であることは、経済学的知見からいって論を待たない。

・・・中略

米国は 80 年代から 90 年代中頃にかけて、新たな「金融技法(金融テク)」を編み出した。1つは 80 年後半~ 90 年代中頃にかけての、米国の金融危機や金融革命のもとで大きな流れとなった証券化(セキュリタイゼーション)。もう1つは、証券化と直接的な関連はないものの、相互に強い補完性を持ち、とくに 80 年代後半から価格変動に対するヘッジ機能を持つ金融ツールとして長足の進展を遂げてきた、デリバティブ(金融派生商品)だ。

アメリカのこの金融テク、金融工学なんてもてはやされていたけど、これらの技法はもはや通用しないというか同じようなことをしでかしたら今度こそ、一般市民は本気で怒るであろう。

上の4つの基本動因は大前研一氏が提唱する4つの経済のモデルと似ている、つまり、実体経済、ボーダレス経済、サーバー経済にマルチプル経済という具合だ。

【金融激震の根因は金融システムの構造的不具合】

しかし、本質的なポイントは「個々の機関」の問題ではなく、現行の金融インフラが 21 世紀的現実にあって、機能不全に陥っていることにあると筆者はとらえる。だから、「金融システム自体の変革」がなされない限り、金融不安の抜本的な解消は難しい。それは証券化やデリバティブを 21 世紀型金融システムにいかに組み込んでいくかだが、現実には金融機関の統合、合併など「応急手当て」が大々的に繰り出されるだけで、システム変革という「外科手術」はほとんど議論 もされない。

【不良債権買い取りのポールソン案は万能ではない】

(1)「非常事態宣言」なくして、これほど巨額な公的介入について議会や国民の説得が難しいこと。(2)理念的にいえば大胆な公的介入による金融機関救済は、市場主義ルールに極めて厳格な米国のビジネス文化からみて、「米国版金融社会主義」との批判を惹起(じゃっき ) しかねないこと。(3)たとえ大量の不良資産買い取りが可能としても、買い取り価格次第では追加的に、さらなる大量の公的資金による個別金融機関への資本増強が必至になること。(4)後述のクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)など、巨額のデリバティブの存在。(5)今後の実体経済の悪化に伴う住宅価格のさらなる下落リスクを考えれば、 75 兆円でも金融機関の損失を十分にカバーできるかどうか。

「大恐慌」以後の世界新たな枠組みを創造していく、ここに人類の叡智がかかっているといってもいいのではないであろうか?

そういうことを見極めたいという思いを抱きながら、今後の金融関連のニュースにアンテナを極めていくことになりそうだ。

第 77 回21 世紀型世界不況の長い影(下) ― 金融大津波の波及シナリオを読む

次期大統領選びは慎重に!

結局先週の金曜日に米金融安定化法案が下院でも可決されたけれど、これですべてが解決したわけではない。大変な道のりは遥か遠い未来にまで伸びているのだ。一番大変なのはもしかしたら次期アメリカ大統領かもしれない。

米金融安定化法案が下院で可決された前夜の先週木曜日、副大統領候補による討論会が行われた。CBS とのインタビューで失態をさらしたサラ・ペイリンがどこまで巻き返してくるかといったことなどでアメリカでは異様なほど盛り上がった。

まぁ、結論からいうとペイリンは何とか凌いだわけで、民主党候補のジョセフ・バイデンがさらに有利な形勢を確立したというところだろうか。

アメリカの一般市民もアメリカ経済がとんでもない状況を迎えている重みからか、さすがにペイリンとジョン・マケインで大丈夫だろうか、というような方向へ世論が向かっており、このことによって政治家としての経験不足を指摘されてきた、特に経済面での実績の乏しさとか、バラック・オバマ候補陣営が政治家としての経験が充分にあるジョセフ・バイデンを選んだことで、巷で噂されているようにもしかしたらオバマの圧勝、という形で終わるかもしれない。

賢明だったというよりは、運が良かったのだ

マケインはなんでペイリンを選んだのかなぁ? 自分が一匹狼だったから誰も相手にしてくれなかったワシントンに仕返しするために、彼女のようなランニングメイトを選んだのかもしれないなぁ、と思えてきた。

オバマは新しいシステムを確立することができるであろうか? Change 、 Change と言ってきたけど、実際にことに当たる段階になり、各方面からの圧力などがかかって妥協、妥協の連続でアメリカ国民をがっかりさせることになるかもしれない。

妥協、妥協を経験した時点でオバマは政治家としての経験を充分つんだことになり、そこで初めて本当の政治家(皮肉)になるのかもしれないなぁ。マット・デイモンがサラ・ペイリンの批判を語っているね。

Matt Damon Rips Sarah Palin

サラ・ペイリンは、(皮膚癌で余命が短いと噂されているマケインに代わって)大統領になる可能性は高い。それは、本当に恐ろしい事だと思う。なぜなら、サラ・ペイリンについて何も知らないからだ。サラ・ペイリンは、本当にとても小さな町の町長で、アラスカ知事の経験も2年未満。経験も知識もない彼女が大統領になるのは、まるで出来の悪いディズニー映画を見るようなものだ。アラスカから来たホッケー・マムが副大統領になるなんて、米国にとってなんという災難だろう。人々はこの馬鹿らしい選択についてもっと議論すべきだ。サラ・ペイリンが4000年前に本当に恐竜が地球に存在していたと信じているかどうか知りたい。なぜなら、彼女は、核兵器の発射ボタンを押す事になるのだから。彼女は町長だったとき、自分の気に喰わない本を図書館から排除したくらいだから、何でもするだろう。(カナダで日本語参照)

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