Life Style, Myself - Written by B-KOOL on 金曜日, 1月 1, 2010 19:24 -
新年のご挨拶2010 – 社会の景色が変わってしまう年の始まり
新年、明けましておめでとうございます!
今年も日本の正月の雰囲気を全く感じることのできない海外で過ごすことになりました。最後に日本の正月を体験したのが1988年ですからもう21年も前のことになってしまうんですね。
アメリカでは2日から始動ですので、慣れてしまえば大したことないですけど、日本的に言えば「清める」というような感覚を体験できるのが日本の正月文化だと思うのでその辺のところが失って初めてわかる有り難さ、というものでしょうか。
変から新へ
去年一年を表す毎年恒例の漢字ですけど「新」だったんですね、その前の年が「変」。時代が動いているのを感じるでしょうか? 社会が動いているのを感じるでしょうか? 2000年からの10年間は僕にとってアメリカ社会で生活していたせいか、一つにはテロとの戦いに振り回されたブッシュ政権の10年であり、一つにはグーグル初め多くのITテクノロジーが個人の、社会の周りに整備されていった10年でした。
次の10年はどうなるんでしょうね? 僕は全く今現在感じている、体感している社会のありようが変わってしまう10年だと思っています。人々が営む社会も国自体もその大きな変革のうねりに放浪されてしまうんじゃないでしょうか。そのときその社会の、その国の一員である国民はどのように生きていけばいいのか? 生きていけばいいというよりサバイバルしていけばいいのか? こういったニュアンスで捉えるほうがより現実的に適応していくことができるきっかけを探すことに繋がるのではないかと思っています。
サバイバル、というと何かプレッシャーを与えてしまう印象がありますけど、しっかりした準備と心構えさえ整っていれば充分に対処可能な許容範囲であり、自分の中で確信みたいなもの、ぶれない感覚というか軸を築くことができれば、これから先、どんな世の中になろうともフィットしていけるものと思っています。適者生存ですね!
そのときに必要になってくる基本的な姿勢とはどういうものなのでしょうか? 社会を当てにしない、国を当てにしない、会社を当てにしない、学校を当てにしない、親を当てにしない。自分の大切なもの、人、自分自身を守るのは自分しかいないという自覚を持つことではないでしょうか。
始まりの終わりが終了して、新たに始まるIT社会
去年日本でも流行し出したTwitterですけど、それを象徴しているようにMe、Me、Me(自分)、の時代はこれからの10年ももっと加速していくでしょう。ITを取り巻く環境は世界中で整備されていくはずです。先進国だけをマーケットに取り入れた思考パターンは古いものになり、多くの途上国が先進国レベルのIT環境が整った社会的インフラを手に入れることになるでしょう。Me、Me、Me(自分)、といった世界中の人たちが参加している市場でサバイバルする必要が出てくるのです。
日本人としてのアドバンテージ(Advantage)はなんなのか? どういうところが世界の人々と比べてユニークであり、特質な部分であり、付加価値があるものなのか? その日本人としてのアドバンテージはこの先10年、20年、30年と、極めていくに値する価値があるのか? 時間や魂を投資していく価値が日本人であるということに、誇りを持てる日本人ということに繋がるのか?
また逆に大変化を迎えようとしている世界中の環境、日本を含めての環境変化に対して、日本人としてのディスアドバンテージ(Disadvantage)とはどういったものなのか? 何を変えてどのように変革、適応していくことが望まれるのか? どうすれば日本人としてのプライドと勇気、希望を持ち続けることのできる民族の日本人として、新しい環境へと適者生存出来得るのか?
ITのIはInformation、情報化社会へ
今年のアメリカ、これからのアメリカはどうなんでしょう? 去年の終わりに何とか一つの目標をクリアーしたオバマ大統領。医療保険制度改革が一つの方向性を示せたことの成果は大きいと思います。実行に移されるまでどれぐらいかかるのか、という問題もありますけど、この法案により保険会社は保険加入希望者の過去や現在の疾患を理由に加入を拒否することや、性別や健康状態によって保険料をあげること、また加入者が病気やケガをしてから保険を取り下げることなどができなくなります(日本がこの逆の方向へ行きそうな予感がするんですけど)。また、この法案によって、現在保険に加入していない3100万人の人々に保険が手に入るようになります。社会的安心の確保ですね!
アメリカの今年、そしてこれから10年の大きなテーマは財源をどうするのか、ということだと思います。財政赤字をどのように解消していくのか? メディケアやメディケイド(medicaid)、ソーシャル・セキュリティーなどの財源確保はどうするのか? 健康保険制度改革へ移行するに当たっても大きな財源確保が必要になってくるはずです。そのときの財源はどこから確保するのか?
大量のベビーブーマーが引退するこれからの10年、税金を上げることだけで賄えるでしょうか? 国債を発行し続ける、ドルを大量に刷っていくことにも限界があるはずです。国内内需をどのように、どの産業をアメリカの軸としていくのか? どのようにして国内経済を活性化させていくのか? このことが次のオバマ大統領の取り組む課題になってくると思います。
そうすると必ず取り組まなくてはいけない問題として浮かび上がってくるのが移民問題です。国内の雇用をどのように改革、安定したものにしていくのか、といったことに取り組む際、移民の存在、特に不法移民の扱いをどのようにまとめていくのかは大きなテーマです。
この10年のどこかで必ず不法移民に対しての恩赦をアメリカ政府は実行して、変わりに一時的なペナルティ課金や、合法的に滞在できるようになった移民に対してからの税金を当てにするようになるでしょう。
ここで一時期、雇用や保険、医療、公共施設的なサービス、学校、社会的なインフラに至るまでの資源、ソースの振り分けに対してコンフリクト(利害関係の衝突、軋轢など)がアメリカ市民と移民との間、白人と黒人を始めとしたマイノリティーとの間で起こる可能性があります。
ここをどのようにクリアーしていくかでアメリカのダイナミズムは保たれるのか、それとも陰りを見せ始めるのか、といったポイントになるはずです。アメリカ的なパワーでIT環境、環境ビジネスなどを推し進めていくことだったり、大中華経済圏とのMutual Benefitに向けての対話やアフガニスタン問題を解決、前進していく中で如何にしてアメリカ的なバランスを保つことができるのか? ここをうまく乗り切ることができれば、アメリカはまだまだ安泰していく可能性があると思います。
世界のスタンダードが日本にも浸透してくる
日本はどうなんでしょうね? 多分に今現在日本に住んでいらっしゃる皆さんのほうが実感している事柄なので、日本の外に住んでいて何がわかるのか、といった方もいるでしょうから偉そうなことは書きませんが、トレンドとしてはグローバル・スタンダード、世界のマーケットの中で機能しているシステムだったり、プラットフォームだったり、といったものが日本にも時間差なく、どんどんと浸透してくる10年になると思います。
iPhoneにしてもTwitterにしてもここまですぐに日本社会へ浸透していくとは想像できませんでした。ハードもソフトも日本語だから大丈夫、といってゆっくり思考停止に陥っていると必ず日本人の誰かが日本語対応して日本社会や日本人を否応なしに適応させてくると思います。それがすべての分野、社会のあらゆるところで起こるでしょう! パンドラの箱は開いてしまったのです!
今現在の世界
世界の各地域が、一つの街の地区だとしたら? その世界はどんなふうだろう? 私なら、こう表現する。西欧街は、トルコ人看護師に世話をしてもらう贅沢のできる高齢者が住む介護施設が多い。アメリカ街はゲートがある住宅地で、正面ゲートには金属探知機があり、庭に向かって座っている連中は、他人はみんな怠け者だと文句を言っている。ところが、裏のフェンスには穴が開いていて、ゲートで守られたコミュニティーが機能するのを手伝っているメキシコ人労働者そのほかの元気な移民が入ってくる。
ラテンアメリカ街は、みんな昼まで寝ていて、午後10時を過ぎないと店が開かない歓楽街で、ナイトクラブが軒を連ねている。ぶらぶらするのにはいいが、チリ人が住む通りを除けばナイトクラブばかりで、新しい商売が繁栄することはない。この地区の大家が利益を地区に再投資することは絶対になく、町の反対側の銀行に預ける。
アラブ街は、ドバイ、ヨルダン、バーレーン、カタール、モロッコなどの少数の通りを除けば、よそ者は怖くて歩けない暗い路地だ。新しくできる店はガソリンスタンドばかりで、経営者はラテンアメリカ地区の富裕層同様、めったに資金を自分の地区に再投資しない。アラブ街の住民はたいがいカーテンを閉め、シャッターを下ろし、庭の芝生には「立入禁止、番犬に注意」という看板を立てている。
インド、中国、東アジアは「貧乏人が住む線路の向こうの街」だろう。栄えている大きな市場があって、小さな商店や一部屋だけの工場がひしめき、ところどころに大学受験予備校スタンレー・カプランと、工科大学がある。この街は眠ることがない。大家族で暮らし、「金持ちが住む線路のこちら側の街」に移ろうとして一所懸命に働き、貯金している。
中華街には文明国の規範である法の支配の概念がないが、道路はすべてきちんと舗装されていて、凹凸もなく、街灯はすべて点く。一方インド街では、誰も街灯を修理せず、道路は轍だらけだが、警察は規制にうるさい。インド街で屋台を引いてレモネードを売るには許可がいる。さいわい、地元の警官には賄賂がきくし、成功した起業家はみんな自分の工場を稼動させる自家発電機と、付近の電話線の電柱がことごとく倒れたことをみんなに知らせるための最新型の携帯電話を持っている。
アフリカ街は、残念なことに、店がことごとく閉店し、平均寿命が下降線をたどり、新しい建物は診療所ばかりだ。(トーマス・フリードマン著「フラット化する世界」参照)
こういった景色は間違いなく過去のものになるはずです。そしてそれらの変革は社会のインフラが整っていないぐらいのほうが、ものすごーーーいスピードで変わっていくモメンタム、勢いとなるはずです。
日本のこれから
世界各地を訪ねた私の経験からして、フラットな世界では、文化の二つの側面がことに重要ではないかと思う。一つは、その国の文化がどのくらい外を向いているかである。外国の影響と発想を、どこまで受け入れられるか、どれほどうまく「グローカル化」するか、ということだ。
もう一つは、よりとらえどころがないが、その国の文化がどれくらい内を向いているかということだ。具体的に並べてみよう。国民の団結意識と発展への集中力がどれほどのものであるのか。協力しようとするよそ者への信頼が、社会にどれほど根を下ろしているか。国家の指導者たちが、国民のことをどれくらい気にかけ、自分の国で投資をしようとしているか。それとも、自国の貧しい国民には無関心で、海外投資のほうに感心がむいているか。
自然のグローカル化できる文化であれば、外国の発想とベストプラクティスをすんなり吸収し、それを自分の国の伝統と融合させるような文化であれば、フラットな世界でかなり優位に立てる。
グローカル化できる天賦の才は、インド文化、アメリカ文化、日本文化、そして最近では中国文化の強みとなっている。例えばインド人にはこういう意識がある。ムガール人が来て、ムガール人が去り、イギリス人が来て、イギリス人が去った。さぁ一番いいところだけを取り入れよう、でも、相変わらずカレーを食べるし、女性はサリーを着るし、絆の強い大家族で暮らす。これこそ最良のグローカル化だ。
外国の影響と発想を、どこまで受け入れられるか、どれほどうまく「グローカル化」するか・・・中略
確固たる文化を持つ必要はありますが、外のものを取り入れて応用する開放性も不可欠です。文化の排他主義者は大変不利です。考えてもみてください、清の皇帝がイギリス大使を追い出したとこのことを。痛い思いをしたのは誰です? 中国人でした。排他主義は危険です。
・・・中略
開放性は必要不可欠だ、とラオはなおもいう。「なぜなら、他者の才能と能力を敬う気持ちが生まれるからです。世界の別の場所のソフトウェア開発者とチャットをしているとき、相手の肌の色を誰が気にするでしょう。人種や民族ではなく、才能を基準にやり取りしているんです。そんなふうに、経歴や出自ではなく才能や能力を基盤にする世界にいるうちに、やがては人間に対する見方そのものが微妙に変わります」(トーマス・フリードマン著「フラット化する世界」参照)
この一年もどうぞ、よろしくお願いします。お互い勇気をもって走り続けましょう!
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