So What?, Soccer - サッカー - Written by B-KOOL on 水曜日, 12月 16, 2009 2:44 -
南アフリカW杯で日本はどのように戦うべきか?
来年行われる2010 FIFAワールドカップ(南アフリカW杯)、日本のグループリーグ対戦相手と日程が決まった。6月14日、カメルーンとの初戦に臨み、19日にオランダ、24日にデンマークと対戦、グループ成績上位2チームが決勝トーナメントに進む。
僕の第一印象はオランダ戦は厳しいが他の2戦、もしかしたら行けるかもしれないと楽観的に感じたんだけれども日本人のほとんどはグループリーグ突破は無理、と悲観的である。
オシムのアドバイスは適切
夢を見すぎることはよくない。夢がすべて現実となったら危険を伴うからだ。もちろん夢を見ることは禁じられてはいない。ただ、デンマークやカメルーンと対戦する上で夢を見る必要はあるのか。対戦相手が日本より上か下かなど評価することは、あまり意味を持たない。
先ほども言ったが、選手たちは自分自身を信じることだ。自分自身を疑ったら何もできない。選手たちは何のためにW杯でプレーするのかをよく考え、そこに可能性を見いだしてほしい。(元日本代表監督オシム氏「夢を見すぎることはよくない」 )
確かに全体的に観ると日本が決勝トーナメントへ進む可能性は限りなく低いかもしれないが、僕の楽観できる期待感はイビチャ・オシム氏と同じ視点、日本人選手一人一人が自分自身を信じることができるならば可能性という奇跡の起こる率も上昇するというもの。
集中して絶対に負けないという強い気持ちと、自分たちは勝利することができるという自信がアフリカ大陸というアウェイの環境、それも4年に一度という大きな舞台で普段どおりの活躍ぶりができればグループリーグ突破も夢ではないであろう。
しかしここのポイントが一番日本人選手に欠けているところでもあり、諸外国の選手と比べて精神的に弱い、外の環境に触れると萎縮してしまうという草食動物的な要素が前面に出てしまう。この精神面がチーム全体を支配するようだと日本は南アフリカW杯で全敗する可能性もある。
オシム氏も指摘しているがメディアが伝える情報も大事になってくる。悲観的にならず、しかし楽観的にもならずにあくまでも現実的に的確な報道を行えるかどうか?
浮ついた情報に惑わされて迷惑な期待感を背負ってしまっても選手にプレッシャーを与えるだけだし、対戦相手を黒船の如く捕らえるような恐れを抱くことも、情報不足さえ補えればより的確に現実的な相手国イメージを想像できよう。
マスメディアが果たすべき役割は大きい。戦犯を挙げることに一生懸命にならずあくまでも現実的に、未来の日本代表のために鋭く分析、今後のためという責任感あるフィードバックを心がけてほしい。
FIFAワールドカップ出場歴史が浅い日本が貴重な情報を得ることのできる4年に一度の大きな大会なのである。これらの情報は日本の未来のために活かされなければならない。大げさなことではなくそれぐらいのコミットメントを行う気持ちでないと、日本は貴重な経験を次に活かせず、未来には希望すらも残っていない環境を自ら作り出してしまうことに繋がると思う。
アフリカ大陸開催、カメルーンは燃える
初戦のカメルーン戦。相手カメルーンは初戦に全力を尽くしてくると思うがそのレベルは覚悟しておいたほうがいい。もちろん日本代表も充分に初戦の大事さは認識していると思うがその認識度というか本気度はかなり温度差があると思われる。
アフリカ大陸での開催、これだけで彼らの戦闘モードに火をつけることになろう。彼らは闘う戦士になり、巨大な弱肉強食社会の如く野生むき出し、相手の息の根を止める覚悟で臨んでくるに違いない。
過去におけるカメルーンとの対戦成績だけを見ると日本は有利なように思えるが、油断は禁物。僕の脳裏に浮かぶイメージは1990 FIFAワールドカップ(イタリアW杯)での初戦、前回1986 FIFAワールドカップ(メキシコW杯)の優勝者アルゼンチンとの戦いぶりである。初出場のカメルーンは見事マラドーナ率いるアルゼンチンを1対0で破った。
あの無謀ぶりというか、野性的というか、戦いモード全快で行うアフリカサッカーに王者もたじろいだのである。このモードが恐い!
日本が有利な試合展開できたのはあくまでもホームという居心地のいい環境下での国際試合。アフリカ大陸の躍動感溢れる巨大なフィールドで、日本代表はどこまで野性的になれるか?
絶対条件は走り負けないこと。これに尽きる。走り負ければ向こうは士気が盛り上がり益々勢いに乗らせてしまう。こうなったら日本は大きく負けてしまうかもしれない。
絶対に走り負けない! 一つ一つの場面で競り勝つ。しつこいぐらいにプレッシャーを与え続ける。カメルーンがあせり出し、空回りしだしたら日本に勝機は訪れるだろう。ここのポイントを皆で確認、それまで我慢強く戦う、したたかに、決して諦めることなく闘う。弱小国日本は相手国からなめられたらその時点でお終いなんだよ!
グループリーグで強いオランダ
FIFAワールドカップでの経験の豊富さでいったらオランダはダントツであろう。この事実の意味することはなんであろうか? 多分グループリーグでの闘い方、グループリーグで有利な展開をできることが如何に大切か、という認識力の高さであろう。
去年スペインで行われたのUEFA欧州選手権2008でのオランダはグループリーグ、3戦3勝とダントツの成績だった。試合内容を見ても各試合での得点率も高い!
初戦、第2戦、と勝てれば有利な第3戦になることを熟知している。イエローカード組み、主力の体力温存、控えを試す、という行為が行えることであり、決勝トーナメントへ向けての準備、1ヶ月という短期間に激しい消耗戦を展開する上での戦術に長けている。
グループリーグでの経験に乏しい日本。国際試合といえばいつもスポンサーのご機嫌取りの如くホームでの開催。キリンカップ? 本気度は金の支払い具合に左右される。
アジアカップできちんと戦えていれば数少ない国際トーナメントへの出場、つまりFIFAコンフェデレーションズカップにも参加というおまけがつき、選手にもコーチ陣、監督、日本サッカー協会含め、さまざまな人が貴重な経験を積むことができたのである。
UEFAチャンピオンズリーグに毎年決勝トーナメントに進出しているようなチームに所属できて、スタメンで戦える日本人選手は誰もいない。
気をつけなければいけないのは同じアジアから過去1998 FIFAワールドカップ(フランスW杯)でオランダとグループリーグで闘った韓国は5対0という大差で負けている。日本も油断すると大きな痛手を負うことになる。
ボーア人はオランダ?
優勝候補としてスペイン、ブラジル、アルゼンチンなどが上がっているけれど、僕はオランダにも注目している。南アフリカに多く存在するボーア人とはオランダからの先祖であり、オランダとしても心強い。ホームとしてサッカーを行える、という雰囲気がオランダにはあるのではないだろうか? 今回、ベスト4に残る可能性あり!
デンマークは日本次第
一番情報が少ないのがデンマークであろう。ダントツに強いというわけでもなく欧州での中堅クラス。果たしてどれぐらい強いのか? ヨーロッパ予選ではあのポルトガルにスウェーデンを押しのけてグループリーグ1位突破、ということで怖気づいているのであろうか?
デンマークを過小評価するわけではないが、僕の見たところ、ポルトガルもスウェーデンも弱かっただけの話。デンマークが強かったのではない! 対戦相手が過去のチームに比べてひ弱なチーム状況であっただけの話。
ポルトガル中盤の要、ルイス・フィーゴやマヌエル・ルイ・コスタが抜け、デコにクリスティアーノ・ロナウドは新しい所属チームに馴染もうと必死の状態で代表でもしっくりとしたプレーが出来ていなかった。
スウェーデンも似たようなもの。トップのズラタン・イブラヒモビッチが一人奮闘、といった感じで全体的な強さを感じることができなかった。
アーセナルのFWはスタメンではない
デンマークのFWニクラス・ベントナー、確かにクラブではFAプレミアリーグのアーセナル所属だが決してスタメンではなく、プレーの質を見る限り前線へ渡ったボールにはよく顔を出すが飛びぬけて上手い、という印象でもない。大雑把な選手、という印象なのでどこか彼に対するイメージだけが先行しているようで危険な感じがする。
日本は特に海外に対する情報が少ない場合、どこか気後れしてしまい、変に相手を巨大化してしまう傾向がある。情報量が少ないが故に構えてしまわないか? というのが補えればいいんだけれど、ここでもマスメディアの役割が大きくなってくる。
相手によって戦うスタイルを変える必要なし
大事になってくるのが相手に合わせて闘い方を変えるというもの。カメルーンは身体能力が高いからとか、オランダにはボール廻されるだろうからとか、デンマークには高さと当りの強さでやられそうだからとか、いろいろ言い訳の材料は揃っている。
大事なのはこのようなタフな環境の中、如何に日本らしいサッカーができるか、ということ。全戦全敗でも3試合のうち、毎試合得点を上げ(1点とか2点とか)僅差で負けたとかいうのと、3試合とも得点ゼロ、という結果の場合、どちらが今後の日本サッカーの未来に繋がるだろうか?
引いて引いて速攻を狙う、というスタイルでしか勝てないという戦術で闘っているようだと、本気で勝負という舞台ではいつまで経ってもそのスタイルから抜け出せない、というトラウマを抱えてしまう危険性がある。
カメルーンと互角以上で戦えた、オランダとは互角で戦えた、デンマークとも互角以上で戦えた、という高揚感は日本に勇気を与えるであろう。
FIFAコンフェデレーションズカップ2003のとき闘ったフランス戦のようなワクワクするような試合を是非とも観戦してみたい!
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