2010 FIFAワールドカップ、スペイン代表初優勝


2010FIFAワールドカップ、スペイン初優勝

2010 FIFAワールドカップ、スペイン代表初優勝

ランダ3対ウルグアイ2。予想していたオランダの決勝進出、特に緊張している様子もなく試合が落ち着き始めた前半18分、ジョバンニ・ファン・ブロンクホルストのすごいシュートが飛び出した。ワールドクラスの集中力が発揮されると凄いもので出会うことが在る。

すべてはトラップした瞬間にきまっていて、ボールをいい位置に転がしたかと思いきや前にどっぷりとスペースが空いている。あぁ振り抜いてくるなぁ、と思っていたところ何の躊躇もなしに勢い放ったシュートは奇麗な弾道となってウルグアイゴールネットへ突き刺さる。完璧だったね!

しかしこの男、ディエゴ・フォルランもやっぱりチャンスを窺っていて、得点する雰囲気が訪れないなら俺が決めるぜ、とばかりに左足を振りぬき見事なシュートでゴール。この時点で1対1。そのまま前半終了するんだけど、オランダ、後半本気で仕掛けてくるだろうなぁ、と予想していたらヴェスレイ・スナイデルがすべてお膳立てしてくれた。

まずはペナルティエリア辺りからスナイデルが放ったシュートはロビン・ファン・ペルシの足に当たり、ボールのコースが変わってそのままゴール。オフサイド臭かったけどファン・ペルシは意図してボールに触っていないと判断されてオフサイドの判定にはならなかった。

後はアリエン・ロッベンが決めてくれたらオランダ完璧なのになぁ、と見ていた後半28分、スナイデルが左サイドにひらいていたディルク・カイトへボールを流し、ディルク・カイトが中央へクロスを入れる。すこし後方へ流れるようにしてジャンプしたロッベンの見事なヘディングシュートで3対1。オランダ、勝ったなぁと安心した。

後半ロスタイムに追加点を許してしまったオランダ、スペインに崩されて動揺するようだと大量失点を食らう軟弱さあり。最後まで気を緩めず闘えるかどうか、延長、PK戦にまでもつれても絶対に諦めないぞ、という姿勢で臨むならばチャンスは訪れるであろう!

スペイン代表1対ドイツ代表0

合後のドイツ選手のコメント拾ってみるとやっぱりスペインのパスワークは本当に素晴らしいんだなぁ、というのが伝わってきた。なんか今日のボール廻し、いつもと遅いような感じがしていてもしかしたらスペインの選手、疲れが溜まってきているのかなぁ、なんて気にしていたんだけど、終わってみれば試合内容は圧倒的だったんだね!

あの強豪ドイツ、今回は絶対に勝てると意気込んできたドイツ相手に悠々とボール廻しができるスペインの攻撃力はなんと表現すればいいのだろうか? 芸術である!

ただなんとなくボールを廻しているわけではなく、どこかスペースが空くのを窺いながらその様子を常に把握していてチャンスとなれば一斉にスペイン選手同士にスイッチが入る。いいチームというか中盤は完璧だよ! 崩してゴールを狙える要素を持ちながら結構、セットプレーも強いのがスペインの特徴でゴールを決めたカルレス・プジョル、大事な場面で得点している存在。前半にも決定機を外したので後半のチャンス時には絶対に決めると覚悟していたのかもしれない。

決勝ではダビド・ビジャの相棒を誰と組ますのか? フェルナンド・トーレスの調子が今ひとつで準決勝ではスタメン外されたけど、決勝ではスタメンでくるであろう。

というのも準決勝でせっかくのチャンスを与えられ先発したペドロが1対0でリードした後半終わり際、カウンターアタックでドイツDFと1対1になり隣にはフリーでトーレスが待っている場面。ここで若さが出たのか器じゃなかったペドロは自身で突破を試み見事自滅。ボールを奪われせっかくの駄目押し得点チャンス機を潰してしまう。数分後、惨めな交代でペドロは決勝、先発することはないであろうと確信した! いい選手なんだけどなぁ・・・

最強の敵に最高の内容で勝つ!スペイン・サッカー、満開の夜

ウルグアイ代表2対ドイツ代表3

っぱりお互い負けた後の試合ということもあって120%ガチンコではないにしても点の取り合いになることはある程度予測できた。若手を起用するとかして経験をつむよう仕向けたり、得点王を狙える選手がチーム内に入れば得点チャンスを与えようとするなど、勝つことも大事だが、選手個人の経験の方に重きが置かれやすいのも3位決定戦の特徴といえよう。

トーマス・ミュラーにディエゴ・フォルランの得点シーンなんだけど試合を重ねるごとに得点してきた選手って、何か自分に得点できる雰囲気が纏わり付いているというか感覚的に今日点取るなぁというのがイメージできたりするもんで、気がついたらおいしいポジションに居た、なんてことがよくある。

ミュラーはまだ20歳でバイエルン・ミュンヘンでも注目される選手となるであろう。今回の得点王はFIFAワールドカップ史上最年少の快挙であり、最も活躍した若手選手に贈るベストヤングプレーヤー賞も受賞した。

フォルランも素晴らしかった。ウルグアイの攻撃の起点になって試合をよくまとめていたし、得点シーンのボレーシュートは横からのクロスを奇麗に叩いていて、高校生のときの自分を見ているようだった(冗談です!)。最後ロスタイムのフリーキックもバーを叩いて得点にはならなかったが、あの感覚が得点を重ねてきた選手が持っている運みたいなもので、常に得点できる雰囲気が付きまとう。多分サッカーやっていた人なら分かると思うんだけど・・・

試合結果はウルグアイ2対ドイツ3になってしまったがどちらが3位になってもおかしくない内容だったといってもいい!

グループリーグ1位で通過したウルグアイは決勝トーナメント1回戦で大韓民国と対戦して2対1で勝ち、続くベスト8ではガーナと対戦してPK戦までもつれ込んだ末、劇的に勝利した。ベスト4でのオランダとの戦いでは敗れたにせよ、オランダ相手によく戦った。

ここから上へは本当に勝ちたい、優勝したいという気持ちの共有がチーム内で、サポーター、国民すべてで共有されないと進めないからそれらの要素をウルグアイも持ち合わせていただけに後は勝負の運によるものであったのかもしれない。

ほとんどの選手がヨーロッパでプレーしているところは日本代表も見習いたいところ。強豪相手に萎縮することなく堂々とプレー、勝ちにいく試合内容を展開できるフィジカル、メンタル面でのタフさ、泥臭くプレーしたりサッカー技術以外の要素でも充分にベスト4に値する強さを持ち合わせていた。

同じくグループリーグを1位で通過したドイツは決勝ラウンド初戦でイングランドと対戦。誤審などもあり4対1という大差で勝ったこともある意味、強者が持ち得る時の運みたいなものだからドイツのそれがイングランドよりも優っていたのかもしれない。

ベスト8では優勝候補とまで言われたアルゼンチンを4対0と快勝。圧倒的強さを見せつけ今までドイツの試合を敬遠していたんだけど、試合を見た感じではドイツのパワーサッカーというか全体的な強さを感じた。中盤の選手がよく走るチームは好きだ!

準決勝スペインとの対戦はUEFA欧州選手権2008での仮を返すつもりで臨んだのであろう、ミュラーが累積イエローで出場できなかったことが悔やまれるがこれも時の運。

大会が始まる前はミヒャエル・バラックが怪我のため出場できないとか、移民からの2世の選手が代表に選ばれたことに関する不快感などをマスメディアなどが報道していたが終わってみればいつもの如くドイツの選手は最後まで諦めないメンタル面を持ち合わせていてフィジカルにも強く、タフなサッカーをしてくる。

大きな大会では必ず優勝候補に残る辺りは国内リーグ及び若手選手の育成などのサッカーを発展させる上での土台がしっかりしている証拠であろう。ローマは一日にしてならず、なのだ!

オランダ代表0対スペイン代表1

両チームはFIFAワールドカップのみならず、UEFA欧州選手権 (EURO) の決勝トーナメントでも対戦したことはなく、1920年のアントワープオリンピッ2位決定戦以降の9度の対戦はいずれもEUROの予選リーグ(1984年大会予選で対戦)や国際親善試合のみである。対戦成績は4勝4敗1分けの全くの互角である。

オランダとスペインのどちらが勝ってもワールドカップ初優勝となり、8ヶ国目のFIFAワールドカップ優勝国が誕生することになる(ワールドカップ初優勝をかけた国同士の決勝は1978年のアルゼンチン vs オランダ以来)。またこの対決により「欧州勢は欧州以外での大会では優勝できない」(過去9度の欧州勢の優勝はいずれもヨーロッパで開催された大会)というジンクスが破られることになる。

またオランダが勝つと「ワールドカップ開催経験のない国の優勝」となり、これは1954年スイス大会の西ドイツ以来2チーム目となる(ドイツでは後にワールドカップが2度開催されている。またオランダは2018年大会にベルギーと共催で立候補している)。一方、スペインが勝つと初めて「本大会の初戦で敗れたチームによる優勝」を成し遂げることなる。(ウィキペディア参照)

しい試合になるだろうなぁ、と思っていたけどオランダはやっぱりスペインのパスワークを潰しにきていた。気合が入っている分勢い余って相手の足元を削ることになるんだけど予想通りイエローの飛び交う試合内容で始まる。

オランダはまずスナイデルにボールを集めそこから攻撃の起点を作る、といってもワンタッチぐらいでほとんどボールはロッベンへフィードされていた。ロッベンもそれを分かっていて左サイドに張っている。分かっていても結局シュートで終わってしまうところがロッベンの凄さだしスペインはこれを警戒したいところ。

一方スペインは相変わらず攻撃が多彩でどこからでもフィードが出てくる。バルセロナの選手がほとんどという感じでこうなると細かなパスワーク、速いボール廻しの連続で選手同士の間はほとんど常に三角形を作る形で有機的に変化していく。

ディフェンスから攻撃が始まるサッカー。ボランチの二人(シャビ・アロンソとセルジ・ブスケ・ブルゴス)は縦にも横にも自在に動き回り、隙あれば縦への速いフィードが前線へ送られる。特にアロンソの縦に速いパスは小刻みに繋いできたサッカーにいきなりテンポを与える狙いもあり、ここの前線を崩されると一気にスペインは得点エリアへボールを運んでしまうのでオランダとしてはやりにくかったであろう。ボランチの位置までボールを追うとディフェンスのバランスが崩れるからだ!

シャビ・エルナンデスとアンドレス・イニエスタは底なしのスタミナを持っていて、多分理由としてはボールを追うのではなく、ボールを絶えずフィードしているので同じ運動量でも精神的に疲れないのであろう。特に素晴らしいのがシャビで、絶えず全体を把握していてボールを出すタイミング、センターリングの角度など計算しつくしている。なんとなくパスを廻してというような日本サッカーではなく、そこには明確な意図を感じる。

中央でボールを貰うシャビ(前にボールを追いに行き後ろに下がってボールを貰いに行くと本当運動量が多い)対してイニエスタは比較的サイドで開いてボールを貰うことが多い。そこから中へドリブルで仕掛けたり、後方のサイドバックが上がったり、またはペドロのようなウィングとポジションチェンジを繰り返し、自分のマークをはずしにかかる。その隙をついていつでも飛び出せるタイミングを計っているダビド・ビジャ! あのオランダが守備に精一杯で劣勢に立たされるなど、考えただけでもスペインの自由自在の攻撃に翻弄されてしまう恐ろしさは凄いというより本当に見ていて楽しい。

守備を徹底するのも一つの手だが攻撃して点を入れないことにはゲームに勝てない。速攻を狙う戦法もありだと思うが、そんなサッカーは退屈なだけで日本代表以外のチームだったらきっと観ていないだろう。

試合は膠着しながらも得点機を作る割合はやはりスペインのほうが多かったが、決定的な機会はオランダのほうに訪れる。後半、ロッベンのキーパーとの1対1が決まっていれば・・・イケル・カシージャス、流石! ロッベンより前にフェイントを仕掛けそれにつられて左を狙ったところ足を投げ出してボールのコースを変える。今大会、スペイン失点僅か2という快挙はゴールキーパーの質、という証明にもなった。

スペインが勝つだろうなぁ、と思っていてもオランダに今回は勝たせてあげたかった。今年のUEFAチャンピオンズリーグ決勝のインテルナツィオナーレ・ミラノとバイエルン・ミュンヘンで中心となってチームを引っ張ってきたスナイデルにロッベン。強運を引き継いでいる分チャンス有り、と見たんだけどやっぱりスペインが強かった!

後半に入りこのまま0対0で延長へ入ってもスペインの有利は変わらないでろうことは予測できた。最初のイエローを貰っている選手は後半の大事なところで無理してディフェンスにいけなくなる。一発イエローをもう一枚貰えばその時点で即退場だし、疲れの出てきたところ、脚に疲労がくるからちょっとした集中力の戸切れが命取りになる。

スペインはこのままのペースで攻撃の質を高めつつオランダが疲れてくるのを待つ。ペドロに代えて入ってきたヘスス・ナバスもサイドの速い攻撃を仕掛けてくる。後半終了際には延長戦を睨んでの交代、アロンソに代えてセスク・ファブレガスを投入。前線で決定機を作れるファブレガスの攻撃が加わったスペインは容赦なく仕掛けてくるであろう、オランダ耐え切れるか?

オランダもニヘル・デ・ヨンクに代えてラファエル・ファン・デル・ファールト、ジョバンニ・ファン・ブロンクホルストに代えてエドソン・ブラーフハイトを投入。ディフェンス陣にフレッシュな人材を放り込んでなんとか持ちこたえてほしい! PK戦を狙っていたのはオランダだったかもしれない。目立たなかったがオランダのボランチの一人、マルク・ファン・ボメルは今回汚れ役に回ってスペインの中盤を潰していた。ファン・ボメルの当たりが弱かったらスペインには2点、3点と入っていた可能性がある。バイエルン・ミュンヘンでロッベンのチームメイト、ファン・ボメルは守備での功労者であろう。

そして得点シーン。オランダに退場者が出てこれで試合が動くぞという雰囲気に。(オランダは延長後半、脚が止まっていたね)スペインの選手全員にスイッチが入った感じだった。ヘスス・ナバスが右サイドをドリブルで駆け上がり速攻開始。一旦イニエスタに預けそのボールはファブレガスへ。ファブレガスは左に開いていたフェルナンド・トーレスへパスを出し、トーレスパスからのクロスはオランダ・ディフェンスに当たるがそのこぼれ球をファブレガスが右に開いていたイニエスタへ決定的なパス。落ちついてシュートを叩きつけたボールはオランダゴールネットを揺らした。

決勝点を挙げたイニエスタはゴール直後、喜びのあまりユニフォームを脱いだ(イニエスタはこれが原因でイエローカードを受けている)が、その下のアンダーウエアには手書きで「DANI JARQUE SIEMPRE CON NOSOTROS(ダニ・ハルケはいつも我々と共に)」と書かれていた。元スペイン代表で、前年8月に21歳の若さで急逝した親友ダニエル・ハルケに捧げたメッセージであった。(ウィキペディア参照)

UEFA欧州選手権2008に続いての優勝。思えば華麗なるパスワークのサッカーはあの時点で始まっていたのかもしれない! カシージャス、泣いていたね!  チームがまとまっていたのは今に始まったことではなく、すでにUEFA欧州選手権2008の時点で結束していた。スペインは本当に素晴らしい、優勝に値するチームだった!

まとまりにくいといわれたスペイン選手たちの結束が優勝原因の一つだと思うがどうして結束できたのだろうか? 僕が思うのはセスク・ファブレガス、シャビ・アロンソ、フェルナンド・トーレスの3人がイングランドのプレミアリーグでプレーしていることと関係していると思う。スペイン国外でプレーしていることにより、スペインに対する愛国心が育まれたのが影響したんじゃないかなぁと思う。

仮にこの3人がスペイン国内でプレーしてたとしたら、それぞれの地域色が強い個性を主張するばかりで、上手くチームがまとまっていただろうか? 国外でプレーすることにより、スペインにいるときに感じた地域へ対する強い気持ちよりももっと大きいスペイン祖国に感じる愛国心が育まれたのではないか? このポイントがキーだったと僕は思うんだよね。シャビ・アロンソはバスク自治出身のバスク人だ。( UEFA EURO2008決勝と今大会全体の総括 )

イニエスタの1点でスペインが世界王者に

得点王に最優秀選手

ビド・ビジャ、ヴェスレイ・スナイデル、トーマス・ミュラー、ディエゴ・フォルランが5得点ずつ獲得。最優秀選手はディエゴ・フォルランに輝いた! ベスト4以上のチームはどこも全体的によくまとまっていて攻守のバランスがいいことも特徴の一つ。どの選手が入っても戦力が愕然とおちるわけでもなくチームが一つになっていたように感じた。この辺だったら日本もチームバランスよかったから、後何が必要かは段々わかってきたんじゃないのかなぁ・・・

, , , , , ,

Powered by WordPress. Designed by WooThemes