2010 FIFAワールドカップ準々決勝総括


2010FIFAワールドカップ準々決勝

2010 FIFAワールドカップ準々決勝総括

ランダ2対ブラジル1。本当のワールドカップはベスト16から始まると言われている過酷な戦いがいきなり優勝候補のオランダとブラジルがここでぶつかるとはなんとももったいない。順調に勝ち進んでいけばどこかでガチンコ勝負を挑んでいかないと優勝できないにしても、ここからの試合は見ている側にも緊張を強いられるとても刺激の強い見世物だと思う。4年に一度、頭を空っぽ、サッカー状態にしてしまう気分に浸すことを自分に許してしまう期間と言ってもいいであろう。

試合のほうは両方ともチーム力としては均等しているせいか5分5分の展開となる。ブラジルのロビーニョ先取点はオランダDF陣の守備の乱れを突いたもの。試合前の練習中に膝の故障を訴えたヨリス・マタイセンに代わってCBに入ったアンドレ・オーイェルは中央に大きなスペースを与えフェリペ・メロからのフィードを許してしまった。このフェリペ・メロが全体を通しての主役だったかな?!

このまま前半はブラジルペースで流れるんだけどここで追加点がほしかった。カカの狙い済ましたシュートはオランダGKマールテン・ステケレンブルフの好セーブによって阻止された。オランダはアリエン・ロッベンとロビン・ファン・ペルシの連携が悪すぎで両方とも個人プレーに走っている!

後半、やっぱりこの男、ヴェスレイ・スナイデルだった! 後半8分、先制ゴールをお膳立てしたフェリペ・メロがスナイデルのクロスを頭で自陣ゴールへと導くオウンゴール(後日、スナイデルの得点と変更された)。パンチングに行ったGKジュリオ・セザルとのまさかのコミュニケーション失態! 先の決勝トーナメント1回戦、チリとの対戦ではジウベルト・シウバを起用していたブラジル監督ドゥンガの采配ミスか?

そして後半半ばロッベンからのコーナーキックでディルク・カイトが頭で後方へ流し(サイドからのクロスは前の選手がコースを変えるのが鉄則)、おいしいポジションにいたスナイデルがそのままヘディングシュートで逆転に成功。ここでブラジル動揺してしまった!

残り16分となったところでオウンゴールを与えてしまったフェリペ・メロがその前から何度もフィールドに倒れていかさまファウルを貰っているように見えたロッベンへ苛立ちのスパイクを太ももへ入れてしまう。一発退場、さようなら!

これでブラジルの志気が一気に冷えていくのを感じた。このようなときにカリスマをもった選手が一人でもいれば流れも変わったかもしれないが(ロナウジーニョ)残念。中盤もマイコンとポジションが重なったダニエウ・アウヴェスをボランチに起用するなどどこかドゥンガ采配、中途半端だったなぁ!

勝ったオランダ良い! スナイデルを中心にというかすべての中心にこの男が納まっているといってもいいかもしれない。攻められているときは速攻の機会を窺いボールを奪うとオランダFWはスナイデルを信頼して走り出す。オランダは1978 FIFAワールドカップ決勝を再現させるかもしれない!

歴史的な流れで行けばブラジル優勝だったんだけどなぁ・・・( とりあえず日本には勝てないだろうから、という国になりたい(サッカー) ) オランダのベスト4は予想したけどね!( 2010 FIFAワールドカップで日本はどのように戦うべきか? )

ウルグアイ代表1対ガーナ代表1(PK4-2)

の試合もすごかった! ウルグアイはディエゴ・フォルランを中心としていてよくまとまっている感じがしていた。一度だけ昔、まだフォルランがマンUに所属していたときニューヨークへ来たことがあってそのときに見に行ったんだけどまだまだ成長段階というところのフォルランは控えだったんだよね。

その後、スペインへ渡りビジャレアル、アトレティコ・マドリードという経緯を辿るんだけど今年のUEFAチャンピオンズリーグではアトレティコ・マドリードのFWととしてきちんとチームに馴染んでいた辺り、成長したなぁと思っていたのでフォルランの活躍は素直に嬉しい!

対するガーナ。やはり身体能力の高さを窺わせる玉際の強さ! もちろん南米代表の泥臭いサッカーに慣れているウルグアイも1対1では負けていないんだけど、アフリカ人パワー凄いね! FWには魅力的な選手が多いのもアフリカ出身選手の特徴、やっぱりFWはある意味動物的でないと勤まらないかもしれない! この試合、両者ベスト8の実力までだなぁ、と感じたのが決定力のなさ! シュートを外しまくる。これでは上には行けない!

本当のマリーシアを見た!

対1のまま延長戦に入り、このままPKと思われた延長後半ロスタイム、ガーナに最後のフリーキックのチャンスが与えられる。ここでとんでもない本当のマリーシアを見た!

ゴール前、混戦の中からガーナのドミニク・アディアーが放ったシュートをウルグアイのルイス・アルベルト・スアレスがハンドでボールをはじく。そのまま一発退場なんだけど、このルイス・スアレスのふてぶてしい態度というか、えっ、何か起こったの? というような感じで何事もなかったように歩いているんだけど、主審がルイス・スアレスにレッドカードを示しても、えっ俺が何をしたんだ?! ってな感じでもう何ていうかこれが南米選手のずる賢いところかと感心してしまった。

あの時点でゴールが決まっていれば劇的なドラマの幕切れでガーナがベスト4進出していたんだけど、まぁ与えられたPK、確実に決めるだろうと思っていたけどやってくれました! 緊張しているようには全く見えなかったガーナのキッカーアサモア・ギャンはまさかのバー直撃でPKを失敗。これを見ていたルイス・スアレス、落ち込んでいる素振りで引き上げていたんだけど一気に歓喜の雄たけびをあげ、はしゃぎまわります。

これでガーナ、負けなきゃいいけどなぁと思っていましてけどこういう時のサッカーの神様は気まぐれでして与えられたチャンスをものにできなかったガーナにはそっぽを向いてしまうんです。結果はウルグアイベスト4進出! アサモア・ギャンは号泣していました( 駒野お前の出番だ、慰めろ!)

準決勝、オランダ代表対ウルグアイ代表

チームともマークするべき相手は分かっている。ウルグアイはスナイデルを潰し、オランダはフォルランを潰しに来るであろう。そして勝利の行くへはどちらもこの二人が握っている。フォルランはゲームを作る感覚の持ち主でもあるし、得点できる嗅覚も備えている。一方オランダもスナイデルを中心として攻撃の糸口を探し、素早い前線へのフィードの後、スナイデル自身もゴール前に現れ得点を決めるタフさ!

オランダにはロッベンとファン・ペルシの素晴らしいFWに左右を自在に動くディルク・カイトもいる。得点の匂いはスナイデルが一番発しているが、準決勝という大舞台でもしかしたらロッベンが爆発するかもしれない!

ウルグアイの方は残念なことにFWのルイス・スアレスがレッドカードを受けたので出場できない。得点感覚に優れたルイス・スアレスが前線でオランダDFを脅かす存在となれないのはウルグアイにとっては大きな痛手であろう。

レッドカードを受けてしまったが僕自身、ルイス・スアレスのプレー振りは好きなFWに入るので残念である。足元技術はしっかりしていて運動量は豊富、シュート感覚も素晴らしくドリブル突破もあり相手を背負いながらのトラップもしっかりしていてタメを作ることができるFWは僕の好きなタイプ。

アルゼンチンのカルロス・テベスや僕が好きなチームの一つとしてあげているFCポルトのラダメル・ファルカオも感覚的には似ている。南米のFWにはこういったタイプの選手を多く輩出するようだ。日本代表でいったら全盛期だった頃の高原直泰が一番近いも知れない。彼はボカJrsでプレーした経験もあるしね!

アルゼンチン代表0対ドイツ代表4

のような大差が付くとは誰が予想したであろうか? グループリーグで素晴らしい攻撃を組み立てていたアルゼンチンだけになんとも腑がない結果に終わり残念! 全体的に見て選出された若者がまだ育っていないという印象を受けた。ドイツのような強豪相手にメンタル面でまとまっていなかったというか攻撃に連携なし、守備でも連携なし、リーダ的な存在も見当たらない中途半端な集団に陥ってしまった。

リオネル・メッシは全くといっていいほど仕事をさせてもらえなかった。ドイツのDFが良かったというよりはアルゼンチンの攻撃がバラバラで、小刻みにパスを繋いで自分のリズムを作っていくタイプのメッシにとって、思うようにパスワークが生み出されない苛立ちを募らせていたように感じた。

フアン・セバスティアン・ベロンをどうして先発で起用しなかったのか? やはりドイツの攻撃を恐れ、ハビエル・マスチェラーノを中心としてDFを落ち着かせたかったのか? すべては前半3分の失点がアルゼンチンの冷静さを奪った!

それに比べてドイツは強い! あまりドイツのサッカーが好きになれなくて今までしっかり見ていなかったんだけど、ドイツの攻撃には厚みがある。ルーカス・ポドルスキにトーマス・ミュラーはなんと逞しいのだろう。日本代表の松井大輔や大久保嘉人も素晴らしかったが二人のドイツ選手に比べると見劣りしてしまう。

運動量といい攻撃に参加する意欲、決定機を作り出す個としての力、ディフェンスにも当然戻り、1対1にも強い! 厚みのある攻撃という印象を持たせているのはこの二人がサイドから鋭い攻撃を仕掛けてくるからだろう。

バスティアン・シュヴァインシュタイガーも豊富な運動量でドイツ攻撃の厚みに加担していた。ボランチの位置だと思うがしっかりと攻撃に参加してくるのだ! パスもフィードでき、サイドからもドリブルで仕掛け、シュートを狙える得点力もある。ドイツは強い! 目立たないが守りもしっかりしている。

試合が始まる前はアルゼンチン有利と勝手に決め付けていたが、ドイツの志気なるものを見落としていたことに対戦表を見て気がついた。ドイツは2年前の屈辱をしっかりと果たしたいのだ! その相手とは順調に行けば勝ち進んでくるスペインであり、ドイツが2年前のUEFA欧州選手権2008決勝で1-0で敗れた相手である。( UEFA EURO2008決勝と今大会全体の総括 )

パラグアイ代表0対スペイン代表1

やー、いい試合だった。心臓がいくつあっても足りないとはこのことを言うんだろうなという展開の連続で、これが日本代表の試合だったら体が持っていたかどうか? それぐらいにこの両者の試合は見所満点の好ゲームだった。

まずはPKの場面なんだけど、パラグアイのキッカーは日本代表との決勝トーナメントで最後のPKを決めたオスカル・カルドソ。こういうものは人生のめぐり合わせなのだろうか? 日本代表との決着では歓喜に溢れ、スペインとの試合では自分が試合途中にもらったPKを外し、試合終了と同時にオスカル・カルドソは責任を感じて号泣してしまった。

あの場面は凄かったというかサッカーの試合の中で起きる偶然さの凄さ。その2分後にはスペインがPKを得ることに。凄いドラマ的展開に思わず叫んでしまったが、なんと最初のPKをシャビ・アロンソが決めたにも関わらず、ボールを蹴る前にペナルティエリア内にスペイン選手の何人かが侵入したとして取り消し。あぁもしかしたら、なんて思って見ていたやり直しのPK、流石はサッカーの神様、簡単にはドラマの決着をつけるの拒んだみたいでシャビ・アロンソはパラグアイGKフスト・ビジャールのナイスセーブによって阻止される。この時点でまだ0対0という異様な状態。

パラグアイはペナルティエリア近辺では密集地帯を作り、スペインの選手の攻撃をことごとく跳ね返していた。この辺りは南米サッカーの上手さというかこれが日本代表だったらどこまでできたか疑問ですけど・・・

スペインの方も決定的な場面を作れないまま攻め倦み、セスク・ファブレガスをフェルナンド・トーレスに代え、シャビ・アロンソをペドロに交代。なんか交代してもスペインの布陣が豪華すぎて迫力を感じえずには要られませんでした!

特にペドロが入って明らかに攻撃のリズムにスピード感が出た感じがして、パラグアイも疲れが出てきたのでしょう、そのようなタイミングも重なりついに均衡が破れる。

ボールはセスク・ファブレガス(FCバルセロナ移籍交渉中)からシャビ(FCバルセロナ)へ渡りそのままワンタッチでアンドレス・イニエスタ(FCバルセロナ)へ。アンドレス・イニエスタはボールを受けるとドリブル突破を試み2人ほどパラグアイの選手を交わしたところへゴール前にスペースができます。

この時点で右から上がってきていたペドロ(FCバルセロナ)へボールを流し、受けたペドロ、優秀なFWの鉄則、グランダーの速いシュートでそのボールは左サイドポスト直撃。ダイレクトに跳ね返ったところに居たダビド・ビジャ(FCバルセロナ移籍)のシュートも今度は右サイドのポストに当たりますが、運も味方してボールはゴールの中へ入り込みます。なんだかFCバルセロナのサッカーを観ているようでゴールの瞬間は本当に興奮した!

準決勝、ドイツ代表対スペイン代表

うなるんでしょう?! ドイツはUEFA欧州選手権2008決勝の雪辱に燃えていますし、スペインもFIFAワールドカップで初のベスト4入りということでUEFA欧州選手権2008の時のように雰囲気が良い。いや、ドイツもアルゼンチンの試合を見る限りチームがまとまってきた感じもしてこれは凄い試合になるんじゃないかとワクワクしています。

優勝はどこか?

く分からなくなりました! 一つのヒントというか運が味方に付く要素としてどれぐらいチーム内にイエロー貰っている選手を抱えているか、ということになるんですけど、スペインとかドイツってイエロー貰っている選手、少ない! 中盤の要となる選手ほど試合の流れを決めるキーになりますからその辺もよくわかっているのでしょう、特にスペインの中盤、シャビ、アンドレス・イニエスタ、セスク・ファブレガスなどは不用意なイエロー、貰わない!

オランダはヴェスレイ・スナイデルとアリエン・ロッベンの二人がキーとなるでしょうし、ディエゴ・フォルランもサッカー選手としての意地とプライドで気迫溢れる意気込みを見せて試合に臨んでくるはず。僕の希望は新しい歴史を自分たちで作る、ということで決勝はオランダ対スペイン。スナイデル、大会のMVPを貰うような運、持っているような気がするんですけど・・・

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