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	<title>物書き冥利に尽きるまで &#187; Book Review - </title>
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	<description>Kazuhiro Ohashi Official Weblog</description>
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		<title>地球の落とし穴 &#8211; 広瀬隆</title>
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		<pubDate>Tue, 18 May 2010 20:51:10 +0000</pubDate>
		<dc:creator>B-KOOL</dc:creator>
				<category><![CDATA[Book Review]]></category>
		<category><![CDATA[Myself]]></category>
		<category><![CDATA[広瀬隆]]></category>

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広瀬隆氏の本を読むのは毎回の如く非常に苦労する。自分の勉強不足の性が理由なんだけど、内容が内容だけにもしこの史実、事実についてのバックグラウンドの知識があればもっと鮮明]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div class="tweetmeme_button" style="float: right; margin-left: 10px;">
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			</a>
		</div>
<p><a title="広瀬隆" href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BA%83%E7%80%AC%E9%9A%86" onclick="pageTracker._trackPageview('/outgoing/ja.wikipedia.org/wiki/_E5_BA_83_E7_80_AC_E9_9A_86?referer=');">広瀬隆</a>氏の本を読むのは毎回の如く非常に苦労する。自分の勉強不足の性が理由なんだけど、内容が内容だけにもしこの史実、事実についてのバックグラウンドの知識があればもっと鮮明に訴えてくるのになぁ、とかいう場面の多く出くわす。</p>
<p>つまり歴史についての知識に乏しいのだと思う。よって広瀬氏の本は何回も読み返すことになり、その都度新たな発見や偶然内容を深く理解できる、といったことも読み返す度に起こる。どこかで仕入れた知識が偶然にも役に立つので何回と読んでいれば本に書かれてあるバックグランドを想像できよう。</p>
<p>今回は書き留めるという作業を自らに課して作業を行うことにした。調度内容的にも自分のエッセイで以前指摘したポイントがあったのと、最近聞くようになった冤罪に関するニュース、<a title="高速増殖炉" href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%AB%98%E9%80%9F%E5%A2%97%E6%AE%96%E7%82%89" onclick="pageTracker._trackPageview('/outgoing/ja.wikipedia.org/wiki/_E9_AB_98_E9_80_9F_E5_A2_97_E6_AE_96_E7_82_89?referer=');">高速増殖炉</a><a title="もんじゅ" href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%82%E3%82%93%E3%81%98%E3%82%85" onclick="pageTracker._trackPageview('/outgoing/ja.wikipedia.org/wiki/_E3_82_82_E3_82_93_E3_81_98_E3_82_85?referer=');">もんじゅ</a>の話題をテレビなどで観る機会もあったので、補足する上でも記録に残しておく分には世間の役に立つかもしれないと感じた。</p>
<p>後は懐かしいとこでイギリス皇太子妃の交通事故、フルシチョフ、ダイオキシンなどのキーワードに関する話題をもう一度掘り下げる意味も込めて今回拾うべきトピックとして取り上げた。以下、簡単にまとめてみる。</p>
<p><strong>ケネディーとケネディとケネデー</strong></p>
<blockquote><p>エイズ・ウィルスも日本ではウイルスと書かれる。これは、ラテン語のVirusが語源で、現在の欧米医療界では、ドイツ語もフランス語も英語も同じつづりながら、ヴィルスかヴィリュスかヴァイラスと発音する。この言葉は、オランダに行けばフィールスと変わり、聞くところヨーロッパで十種類以上の発音があって、統一すべきだという声があるほど多くの表現を持つが、それでも、viの「母音」としては「イ」か「ア・イ」のほかになく、「ウ・イ」の発音は、どこからも出てこない。</p>
<p>この訳語が日本で誕生した明治時代以来の誤った表記を、ヴィルスにしないなら、せめてウィルスと、この現代に直すべきだと思うが、近代医学界からさえ、その提案が出ない。最も近代的な用語のディジタルでさえ、改めてデジタルと誤記する言葉を作り出すこの国の言語文明は、どうなっているのであろう。</p>
</blockquote>
<p>同じような内容のことを去年僕もエッセイに書いた。（<a href="http://www.ebigbridge.com/2009/11/12/%e3%82%ab%e3%82%bf%e3%82%ab%e3%83%8a%e8%a1%a8%e8%a8%98%e3%81%af%e8%aa%b0%e3%81%8c%e6%b1%ba%e3%82%81%e3%81%a6%e3%81%84%e3%82%8b%e3%81%ae%e3%81%a0%e3%82%8d%e3%81%86%e3%81%8b%ef%bc%9f/" target="_blank">カタカナ表記は誰が決めているのだろうか？</a>）</p>
<p>この辺りは英語がインターネットの普及によってユニバーサル言語になろうとしている現在と未来において、もしかしたらネット社会では英語表記、英語での発音が広く人々の間で受け入れられている可能性がある。この問題は一概に強制すべき事柄ではないので市場原理に任せておけば、メリットを見出す人たちには活用されるであろうし、別に単一言語内で棲息、サバイバルできるのであれば、その重要性は豚の耳に念仏かもしれない。</p>
<p>目次<br />
 タイプライターをたたく猿<br />
 ダイアナ妃黄金伝説<br />
 株価暴落と頭の黒い鼠たち<br />
 この世はからくりに満ちて<br />
 子噛み孫喰い<br />
 遺伝子の逆襲<br />
 異端者への審問<br />
 尻尾をくわえた二匹の毒蛇<br />
 像の背中で焚き火をすれば<br />
 自分の墓穴を掘る人々<br />
 最後の落とし穴 – インターネット</p>
<p><strong>外国人の姓名</strong></p>
<blockquote><p>そしてその明治維新時代の歴史について、日本の作家の多くが書いた伝記などを読んで驚くのは、日本人について実に詳しく調査されているのだが、登場したペリー提督やアメリカの初代日本駐在公使タウンゼンド・ハリス、前述のイギリス人パークスたち外国人について、彼らが何者であるか、ほとんど描かれていないことである。</p>
<p>ペリー提督やハリス公使、パークスについて、「姓」だけでなく「名」が記されている書物は、珍しい。歴史上の重要な登場人物を鈴木さん、斉藤さん、渡辺さんと書いて満足する作家はいないはずである。ところが、外国人について、日本人は平気なのである。現在我々が読んでいる大新聞でさえ、「名」を略し、「姓」だけで外国人を報道しているニュースは、決して少なくない。ほとんどそのような信じられない文化水準にある。</p>
<p>新聞は、記事に登場したすべての外国人の姓名をアルファベットで正しく記載する欄を、第一面に必ず設けるべきである。そうすれば、文中の略や誤った発音を気にかける必要も無くなる。これは、報道の第一歩とも言うべき原則ではないか。その慣習があれば、記者が外国人をおろそかに扱うことはできなくなる。それが面倒だと感ずるジャーナリストは、自分がどれほどいい加減な記事を書いてきたかと自覚しなければならない。</p>
</blockquote>
<p>自分ごとで申し訳ないのだが、エッセイをラフに書いた後必ず固有名詞、人物など気になる部分や大事だと思われる箇所にはウィキペディアのリンクをつけることにしている。その後大体英語のリンクをクリックしてみるんだけど、英語のウィキペディア内のリンクをたどって目にする箇所、例えば固有人物ならばラストネーム、姓をチェックすると意外な発見がある。</p>
<p>この人はラテン系の子孫、アングロサクソン系、ユダヤ系、中国系、韓国系、東欧系、ロシア系、スラブ系、イスラム系など結構勉強になるし、発見する事実のインパクトは僕にとって大きい。</p>
<p>西アジアへ行けば名前でその人物がイスラム系かヒンドゥー系、またはチベット系かネパール系、バングラデェッシュ系、パキスタン系かが判別できるらしい。知識や知恵は己の身を守ってくれるかもしれない！</p>
<p>欧米社会に滞在している人にとっては多分ユダヤ系人物が社会に寄与するインパクトを少なからず感じているはずであるから（多分？）、あぁこの人はJewishなのか、と発見すると、あぁやっぱりここでもJewishなんだ、となるんだけどこのニュアンス、伝わるかなぁ？　　サッカーブラジル代表にアルゼンチン代表もJewish系、多いんだよね！</p>
<p>ウィキペディアの記事内容にいちゃもんをつける風習があることも承知の上だが、日本人のネット内でのネチケットも長い目で見て考え、やがて大人の対応が自然に身についてくるのではないかと楽観している。つまりきっと誰もがその必要性、正当性、信憑性を認めることになるに違いないと感じるのだが・・・</p>
<p><strong>地球は温暖化しているか</strong></p>
<div class="simplePullQuote">地球は温暖化するので炭酸ガスを出さないようにするため原発を建設しなければならない</div>
<blockquote><p>この会議（京都の地球温暖化防止のための世界環境会議）で、「地球は温暖化するので炭酸ガスを出さないようにするため原発を建設しなければならない」と熱心に主張した日本の通産省天下り関係者と電力会社は、かつて７０年代にオイルショックが襲ったとき、「地球は寒冷化するので石油を確保し、原発を建設しなければならない」と大声で主張した同じ人間である。</p>
<p>全世界から失笑を買った日本のエネルギー利権者の姿は、滑稽を通り越して、哀れであった。</p>
<p>・・・中略</p>
<p>本心から動植物の生命を守ろうとするなら、“本来無害で、むしろ植物の成長に欠かせない炭酸ガス”だけに議論を集中するのは、それ自体が私には理解を超える“環境論者”の遅れた意識、あるいは“政治的行動”であった。すでに直接重大な環境問題を引き起こしているダイオキシンなどの大量の化学汚染物資、食品に進入している残留農薬と防腐剤などの添加物、チェルノブイリをはじめとして全世界に広がりつつある超危険な放射能汚染、コンクリート構造物の林立がもたらす異常な都市熱、フロン、発電所の膨大な排熱、電池などの金属類を含む産業廃棄物などが、まともに京都の国際会議で議論されたのであろうか？</p>
<p>こうした問題を考えるとき、都会的な数字遊びの議論は、独善的な空論に陥りやすい。実際に続発している地震活動や、身近な山林の枯れ具合を観察し、一つずつ名前のある海と河川の汚れを見つめ、動物一匹ずつの生態を知ることからはじめるのが、心ある人間の流儀ではないか？　奥日光の男体山と白根山、日本一の富士山、岩手・秋田県境の八幡平など日本全土の名山では、広大な樹林が続々と立ち枯れを起こしてる。その原因は、火力発電所などが出す硫黄酸化物であった。</p>
</blockquote>
<p>地球温暖化問題を左寄り、と捉えることにはいささか強引な気もするが、左翼はファッションになりやすい。俺は地球温暖化の運動に参加しているぜ、私も地球温暖化問題プロジェクトに参加している、などどこかで聞いたスローガンと同じような気がするのでいまいち馴染めない。俺はオバマを応援してるぜ、私もオバマを応援してる・・・オバマはやっぱりダメだ、今度はティー・パーティーだ！</p>
<p>こういうとき必要なことってバランス感覚なんだと思う。多角的に広い視野から物事を眺め観察、いろいろな意見にも耳を傾け世の中で起こっている現象、いいことも悪いことも含めすべて現実的に肯定的に捉える。それに対して自分は内なる自分の価値観というフィルターを通してオプションを準備していればいいのだと思うんだけどいかがであろうか？</p>
<p><strong>枯葉剤とCIA</strong></p>
<div class="simplePullQuote">地球は寒冷化するので石油を確保し、原発を建設しなければならない</div>
<blockquote><p>日本が輸入を許可したアメリカの大豆、菜種、ジャガイモ、トウモロコシなどの遺伝子組み換え作物を生産しているモンサントは、自分の会社で“ラウンドアップ”という極めて強力な除草剤を売り出してきたが、今度はその自社の除草剤を撒布しても耐えられる大豆などの農作物を、遺伝子組み換えで開発し始めた。</p>
<p>つまり農家は、葉に付くと根まで枯れるモンサントの強力除草剤“ランドアップ”を畑にまいて、モンサントの遺伝子組み換え作物だけが畑の中で生き残る、という宣伝文句である。それが、日本へ輸入が認可された商品“ラウンドアップ・レディ大豆”と“ラウンドアップ・レディカノーラ”（菜種）である。農業利権の方向から見れば、これで、除草剤と農作物の両者が、モンサントに支配される。</p>
<p>モンサントとは、一体どのような会社であろうか。この化学会社こそ、ベトナム戦争で生物化学兵器戦略に参加し、国防総省から年間５０００万ドルの予算を与えられて、空軍の枯れ葉剤撒布という人類史上最大のBC兵器被害をもたらしたメーカーである。</p>
<p>・・・中略</p>
<p>そのベトナム戦争司令官の一人が、誘導ミサイル部門の指揮官スタンスフィールド・ターナーであった。彼は、のちにジミー・カーター大統領の時代にCIA長官として君臨した。さらに、ターナーは、CIAから転じてモンサントの重役に就任したのである。</p>
<p>ベトナム戦争の枯葉剤メーカーが、当時の司令官を重役室に迎えたという事実は、モンサントの遺伝子組み換え技術が、アメリカの国策として遂行されてきたことを示している。それが、現在進行しているアメリカの経済戦略と連動しているのである。</p>
<p>・・・中略</p>
<p>日本人が食べるトウモロコシは、消費者の舌に心地よく、甘みのあるハニーコーンという品種に市場が独占されつつある。ところが、これは一代交配の人口的品種であるため、ハニーコーンの種（トウモロコシの粒）をまいても、ハーにーコーンができない。その種子業者から毎年その種を買わなければ、農家は作付けできない仕組みとなっている。</p>
<p>・・・中略</p>
<p>水産高校の先生と社会問題を語らううち、遺伝子組み換え食品に話がおよんだ。すると、やはり漁業の世界でも、三倍体という異様な魚が作られているので気がかりだという。普通の魚では、雄雌の精子と卵子が受精して、父と母の性質を受け継いだ一組の染色体を持った小魚が生まれる。人間と同じである。ところが三倍体の魚では、遺伝子操作によって、三組の染色体を持った子供を作りだし、中性の魚にしてしまうのだ。したがってハニーコーンと同じように、一代しか存在できず、子孫を残さない生き物である。なぜ、この酔うな怪魚をつくったのか？</p>
<p>・・・中略</p>
<p>かつて沖縄には、ウリミバエという害虫がいた。これを根絶するため、ウリミバエに放射線をあてて生殖不能にし、大量にそれを自然界に放ったところ、交尾はするが生殖不能なので、子供ができず、やがてウリミバエが根絶された。この原理は、SF小説のようだが、形容しがたい無気味な話である。三倍体の魚は、それに近い生物である。</p>
<p>・・・中略</p>
<p>我々が食卓で口にしている食べ物は、何千年、何万年という単位の歳月をかけて、人間と動植物が互いに共存できるようにここまで来たものだ。ピンセットで遺伝子を組み換えた農作物を口に入れるとき、食べる我々が自分の体のどこをピンセットで調節できるだろう。遺伝子組み換えによって生まれた未知の蛋白質が、おそらく未知のアレルギー症状を生み出すだろうと警告されている。畑に住みミミズや微生物、クモ、昆虫にとっても、同じことである。</p>
</blockquote>
<p><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4140803622/bigbridge0d-22/ref=nosim/" target="_blank" onclick="pageTracker._trackPageview('/outgoing/www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4140803622/bigbridge0d-22/ref=nosim/?referer=');"><img style="margin: 5px;" title="地球の落とし穴" src="http://www.ebigbridge.com/wp-content/uploads/2010/05/0286.jpg" alt="" width="240" height="240" align="right" /></a>少し前までよく耳にしていた遺伝子組み換え農作物などの話題はどこへ行ってしまったのか？　聞かなくなったということは世間がなんの思考を凝らすこともなく、遺伝子組み換え農作物が浸透してしまったことになる。その結果が最近の子供たちに多く見られるアレルギー体質ではないだろうか？</p>
<p>これから食糧の奪い合いが世界規模、地球規模で行われようとしている現在、簡単に、しかも合理的で最大公約数の結果を市場から求められるならば、遺伝子を組み換え改良された新種が出回り、それらの農作物などがマーケットへと流れ込むことになる。</p>
<p>農作物だけに限った話ではない。魚、特に養殖魚を扱う漁業に関しても遺伝子組み換えで最大公約数の結果を出すために改良された養殖魚が大量にマーケットへ流れ込むことであろう。いや、すでにその流れは始まっているのかもしれない！　黒マグロ漁獲禁止条約などは黒マグロ遺伝子組み換えの技術を黒マグロに取り入れるきっかけになってしまったかもしれないと危惧することは大げさであろうか？</p>
<p>ダイオキシン、首都圏大震災、住民投票制度のトピックは他の機会にまとめることにするけど、この本はこの世の中、からくりに満ちている現象をジャーナリストとはこのようにあるべき、という姿勢とともに読者に示してくれている。浅はかに大量のニュースを消費するだけでは知識としてその人物内に養われないであろうし、知恵となって個人がその未来を選択して行く上での指標にもならない。</p>
<p>世の中に存在しているからくりとはどのようなものなのか？　すべては本書の最後に記されている二人の人物の引用に込められている！</p>
<blockquote><p>悲しみは知識である。多くのことを知る者は、恐ろしい事実を深く嘆かなければならない。by パスカル「パンセ」<br />
 落とし穴は知識である。多くの落とし穴を知った読者は、来るべき明るい２１世紀に歓喜しなければならない。by 落とし穴に落ちたドン・キホーテ</p>
</blockquote>
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		<title>察知力 – 中村俊輔</title>
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		<pubDate>Sat, 24 Oct 2009 23:07:28 +0000</pubDate>
		<dc:creator>B-KOOL</dc:creator>
				<category><![CDATA[Book Review]]></category>
		<category><![CDATA[Myself]]></category>
		<category><![CDATA[サッカー日本代表]]></category>
		<category><![CDATA[中村俊輔]]></category>

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スコットランド戦での控え組みのプレー
今月8日香港戦（アジアカップ最終予選）、10日スコットランド戦（国際親善試合）、14日トーゴ戦（国際親善試合）とサッカー日本代表は戦ってきた]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div class="tweetmeme_button" style="float: right; margin-left: 10px;">
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			</a>
		</div>
<p><strong>スコットランド戦での控え組みのプレー</strong></p>
<p>今月8日香港戦（アジアカップ最終予選）、10日スコットランド戦（国際親善試合）、14日トーゴ戦（国際親善試合）とサッカー日本代表は戦ってきたわけだけど、一番印象に残ったのはスコットランド戦での控え組みのプレー振りだ。</p>
<p>Ｊリーグで存在感を見せ付ける<a title="岡崎慎司" href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B2%A1%E5%B4%8E%E6%85%8E%E5%8F%B8" onclick="pageTracker._trackPageview('/outgoing/ja.wikipedia.org/wiki/_E5_B2_A1_E5_B4_8E_E6_85_8E_E5_8F_B8?referer=');">岡崎慎司</a>、<a title="中村憲剛" href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E6%9D%91%E6%86%B2%E5%89%9B" onclick="pageTracker._trackPageview('/outgoing/ja.wikipedia.org/wiki/_E4_B8_AD_E6_9D_91_E6_86_B2_E5_89_9B?referer=');">中村憲剛</a>、<a title="石川直宏" href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9F%B3%E5%B7%9D%E7%9B%B4%E5%AE%8F" onclick="pageTracker._trackPageview('/outgoing/ja.wikipedia.org/wiki/_E7_9F_B3_E5_B7_9D_E7_9B_B4_E5_AE_8F?referer=');">石川直宏</a>らはスタメンで同じ空間の中でプレーしたいという意識に満ちている感じがして、見ていて非常にエネルギッシュであり清々しい雰囲気がピッチに漂っていた。</p>
<p>もちろんその同じ空間とは<a title="中村俊輔" href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E6%9D%91%E4%BF%8A%E8%BC%94" onclick="pageTracker._trackPageview('/outgoing/ja.wikipedia.org/wiki/_E4_B8_AD_E6_9D_91_E4_BF_8A_E8_BC_94?referer=');">中村俊輔</a>、<a title="遠藤保仁" href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%81%A0%E8%97%A4%E4%BF%9D%E4%BB%81" onclick="pageTracker._trackPageview('/outgoing/ja.wikipedia.org/wiki/_E9_81_A0_E8_97_A4_E4_BF_9D_E4_BB_81?referer=');">遠藤保仁</a>、<a title="長谷部誠" href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%95%B7%E8%B0%B7%E9%83%A8%E8%AA%A0" onclick="pageTracker._trackPageview('/outgoing/ja.wikipedia.org/wiki/_E9_95_B7_E8_B0_B7_E9_83_A8_E8_AA_A0?referer=');">長谷部誠</a>、<a title="松井大輔" href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%BE%E4%BA%95%E5%A4%A7%E8%BC%94" onclick="pageTracker._trackPageview('/outgoing/ja.wikipedia.org/wiki/_E6_9D_BE_E4_BA_95_E5_A4_A7_E8_BC_94?referer=');">松井大輔</a>、<a title="稲本潤一" href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A8%B2%E6%9C%AC%E6%BD%A4%E4%B8%80" onclick="pageTracker._trackPageview('/outgoing/ja.wikipedia.org/wiki/_E7_A8_B2_E6_9C_AC_E6_BD_A4_E4_B8_80?referer=');">稲本潤一</a>、<a title="本田圭佑" href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%AC%E7%94%B0%E5%9C%AD%E4%BD%91" onclick="pageTracker._trackPageview('/outgoing/ja.wikipedia.org/wiki/_E6_9C_AC_E7_94_B0_E5_9C_AD_E4_BD_91?referer=');">本田圭佑</a>などが顔をそろえたピッチ上のことであり、控えの選手にとってワクワクできる空間のようなものなのかもしれない。</p>
<p>点を取りに行く姿勢が一人一人の自覚となって現れていたし、あっいい感じ、と思ったのが<a title="岡田武史" href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B2%A1%E7%94%B0%E6%AD%A6%E5%8F%B2" onclick="pageTracker._trackPageview('/outgoing/ja.wikipedia.org/wiki/_E5_B2_A1_E7_94_B0_E6_AD_A6_E5_8F_B2?referer=');">岡田武史</a>監督ではなく、スタメンと同じピッチに立ちたいという仲間へのアピール、つまり仲間からの信頼を得るために必死でプレーしていたのだ。これは良い傾向だと思う！</p>
<p>確かに選手の起用は岡田監督が最終的に決めることだけど、どうしてもそこで選ばれた選手自身の内部にも、仲間からの信頼、必要性、自分のプレーに対する自信みたいなものがないと闘う姿勢にまでには至らないのではないか、と思ったりする。</p>
<p>今の代表には勝ちに行く姿勢、勝ちたいという意識の共有化はできているようだし、このような最終目標が皆に浸透していればチーム内のごたごたもすぐに解消されるであろう。</p>
<p>スコットランド戦で感じたような戦う雰囲気、相手チームに対して、同じチームメイトに対して、そして自分個人に対して。闘え、闘え、闘え、その姿勢は観ている者に勇気を与える！</p>
<p><strong>連動性のポイントはトラップにあり</strong></p>
<div class="simplePullQuote">トルシエはかつてこう語っていた。“中村のような選手はヨーロッパにたくさんいる”と</div>
<p>このチームがポイントとしてあげる周囲との連動性、守備に関してであり、攻撃に関してでも連動性、如何にして早く的確に瞬時に変わる状況に対して行動できるか、チームとして有機的にアドバンテージを保てる状況を創りだしていくのか？</p>
<p>すべてはトラップに関わってくるのではないだろうか？　速く鋭い正確なパス、それをピタリとコントロールするトラップ技術。スローインからボールが入ろうが、サイドからセンターリングのボールが入ろうが、ピタリとボールが自分のコントロール内に収まらないと周囲はそこからの基点に対しての対応が一歩遅れてしまう。</p>
<p>スペインのサッカーを観るがいい！　すべてのパスに受け手のトラップがしっかりしているから次の行動予測がしやすく周囲の連動性が保たれ、それによって個々のポジショニングも素晴らしいものになる。</p>
<p>トラップ一つ大きくなれば、そこで周囲の連動性は即一歩遅れてしまう。前へ行こうとしていたのにその大きなトラップに反応してしまう。相手とボールを争う、前へ行こうか守備の体制に入ろうか、体重移動が中途半端、よって対応が遅れ速いサッカーはできなくなり、攻撃に対しても守備に対しても後手後手となってしまうのだ。</p>
<p>そのキーワードとなる連動性だが、今では俊輔からのメッセージという感じで強く印象付けるにまでになった感がある。</p>
<p><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4344980816/bigbridge0d-22/ref=nosim/" target="_blank" onclick="pageTracker._trackPageview('/outgoing/www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4344980816/bigbridge0d-22/ref=nosim/?referer=');"><img style="margin: 5px;" title="察知力" src="http://www.ebigbridge.com/wp-content/uploads/2009/10/0227.jpg" alt="察知力" width="240" height="240" align="right" /></a>日本を飛び出し、イタリア、スコットランド、そして今シーズンは憧れのスペインでプレーしている俊輔執筆の本を最近読み終わった。</p>
<p>「察知力」と題された本を読み進むうちに、なるほどなぁ、とうなづく部分が多々あったのだ。こういう過程でそのときの思考状態はこのようだったのか、だから今の俊輔があるのだなぁとファンにとっては嬉しいサッカー関連の本である。現役日本代表の考え方を知ることができる！</p>
<p><strong>「自分にはまだまだ歯が立たない」と思える素晴らしさ</strong></p>
<blockquote><p>２００１年３月、僕は日本代表の一員として、フランス代表と戦った。場所はパリ郊外にあるサンドニスタジアム。雨が降り、水を含んだピッチでの試合だった。相手のフランス代表は９８年のワールドカップに続き、００年欧州選手権でも王座に輝いていた、正真正銘の世界一のチーム。僕らは５－０と大敗した。</p>
<p>左アウトサイドで先発した僕は、本当に何もできなかった。荒れたピッチの上で、僕はボールすらまともに扱えないというのに、ジダンを始めとしたフランスの選手たちは軽々と思い通りにプレーしていた。落ち込んだ。大敗したこと以上に、僕は何をやってんだって。当時、代表ではクラブとは違うポジションでプレーすることに悩んでいたんだけど、「Ｊリーグでいいプレーして、代表で左サイドやっている」なんて、そんな小さなことで悩んでいる場合じゃないだろ。このままでは、僕は置いていかれてしまう。・・・そんな危機感でいっぱいになった。</p>
<p>欧州へ行こうと決めた。以前から将来の目標として、いつか欧州でプレーしたいと思っていたけれど、目標とかそういうことじゃなく、行かなくちゃいけないと決めた。</p>
</blockquote>
<p>この試合は強烈に覚えている。サッカー日本代表ファンならこれほどまでに覇気をくじかれた試合はないであろうというぐらい、フランス代表は強かったし日本代表はひ弱だった。</p>
<p>大人と中学生ぐらいの差を感じたのではないだろうか、俊輔の言葉を借りるまでもなく日本代表はほんと何もできず、オロオロしていたといってもいいぐらい。一人先にヨーロッパでプレーしていた<a title="中田英寿" href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E7%94%B0%E8%8B%B1%E5%AF%BF" onclick="pageTracker._trackPageview('/outgoing/ja.wikipedia.org/wiki/_E4_B8_AD_E7_94_B0_E8_8B_B1_E5_AF_BF?referer=');">中田英寿</a>だけが存在感を示した感じがして他の代表は、口先だけではなく実力の伴った中田の存在を大きく感じたことであろう。</p>
<p>代表では左サイドでやっている（中田がトップ下だったから）、ということに拘っている自分が小さく思えたことは俊輔にとって転機となった。</p>
<p><strong>高校の部活でサッカーをした時間が僕を育てた</strong></p>
<blockquote><p>ただがむしゃらに朝練習や真っ暗になるまで自主練習をやればいいってことじゃない。大事なのは常に未来を察知して、自分には何が足りなくて、何が必要なのか、危機を察知して準備すること。周囲の空気を読む、察知する力の重要性ということだ。</p>
</blockquote>
<p>その後、俊輔は<a title="フィリップ・トルシエ" href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%AA%E3%83%83%E3%83%97%E3%83%BB%E3%83%88%E3%83%AB%E3%82%B7%E3%82%A8" onclick="pageTracker._trackPageview('/outgoing/ja.wikipedia.org/wiki/_E3_83_95_E3_82_A3_E3_83_AA_E3_83_83_E3_83_97_E3_83_BB_E3_83_88_E3_83_AB_E3_82_B7_E3_82_A8?referer=');">フィリップ・トルシエ</a>からの構想にもれ、最終的な代表選びから落ち、イタリアへと渡るんだけどそこでむちゃくちゃ苦労するんだよね。でも高校部活でサッカーをする上で身につけた大事な要素、察知力のお陰でその苦労を乗り切り、次のスコットランド移籍へと自分のチャンスをつなげる。</p>
<p><strong>「考えること」で、足りないものを補った</strong></p>
<blockquote><p><img style="margin: 10px;" title="中村俊輔" src="http://www.ebigbridge.com/wp-content/uploads/2009/10/PICT0118-225x300.jpg" alt="中村俊輔" width="225" height="300" align="right" />サッカー界には「ボールは汗をかかない」という言葉がある。これはボールは幾ら動かしても疲れないんだから、人間が走るよりもボールを走らせろという意味なんだけど、「考えること」もこれに似ている。もちろん試合中に考えすぎて、頭が疲れるということはあるけれど、普段の生活でどんなに悩んで、考えても、それが無駄になることはない。</p>
</blockquote>
<p>なんかサッカーの選手というより起業家というような人からでてくる言葉のようだね。どんな分野でもそうだけど、自分で考え、考え抜き、行動に移して結果を残していく、目標を実現させていく人間は強いよ！</p>
<blockquote><p>足が遅い僕は、相手選手よりも先に動き出すことを心がけている。そのためには早い判断が必要となってくる。これは外国人選手に身体能力で劣る日本人が、世界の舞台でプレーするうえでは欠かせないことである。</p>
<p>身体の向きを少し変えるだけで、プレーは変わってくる。視野が広がり、次のプレーの選択肢も増える。僕の動きに相手が反応するから、プレー前の動きが違えば、相手の対応も変わってくる。</p>
<p>ボールを当てる足の角度とか、視線の置き方とか、本当にちょっとしたことで、いろんなことが違う展開になる。だからこそ考えることはたくさんある。右にパスを出すふりをしながら、相手が右サイドの選手に食らいつくのを確認して、左に出すとか。僕がおとりになって走ることで、フリーの味方選手が生まれてくるとか・・・。残念ながらすべてを説明することはできない。</p>
</blockquote>
<p>俊輔が中村憲剛のことを褒めていたのを思い出す。中村憲剛も俊輔と同じような悩みを抱えていたのだ。つまり周りの選手よりも小さいため相手よりも先に動き出したりしないとボールが回ってこないということ。そのようなことに注意を払いながらサッカーをしているから自然全体を見渡すよう常に気を配るようになるしそれが視野が広い選手へと育てていくことになる。</p>
<p>中村憲剛のドキュメント番組を以前観た時に、おっなるほど、と感心した部分があった。彼は読書をしていたのだ。読書、本を読むことは能動的に自分の脳味噌を使うことだから考えることに繋がる。</p>
<p><strong>苦しいときこそやらなければ</strong></p>
<blockquote><p>控えの選手の気持ちを初めて経験したシーズンだった。</p>
<p>「試合、出られないなぁ」と中途半端な気持ちで練習してもしょうがない。どうしたら、監督が「あいつを使ってみよう」と思うか、監督に媚を売るわけじゃないけれど、監督の気持ちを察知してみた。</p>
<p>練習中も、誰よりもエネルギーを発散させることが大事だと考えた。カラ元気でもいいから、とにかく毎日明るく、元気にふるまう、ということだ。フレッシュなオーラを出す。否が応でも監督の目につくようにね。ただ走るだけでも、精一杯やった。</p>
<p>シーズンは長いから、スタメンで出ている選手が疲れたり、怪我をしたり、累積警告で出場停止になったりすることが絶対にある。そういうとき、「ちょっと使ってみるか」と、監督に思わせなくちゃいけない。わずかな時間でもいい。試合出場のチャンスを得たら、そこで、結果を出すだけ。そうすれば、評価も自然と変わってくるはずだ。</p>
<p>試合に出られない、チャンスが来ないとなれば、誰だって、気持ちが落ちる。でもそういうときにこそ、踏ん張らなくちゃいけない。落ち込んで、くさってしまえば、オーラは消えてしまい、存在感が薄れ、ますます出場チャンスから遠のくこととなる。苦しいときこそ、やらなくちゃいけない。</p>
</blockquote>
<div class="simplePullQuote">いつか欧州でプレーしたいと思っていたけれど、目標とかそういうことじゃなく、行かなくちゃいけないと決めた</div>
<p>このイタリアでの経験はものすごい財産だね。スコットランドでのいろいろな勲章よりもここでの体験から得た考え方はずっと重いし大きい。</p>
<p>海外組みが移籍後、そのチームでサバイバルできるかどうかの秘密が隠されている。つまり自分の周囲の人間から信頼感を得ることができるかどうかということ。言葉の問題があるからなおさらだ、いや上に記した俊輔からの引用からもわかるとおり、普段のサッカーに対する姿勢さえ間違っていなければ言葉など必要ないかもしれない。腐ってしまえばその気は周囲にすぐ伝わる！</p>
<p><strong>監督に不満を抱くのではなく、自分に何が足りないかを察知する</strong></p>
<blockquote><p>レッジーナ時代、「アウェイでの試合は、守備的に戦いたいから」と、メンバーから外されたことがあった。そんなとき、監督の判断を不満に思うことは簡単だ。でも僕は、「メンバーから外される＝力がない」ということだと感じ、何が足りないかを察知することに頭を使った。</p>
<p>「俺だって、守備はできるよ」という気持ちがあっても、監督にそれを理解させることができていなかったから、「守備的な試合では使えない」と監督が判断したということだ。その現実を受け入れた上で、守備もできるということを監督に証明しなくちゃいけない。足りない箇所を伸ばしていく作業をしなければならない。僕はそう考える。監督の認識を変えることができれば、僕の引き出しも増えたということになる。たとえ認識が変わらなかったとしても、努力したことは無駄にはならない。</p>
<p>監督が代わってもグラウンドに立ち続けるためには、いろんなことができる選手であるべきだ。いろんな要求に応えられる引き出しを持ち、あらゆる能力が高くバランスのよい（能力の）レーダーチャートを描ける選手になりたいのも、試合に出続けられる選手でいたいから。慣れないポジションで起用されたときは、監督がなぜ自分をそこへ起用したのかを察知し、その上で、そのポジションを自分の色に染める。</p>
</blockquote>
<p>こうも考え方が成長したのか、と思わせる内容！　トルシエ時代の俊輔はその起用法に対して不満を抱いていた。しかし常にピッチにたっていられるような選手にこそなれ、というアドバイスの元、なんでも受け入れるようになりやがてそれは自分の引き出しを増やすことに繋がるであろうことを察知し、それがどこの国へ行っても対応できる強さを俊輔に与えたのだ！</p>
<p><strong>トルシエ監督との４年間は、すべてその後の跳躍のため</strong></p>
<blockquote><p><img style="margin: 10px;" title="中村俊輔" src="http://www.ebigbridge.com/wp-content/uploads/2009/10/PICT0119-300x170.jpg" alt="中村俊輔" width="300" height="170" align="right" />メンバーに残れなかったのは、何かが足りないからだと感じ、足りないものを見つけて、成長するために活かそうと考えた。</p>
<p>そうしなければ、トルシエ監督と過ごした時間が意味のないものになる。大事なのは、これから先だ。</p>
<p>あの４年間があったからこそ、どんな監督のもとであっても、対応できる心の準備が身に付いたのかもしれない。</p>
<p>「得意なプレーだけをやっていたのでは、置いていかれる」と感じられたのは、あの時期だったし、それがきっかけで、海外へ出る決意をした。</p>
</blockquote>
<p>このように海外へでなくちゃいけない、置いていかれる、というように俊輔が感じられたのは良かった。トップ下でプレーできないことに悩んでいた俊輔だが、その頃の世界のサッカーといえばシステム的には4-4-2という状態でプレーすることが普通で、それだとトップ下というポジションは存在しないことになる。</p>
<p>俊輔が世界で通用できるようになるために自らアジャストしていく姿勢を養えたのは幸運であったし、代表から俊輔を外したトルシエは非難を浴びたが、世界のサッカーを知っていたトルシエの方が当たり前のように選手選びを行ったに過ぎなかったのだ。</p>
<p>トルシエはかつてこう語っていた。“中村のような選手はヨーロッパにたくさんいる”と。</p>
<p><strong>「行動で、見せる」ことの影響</strong></p>
<blockquote><p>闘争心を周囲に認知させる術を持つことも、評価を得るためには必要なのかもしれない。「頑張っているのに認めてもらえない」と不満を持つ前に、監督にその姿勢や思いが伝わっているのかを考える。伝えたつもりでも、伝わらなければアピールにはならない。</p>
</blockquote>
<p>この姿勢はこれからＡ代表に入ってくるであろう若い人材には必要な要素である。如何に周囲に対して自分の気を伝えていくか？　監督に、チームメイトに自分への信頼が大きくなるように、このチームには俺が必要だと納得させるように仕向けていく。</p>
<p>10日のスコットランド戦で感じた控え組みの闘う姿勢は充分に観ているものをワクワクさせ、期待を抱かせるものだった。周囲に誤解を与えがちな本田を僕が買っている理由もこんなところにある。</p>
<p><strong>日本のサッカーが勝つために必要なのは、連動性だ</strong></p>
<blockquote><p>ヨーロッパでプレーしながら、日本代表に絶対必要だと感じていたものは、連動性だ。そしてワールドカップ・ドイツ大会で「選手全員が試合の空気を読み、察知しながら的確なポジションをとり、連動し、しっかり走る」サッカーが必要だと再認識した。</p>
<p>“個人”のアイディアや、強引なプレーを交えつつ、チームの連動性を高めていけば、いい代表チームができると思った。連動性を高めるには、選手それぞれが空気を読み、お互いを察知しあうことも必要だ。技術や戦術だけでなく、それにプラスして、察知力で連動性を詰めていくことで、日本は世界と戦えるようになる。</p>
</blockquote>
<p>連動性も大事だがそれらが上手く発生させられるには、選手個々のトラップ技術によるところが大きい、ということはすでに書いた。いくら試合状況の空気を選手個々が読んで、その先にあるプレーを想像しながら連動して2手3手のポジショニングを想定して動き出しても、肝心のボール回しの際、トラップミスによって一つでもボールが大きく跳ね返り、相手選手とのルーズボール争いに陥ってしまった時点でそのスムーズな連動性は霧散してしまう。</p>
<p>前に行こうとしていた姿勢を急ストップさせて体重移動することには意外と筋肉疲労が伴う。日本代表が後半スタミナ不足に陥るのはこのようなことが原因かもしれない。ボールを主体的に廻せるときにはスタミナはそんなに問題にならないが、ボールを追い掛け回すという行為は体力を遥かに早く選手から奪っていく。</p>
<p><strong>ベテランこそ、“空気を読む力”で自分を磨く</strong></p>
<blockquote><p><img style="margin: 10px;" title="中村俊輔" src="http://www.ebigbridge.com/wp-content/uploads/2009/10/PICT0120-300x254.jpg" alt="中村俊輔" width="300" height="254" align="right" />「考える力」は、年をとっても関係ない。いや、逆に、経験を積んだぶん、判断のスピードや質は上がるはず。「考える力」は武器となる。</p>
<p>だからこそ、年を重ねれば重ねるほど、今まで以上に空気を読み、察知し、考える力を磨いていかなくちゃいけないと思う。</p>
</blockquote>
<p>すべての選手が読書をするべきだ、というのは無理だしすべての選手が本を執筆するべきだというのも無理な話であろう。</p>
<p>しかし、このような努力はその個人が将来、自分の考え方を周囲の人間に伝わるように、納得させるように、自分の考えを相手に浸透させるように仕向けていく状況の中では役にたつであろう。</p>
<p>俊輔は将来監督を目指しているようだが、そのときに必要となってくる、自分の考えを伝えるということは自分の思考が自分の中でちゃんと組み立てられていないとできないこと。</p>
<p>次のステージで活躍するための引き出しを、今も必死になって増やしているのが中村俊輔という人間なのだと思った！</p>
]]></content:encoded>
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		<title>決断力 – 羽生善治</title>
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		<pubDate>Thu, 27 Aug 2009 23:20:55 +0000</pubDate>
		<dc:creator>B-KOOL</dc:creator>
				<category><![CDATA[Book Review]]></category>
		<category><![CDATA[Myself]]></category>
		<category><![CDATA[羽生善治]]></category>

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		<description><![CDATA[
			
				
			
		
先のエッセイ（ 凛々しい日本人を取り戻すために ）はこの「決断力」という本を読んで書評を書いていたところ、ある部分ではエッセンスが違ったものに発展したため、違う題名を持って]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div class="tweetmeme_button" style="float: right; margin-left: 10px;">
			<a href="http://api.tweetmeme.com/share?url=http%3A%2F%2Fwww.ebigbridge.com%2F2009%2F08%2F27%2F%25e6%25b1%25ba%25e6%2596%25ad%25e5%258a%259b-%25e2%2580%2593-%25e7%25be%25bd%25e7%2594%259f%25e5%2596%2584%25e6%25b2%25bb%2F" onclick="pageTracker._trackPageview('/outgoing/api.tweetmeme.com/share?url=http_3A_2F_2Fwww.ebigbridge.com_2F2009_2F08_2F27_2F_25e6_25b1_25ba_25e6_2596_25ad_25e5_258a_259b-_25e2_2580_2593-_25e7_25be_25bd_25e7_2594_259f_25e5_2596_2584_25e6_25b2_25bb_2F&amp;referer=');"><br />
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			</a>
		</div>
<p>先のエッセイ（<a title="凛々しい日本人を取り戻すために" href="http://www.ebigbridge.com/2009/08/20/%e5%87%9b%e3%80%85%e3%81%97%e3%81%84%e6%97%a5%e6%9c%ac%e4%ba%ba%e3%82%92%e5%8f%96%e3%82%8a%e6%88%bb%e3%81%99%e3%81%9f%e3%82%81%e3%81%ab/"> 凛々しい日本人を取り戻すために</a> ）はこの「決断力」という本を読んで書評を書いていたところ、ある部分ではエッセンスが違ったものに発展したため、違う題名を持って発表しようと試みた結果である。</p>
<p>決断力、ということで自分が抜粋した内容はこのタイトルと直接は関係ないかもしれないが、ここは大事だなぁというか、付け足したい部分も含めて書評という形でまとめてみた。</p>
<p><strong>早い段階で定跡や前例から離れる</strong></p>
<blockquote><p>確かに、決まった戦型だと６０手、７０手とかまで前例のある形で進み、いかに最先端の形を知っているかという知識の勝負という部分が大きい。前例のある形はデータが固まっているので、ある段階まではかなり正確に指せる。勝負の出来や内容からいけば、その道を選んだほうが安全だろう。</p>
<p>私は、早い段階で定跡や前例から離れて、相手も自分もまったくわからない世界で、自分の頭で考えて決断していく局面にしたい思いがある。実際に、中盤から終盤にかけて局面が混乱し、複雑な世界に突入する。そこで出現する「今、この場面」と同じものは過去にない。どの手を使うか、セオリーを敢えて捨てるか、最後の判断は自分でせねばならない。</p>
</blockquote>
<p>こういう状況は真理を追究するというか、お互いが何かを突き詰めていく先に見えてくる、というか現れてくる不思議な現象というか局面と出会いたい、という羽生氏の欲望に似た探求であろう。２度と同じ場面は出現してこないかもしれない、というワクワク感と出会う。宇宙の謎解きのような感覚なのかなぁ、と想像してしまう。</p>
<p>ＮＨＫ特集「１００年インタビュー」で羽生さんとの対話が行われていたとき、羽生さんの喋る語り口からこの人は右脳で喋っているなぁ、というのを感じたことは前のエッセイでも書いたけど、その時に思い浮かべたイメージというのが、羽生さんの右脳に銀河が詰まっているイメージ。</p>
<div class="simplePullQuote">これは本当に大事ですね。本当にものすごく大事です。今は特にものすごく大事なんです</div>
<p>映画「Men in Black」でネコの首輪にかかっている鈴の中に、小宇宙、銀河が詰まっているシーンがあるんだけど、あんな感じかなぁ、イメージとしては。</p>
<p>どの手を使うか、セオリーを敢えて捨てるか、といった部分で相手の個性、その人の中身を見ようとしているのではないだろうか？　日ごろから趣味の一環として観察されるスポーツ中継でもそう、アスリートたちの勝負に対する感覚というか、感情、そのほか、プレーシャー時に置かれたときの心理面などを観察している姿勢は盤上で相手を見極めたい、という場面で顕著に現れてくるのであろう。</p>
<p><strong>守ろう、守ろうとすると後ろ向きになる</strong></p>
<blockquote><p><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4047100080/bigbridge0d-22/ref=nosim/" target="_blank" onclick="pageTracker._trackPageview('/outgoing/www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4047100080/bigbridge0d-22/ref=nosim/?referer=');"><img style="margin: 5px;" title="決断力 (角川oneテーマ21)" src="http://www.ebigbridge.com/wp-content/uploads/2009/08/0165.jpg" alt="決断力 (角川oneテーマ21)" width="240" height="240" align="right" /></a>７冠を取った後、米長先生から、釣った鯛を例えに、</p>
<p>「じっと見ていてもすぐには何も変わりません。しかし、間違いなく腐ります。どうしてか？　時の経過が状況を変えてしまうからです。だから今は最善だけど、それは今の時点であって、今はすでに過去なのです」</p>
<p>と戒められた言葉は、今も胸に深く刻まれている。</p>
<p>中略・・・</p>
<p>スクラップ・アンド・ビルド（破壊と創造）という言葉がある。米長先生のように、破壊することから新しいものは生まれるのだ。盤上で将棋を指すときは創造的な世界に進む、一回全部をガチャンと壊し、新しく違うものを最初から作るぐらいの感覚、勇気、そして気迫でいたほうが、深いものができるのではないだろうか。</p>
<p>守ろう、守ろうとすると後ろ向きになる。守りたければ攻めなければいけない。私は、自分の将棋は常にそうありたいと思っている。</p>
</blockquote>
<p>先のＮＨＫ特集「１００年インタビュー」、羽生さんとの対談の中で、印象に残った羽生さんの考え方の一つに、今日通用する、今最強の戦略は１０年後には最悪の戦略になっている、という驚くべきもの。人間どうしても今あるものが有利な展開を生むのならば、なるべくそれに固執していたいというかそこから恩恵を受けたいという誘惑は必ず発生する。</p>
<p>しかし勝負の世界でそれを続けていると必ずどこかで相手がじっと次に訪れる自分の勝利を信じて研究しているから、その最先端の戦略を捨ててでも新しいものに触れ、そこから自分で考えて想像していくべし、というもの。</p>
<p>７冠を取った後の米長先生が釣った鯛を例えた教えは、羽生さんにとって覚悟という気合を自分の中に取り入れた働きをしたのだと想像する。</p>
<p><strong>冒険的な手を指す</strong></p>
<blockquote><p>インタビュー：やっぱり定石を積み上げていって、その通りになるべく打っていくっていう、まぁ一種の対局にあるような考えになりつつあるというか、羽生さんはそうしているということですか？</p>
<p>羽生：冒険的なこともしないとやっぱり進歩がないってことはあるんですよね。で、勝負って言う面に関して言えばやっぱりセオリーどおりで手堅く行ったほうが多分勝率は高いだろう、っていうこともあるんです。冒険的なことはやっぱり冒険なんで、失敗に終わるというか上手くいかないことも多いんですよね。特にプロ同士の場合ですと何か挑戦的なことをやってもやっぱり的確に返ってきますから中々それで上手くいくってことは少ないです、半分もないです。</p>
<p>インタビュー：そうだとすると、ひょっとしたらこっちのほうが勝つ確立は高いんだけれどあえて今日はこれをやってみる、そういう時はあるわけですか？</p>
<p>羽生：やっぱりあります。今日勝つ確立が一番高いっていうやり方は多分１０年後では一番リスクが高くなるんですよ。つまり１０年後が一番時代に取り残されるとか、進歩が遅れているというやり方なんです、今日勝つ一番勝率が高いやり方は。</p>
<p>つまりそこはどこまでリスクをとって、どこまでは取らないかっていう、リスクのマネージメントのことだと思っているんですね。どこまでアクセルを踏むか、どこまでブレーキをかけるか？　どの場面でどれだけ踏み込んでやっていくか？　本当にすごくそれは大事なこと、でも一番手堅くやるっていうことを手堅くやり続けるっていうのは長い目でみたら一番ダメなやり方だと思っています。</p>
<p>インタビュー：勝率の高いやり方をずっと続けていると、まっいわばもたない？</p>
<p>羽生：やっぱりそのどんどん変わっていきますから、未来を見ているんじゃなくて過去ってことですね。勝率っていうのは過去を見ているって事ですから、それをこう比較すればどうなるかっていうのはあきらかなことなんで。</p>
<p>インタビュー：目の前の勝利、もちろん大事なんだけどそういったことをやって、だけどふと考えてみるとやっぱり勝ちたいじゃないですか。その中でね、冒険的な手を打ってみようという発想になれる、羽生さんというのは一体何をみてそうしているのか？</p>
<p>羽生：思い切ってやってみるほうが楽しいってこともあるし、まっ後で得ることもあるってこともあるでしょうし、例えばそれで結果が出なかったとか、上手くいかなかったとか失敗したとしても、それでまた後悔するかどうかといったらまたちょっと別ですよね。</p>
<p>もっと自由に指したいしもっといろんな挑戦的なこともやってみたいという気持ちもあるわけなんで、だからそれをやることが本当に後悔するかどうかってことも何か一つの基準としては、まっ、自分の中では一様ありますが。</p>
<p>インタビュー：得ていくものっていうのもあり、つまり冒険的なことをやっていかないと今は勝てるかもしれないけれど、この先勝てなくなるかもしれないと、長い目で見ると、そういうのもやってみなければいけないと？（<a title="勝負師、羽生善治氏の考え方、その２ – 創造力" href="http://www.ebigbridge.com/2009/04/06/%e5%8b%9d%e8%b2%a0%e5%b8%ab%e3%80%81%e7%be%bd%e7%94%9f%e5%96%84%e6%b2%bb%e6%b0%8f%e3%81%ae%e8%80%83%e3%81%88%e6%96%b9%e3%80%81%e3%81%9d%e3%81%ae%ef%bc%92-%e2%80%93-%e5%89%b5%e9%80%a0%e5%8a%9b/">勝負師、羽生善治氏の考え方、その２ – 創造力</a> ）</p>
</blockquote>
<p><strong>全体を判断する目とは、大局観である</strong></p>
<blockquote><p>全体を判断する目とは、大局観である。一つの場面で、今はどういう状況で、これから先どうしたらいいのか、そういう状況判断ができる力だ。本質を見抜く力といってもいい。</p>
<p>その思考の基盤になるのが、勘、つまり直感力だ。直感力の元になるのは感性である。</p>
<p>例えば、数学は緻密なロジックによって構成された論理的な学問であると思われている。だが、数学界のノーベル賞といわれるフィールズ賞を受賞した小平邦彦先生は、数学は高度に感覚的な学問であるといい、それを「数覚」と名づけている。中学校の幾何学で、図形の問題は、まず補助線が閃かないと解くのが難しいが、将棋も、この補助線のような閃きを得ることができるかどうかが、強さの決め手となる。</p>
<p>将棋に限らず、ぎりぎりの勝負で力を発揮できる決め手は、この大局観と感性のバランスだ。感性は、どの部分がプラスに働くというのではなく、読書をしたり、音楽を聴いたり、将棋界以外の人と会ったり・・・というさまざまな刺激によって総合的に研ぎ澄まされていくものだと思っている。</p>
</blockquote>
<p>また引用するようで申し訳ないのだが、先のＮＨＫ特集「１００年インタビュー」、羽生さんとの対談でここに関連した事柄を羽生さんが語っている。要はどうしてそう忙しく、将棋以外のことにも精を出しているのですか？　という質問に次のように答えている。</p>
<p><strong>多忙であることの意義</strong></p>
<blockquote><p><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B001MIMBY2/bigbridge0d-22/ref=nosim/" target="_blank" onclick="pageTracker._trackPageview('/outgoing/www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B001MIMBY2/bigbridge0d-22/ref=nosim/?referer=');"><img style="margin: 5px;" title="羽生善治" src="http://www.ebigbridge.com/wp-content/uploads/2009/04/00001.jpg" alt="羽生善治" width="240" height="240" align="right" /></a>インタビュー：羽生さんは今年、これまでに３７局ということで２番目の方が２８なんで９、多い、だいぶ多いですよね。</p>
<p>羽生：まぁ二日性も入っているんで、日数的にしたらもうちょっと多いですね。</p>
<p>インタビュー：でありながら一方でこう地方でイベントがあったり、そういった活動をすごく積極的にされていて大変忙しいわけなんですけど、どうしてそんなに忙しくされているんですか？</p>
<p>羽生：忙しくするつもりはないんですけど、ただ対局が重なる時期っていうのはやっぱりありますね。ここがまた面白いところなんですけど対局が多くなってくるとですね、もちろん体調面では厳しい、体力的には厳しいってところもあるんですけど、ただ段々勘が冴えてくるってこともあるんですよ。</p>
<p>その勝負勘というか、一つの場面でパッとみてここが急所だとか、これは行けるだとか、何かそういうところの主査選択の精度が上がってくるというのはあるんで、忙しいからといって厳しいかって言うとそうでもないこともあるんですね。</p>
<p>一番いい感じは中４日くらいで行くんですよ、野球のピッチャーと同じで中４日でずっと先発していくっていう感じで一番いい状態ですね。でも感覚が詰まってくると中４日が中３日になったり、中２日になったりするんで、なんかちょっと肩に違和感だとか、何かそういう感じにはなってくるんですけど、やっぱり実戦慣れしてるからいいときもあるという、そういうところはありますね。</p>
<p>インタビュー：逆にこう当番感覚が開いちゃうと？</p>
<p>羽生：体調はいいんですけど、例えば集中するのがすごく難しかったりとか勝負どころを見極めるのが難しくなるっていうことはあります。</p>
<p>インタビュー：ただその情報、データーは集めて研究するって時間も必要なわけですよね？</p>
<p>羽生：これは本当に大事ですね。本当にものすごく大事です。今は特にものすごく大事なんです。（３回も羽生氏は強調しました！）</p>
<p>インタビュー：イベントとかお仕事を減らしてそちらの時間にあてたほうが強くなるかなぁと思うんですけど、必ずしもそうではない？</p>
<p>羽生：これがまた面白いところなんですけど例えば将棋の勉強とか、将棋の研究だけをずっとやり続ければいいかっていうと、必ずしもそうでもないんですよ、つまり突き詰めてやっちゃうと煮詰まるってこともあるんですね。こう煮詰まっちゃってどうしようもなくなるってこともあって、こう何でも合理的に割り切って、その徹底してやるっていうやり方が一番いいやり方じゃないんじゃないかなぁと私は思っています。</p>
<p>何で差をつくかって今わからないんですよ、棋士同士で。情報皆同じで定石皆知っているわけですし、そこから思い浮かぶ発想っていうのはそんなに個人差があるわけじゃないですから。これも不思議なものなんですけどそのいくら机上で考えてもやっぱり実際の真剣勝負の場でやってみないとわからないこととか学べないこととか、吸収できないことっていっぱいあって。</p>
<p>インタビュー：データで見るのと実際とやっぱり違いますか？</p>
<p>羽生：違うんですね、なんというか緊張感とか緊迫感が違うっていうのと、後真剣に普段の時にやっているつもりでも、どこかその待ったができるとか、そういう状況なのと、待ったができなくて失敗が許されないその緊張感とか緊迫感の中で一手一手考えていくっていうところはなんかその同じ思考でも深さが違うというか、重みが違うってことはあるような気はしています。（<a title="勝負師、羽生善治氏の考え方、その１ – 真剣勝負" href="http://www.ebigbridge.com/2009/04/05/%e5%8b%9d%e8%b2%a0%e5%b8%ab%e3%80%81%e7%be%bd%e7%94%9f%e5%96%84%e6%b2%bb%e6%b0%8f%e3%81%ae%e8%80%83%e3%81%88%e6%96%b9%e3%80%81%e3%81%9d%e3%81%ae%ef%bc%91-%e2%80%93-%e7%9c%9f%e5%89%a3%e5%8b%9d%e8%b2%a0/">勝負師、羽生善治氏の考え方、その１ – 真剣勝負</a> ）</p>
</blockquote>
<p><strong>決断とリスクはワンセットである</strong></p>
<blockquote><p>勝負には通らなくてはならない道が存在すると私は思っている。リスクを前に怖気づかないことだ。恐れることも正直である。相手を恐れると、いろいろな理由をつけて逃げたくなる。怖いから腰が引けてしまう。しかし、勝負する以上、必ずどこかでそういう場面に向き合い、決断を迫られることになる。私は、そういうときには、「あとはなるようになれ」という意識で指している。どんな場面でも、今の自分をさらけ出すことが大事なのだ。「身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ」だ。</p>
<p>中略・・・</p>
<p>決断とリスクはワンセットである。日本の社会は、同質社会ということもあって、このバランスが悪いと思う。リスクを負わない人がいる一方で、リスクだけ負わされている人がいる。決断を下さないほうが減点がないから決断を下せる人が生まれてこなくなるのではないか。目標があってこその決断である。自己責任という言葉を最近よく聞くが、リスクを背負って決断を下す人が育たないと、社会も企業も現状の打破にはつながらないであろう。</p>
<p>リスクを避けていては、その対戦に勝ったとしてもいい将棋は残すことはできない。次のステップにもならない。それこそ、私にとっては大いなるリスクである。いい結果は生まれない。私は、積極的にリスクを負うことは未来のリスクを最小限にすると、いつも自分に言い聞かせている。</p>
</blockquote>
<div class="simplePullQuote">今日勝つ確立が一番高いっていうやり方は多分１０年後では一番リスクが高くなるんですよ</div>
<p>問題を先送り先送り、どこかの政府の対応、いやどこかの大企業の対応、リスクを取ることに躊躇し、面と向かって問題と取り組もうとしない姿勢は必ず後からしっぺ返しを食らう。リスク定義、日本で曖昧なのはリスクというものを危険、という風に捉えているからではないだろうか？</p>
<p>危険と単純に捉えるのではなく、慎重に問題の本質を見極め、対処するべくいかなる状況が発生したとしても大丈夫なようにオプションを準備しておくことが、逆にリスクをチャンスに転換できる可能性も秘めている、だからリスクというのはその個人、団体がどのようにインテリジェンスをもって対応するのか、という姿勢によって変化しうる、未来の不確定要素ということができる。</p>
]]></content:encoded>
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		</item>
		<item>
		<title>明日の記憶 – 荻原浩</title>
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		<pubDate>Thu, 25 Jun 2009 21:50:42 +0000</pubDate>
		<dc:creator>B-KOOL</dc:creator>
				<category><![CDATA[Book Review]]></category>
		<category><![CDATA[Myself]]></category>
		<category><![CDATA[アルツハイマー型認知症]]></category>
		<category><![CDATA[荻原浩]]></category>

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		<description><![CDATA[
			
				
			
		
アルツハイマーは単に記憶が損なわれていくだけの病気じゃない。人格も失われていくのだ。父もそうだった。温厚な人だったのに理由もなく怒り出したり、わけもなく人を疑うようにな]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div class="tweetmeme_button" style="float: right; margin-left: 10px;">
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			</a>
		</div>
<blockquote><p>アルツハイマーは単に記憶が損なわれていくだけの病気じゃない。人格も失われていくのだ。父もそうだった。温厚な人だったのに理由もなく怒り出したり、わけもなく人を疑うようになった。正月に帰ったときも、母や義姉が飯を出してくれないと、食器を片付けたばかりのテーブルの前で私に何度も訴えた。家に長くこもるようになってからは、目の光と、声の張りと、表情を失った。</p>
<p>施設に入るより自宅介護のほうが症状を抑制できると言われたにもかかわらず、父は急速に悪化していった。義姉に続いて孫たちを忘れ、私や兄や自分の亡くなった妹の名で呼びかける。他人だと思って鏡に映った自分に話しかける。病的な洗顔が治まったと思ったら、逆に入浴も着替えもしなくなり、大小便を垂れ流すようになった頃には、兄は昔の戦友になった。最後は母も忘れ、毎朝起きると、同じ部屋にいる母の顔を不思議そうに眺めて、「あなたはどなたですか？」と声をかけていたそうだ。</p>
<p>７５歳で亡くなったときの直接の原因は、急性肺炎だったが、私は知っていた。もしあのまま体に不調がなかったとしても、数年後にはアルツハイマーによって命を奪われていただろうということを。父が発病したのをきっかけに知り得たことがいくつかある。そのひとつは、アルツハイマーが、死に至る病だということだ。言葉や思考に続いて体の機能も奪われていく。体が生きることを忘れていくのだ。</p>
</blockquote>
<p>体が生きることを忘れていく、なんという症状だろうか、読んでいて恐ろしくなってしまった。意識があるうちから次第に自分の記憶が怪しくなり、最初は誰もが物忘れが激しくなったことを自分が歳を重ねてた性だと納得させたがる。それを<a title="アルツハイマー型認知症" href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%84%E3%83%8F%E3%82%A4%E3%83%9E%E3%83%BC%E5%9E%8B%E8%AA%8D%E7%9F%A5%E7%97%87" onclick="pageTracker._trackPageview('/outgoing/ja.wikipedia.org/wiki/_E3_82_A2_E3_83_AB_E3_83_84_E3_83_8F_E3_82_A4_E3_83_9E_E3_83_BC_E5_9E_8B_E8_AA_8D_E7_9F_A5_E7_97_87?referer=');">アルツハイマー型認知症</a>が原因です、という診断が自分に対して下されたときに、果たして受け入れることができるのだろうか？</p>
<p>この小説では若年性アルツハイマーということで診断された主人公はまだ５０歳という若さである。古今、日本の長寿は世界に広く知れ渡ることとなっていて、人生８０歳まで生きることはもはやノルマとされる。この主人公の男性は５０歳というまだまだ現役で働いている自分の期待を裏切り、自ら決断、アルツハイマーという病を受け入れるまでの葛藤がリアルに描かれていて、こうまで人間という生き物が変わってしまうのかという現実に驚いた。</p>
<div class="simplePullQuote">牢獄と化した肉体の中で精神が助けを求めているはずだ</div>
<p>自意識が働いていて自分の記憶が曖昧なうちはいいけど、その意識の錯覚が自分の記憶のないところで起きだしたときに、アルツハイマーは患者周囲の介護する側への負担へと変わっていく。</p>
<p>長年一緒に暮らしてきた家族が変わっていく様を見るのは非常に辛いことであろう。ましてや、相手が人生を共に生きてきた自分を忘れて認識できなくなるときの悲しみは想像することができない。</p>
<p>他人に認識してもらいながら生きていくのが人というならば、家族という最も身近な存在から安心感を得ることができなくなる。それでもかつての記憶や一緒に暮らしてきた年月という愛の蓄積ゆえに介護を施す家族たちの心の葛藤は、現在の医療技術では完璧に治すことができないアルツハイマーと向き合っていくには希望が少なすぎる。</p>
<p><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4334743315/bigbridge0d-22/ref=nosim/" target="_blank" onclick="pageTracker._trackPageview('/outgoing/www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4334743315/bigbridge0d-22/ref=nosim/?referer=');"><img style="margin: 5px;" title="明日の記憶" src="http://www.ebigbridge.com/wp-content/uploads/2009/06/0109.jpg" alt="明日の記憶" width="240" height="240" align="right" /></a>自分が絶対にアルツハイマーにはかからないという自信も大事だが、もしかしたら身近な家族の存在の中から患者が発生してしまうとも限らない。そのときのためにも万が一という知識を知っておくことは人々が毎日の生活を生きていく上で、自分を律するための手助けとなるであろう。</p>
<blockquote><p>たとえ私の寿命がまだまだ続いたとしても、一緒にいられる時間がたくさん残されているわけじゃない。</p>
<p>大切なものを拾おうとするように、床を這ったまま割れた皿の破片と千切りキャベツをかき集めている枝実子の背中に、どんな言葉をかけていいのかわからず、私はずっと前から言おうと思っていたセリフを頭の隅から引っ張り出した。</p>
<p>「もういいよ、俺のことは。お前はまだ若いんだから、俺がいなくなってからのことを考えろ」</p>
<p>「何それ？　安っぽいドラマみたいなこと言わないで。言われる身にもなってよ。こっちには最終回なんかないんだから」</p>
<p>枝実子が声をあげて泣くのを聞いたのは、いつ以来だろう。たとえ病気でなくても覚えていないほど遠い昔のはずだ。</p>
</blockquote>
<p>一緒にいられる時間がたくさん残されているわけじゃない、という意味を実感できるだろうか？　たとえ生命上は生きていても全く他人を認識できなくなる。自分が知っている、または知っていた家族の一員が他人のように振舞う、自分たちを認識しなくなる。</p>
<p>一緒にいられる時間というのはアルツハイマー患者が記憶をなくしていく前の健康状態の内に、という意味なんだろうけど、当然患者本人は自分の意識がしっかりしているうちに、自分が自分でない状態になったときの家族側の対応を心配する。これが独りよがりの身勝手な決断に、この小説の主人公の妻は勝手に自分たちの生活空間を投げ出してしまった夫に対して怒りを顕にしたのだ。</p>
<p><strong>私の声が聞こえますか？</strong></p>
<blockquote><p>まして私の場合、明るい未来はどこにもない。しかし、枝実子のことを考えるとそうも言っていられなかった。アルツハイマーの症状は、しだいに患者本人の苦痛ではなく、介護する人間の苦痛になっていくのだ。</p>
<p>このまま症状が進むと、記憶障害や随伴症状だけでなく行動障害が起こるようになる。例えば、徘徊。私の父の場合、これが酷く、母や兄や義姉は毎日のように道に迷った父を探し歩いていた。異食。味覚や臭覚が狂い、食べ物とそうでないものの区別がつかなくなる。石鹸を齧ったり、観葉植物を口に入れたり。本人は高級チーズや新メニューのサラダを食べているつもりなのだ。</p>
<p>失禁。排泄。１０年前にはまだ大人用のおむつが今ほど普及していなかったから、父は母の縫ったサラシを使っていた。不潔行為。「汚い」という感覚が麻痺する。あるいは喪失する。入浴を嫌がったり、同じ服を着続けたり、排泄物を平気で掴んだり。考えただけで、体が震えてくる。つまり私が私でなくなっていくわけだ。私には自分が人ならざる怪物に変わってしまうように思えてならない。</p>
<p>「どうだ、今月中にでも、一度さ。次の土日は？　俺、ひさびさに丸々２日間休めるし。よさそうな場所を探しておくから」</p>
<p>「遊園地へ行くみたいな言い方しないでよ。私は嫌」</p>
<p>枝実子は意地になって首を振るが、排泄物を垂れ流し、それを異食しようとする私を見ても、やはり首を振ってくれるだろうか。</p>
</blockquote>
<p>アルツハイマーや<a title="認知症" href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%AA%8D%E7%9F%A5%E7%97%87" onclick="pageTracker._trackPageview('/outgoing/ja.wikipedia.org/wiki/_E8_AA_8D_E7_9F_A5_E7_97_87?referer=');">認知症</a>というのはどうしてこんなに発生するようになったのだろう？　先進国特有の病気なのだろうか？　発展途上国のようなところでも発生しているのだろうか？　軽はずみなことはいえないにしても、どうも社会が、世の中が便利になりすぎて、人が歳をとってからの楽をしたい、他人に政府に面倒を見てもらいたい、甘えたい、寄りかかりたい、という生活態度などと関係しているように思えてならない。</p>
<p><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062824426/bigbridge0d-22/ref=nosim/" target="_blank" onclick="pageTracker._trackPageview('/outgoing/www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062824426/bigbridge0d-22/ref=nosim/?referer=');"><img style="margin: 5px;" title="ふたたびのゆりかご アルツハイマー型認知症の夫と笑い合う日々" src="http://www.ebigbridge.com/wp-content/uploads/2009/06/0110.jpg" alt="ふたたびのゆりかご アルツハイマー型認知症の夫と笑い合う日々" width="240" height="240" align="right" /></a>自分が引退したら政府が面倒を見てくれるという制度などは、生活保障や税金という制度が始まる前には存在しなかった希望だろう。</p>
<p>そのような気持ちの上での油断が歳を重ねると共に主体的に生きることを自発的にしなくなりその結果脳細胞が加速度的に衰えていく、という気がしてしまうのである。</p>
<p>５０歳からの人生をどのように生きるのか？　仕事を引退した後の積極的な自分の人生を創造できるか？　この小説の中でも書かれていたけれど今の時代、精神年齢は実際の年齢の８かけ、というところが調度いいらしい。</p>
<p>４０歳以降の人生を設計して生きていくことは我々現代人の選択肢が増えたことを喜ぶべきなのか、それとも自分の居場所を確立していくためのもがきの始まりなのだろうか？</p>
<blockquote><p>記憶がいかに大切なものか、それを失いつつある私には痛切にわかる。記憶は自分だけのものじゃない。人と分かち合ったり、確かめあったりするものでもあり、生きていく上での大切な約束ごとでもある。</p>
</blockquote>
<p>そのとおりであろう。独りよがりならそんなに重いものにならないだろうが、他人とシェアしているから重みや温もりが自分の過去に記憶に対して感じられるのだ。</p>
<blockquote><p>「多幸表情ですね。アルツハイマーの特徴のひとつです。どうしてああいう表情になるのかは、先生方にも確かな理由はわからないそうです。不思議ですよね。あの方、しっかりしているのはほんの短い間だけで、普段は自分が嫁入り前の大切な体だって言って、ヘルパーたちが排泄介助をしようとするだけで騒ぎ立てるのに。あの顔をみていると嘘のようです」</p>
<p>老婆の患者服の下半身はおむつの形に盛り上がっている。介護スタッフではないらしい事務係長だというこの中年女性はどこまで理解しているのだろう。私にはなんとなくわかる。</p>
<p>老女は笑った顔の下で泣いている。つかのま現実に目が覚めたときには、記憶の巨大な空洞の前でたじろぎ、傷ついたプライドと闘っている。牢獄と化した肉体の中で精神が助けを求めているはずだ。</p>
</blockquote>
<p>ＮＨＫ特集「<a href="http://www.nhk.or.jp/special/onair/090328.html" target="_top" onclick="pageTracker._trackPageview('/outgoing/www.nhk.or.jp/special/onair/090328.html?referer=');">私の声が聞こえますか ～植物状態からの帰還～</a>」をみていたときにもしかしたら、と感じた場面に遭遇した。看護師を中心にある男性患者に対して様々な姿勢をとらせたり、味覚や聴覚など全身の感覚を刺激したりすることで状態を改善する取り組みが行われている。６週間のプログラムを終了して退院というときに、その男性は目から涙をこぼしているのである。僕たちが見ている男性はほとんど顔などの表情を変えず、こちらからの反応に対してなんのレスポンスを得られない植物状態と化してしまった人間を眺めている。</p>
<p>しかし、患者の内部では必死になってもがいている、何とか自分の叫びを伝えようとしているもう一人の人間がいるように感じてしまったのだ。その男性は植物人間と化してしまった自分の人間という内側で、きっと号泣していたに違いない。老女は笑った顔の下で泣いている、というのもその患者の内側に存在している人間が悲しんでいる様子であろう。見える人には見えているのだと思った。</p>
<blockquote><p>記憶が消えても、私が過ごしてきた日々が消えるわけじゃない。私が失った記憶は、私と同じ日々を過ごしてきた人たちの中に残っている。</p>
</blockquote>
<div class="simplePullQuote">言葉や思考に続いて体の機能も奪われていく。体が生きることを忘れていくのだ</div>
<p>記憶というと誰もが主体的に捉えてしまいがちだが、客観的な自分に対しての記憶というものは自分が消えてしまっていくときの、楽観的な希望かもしれない。</p>
<p>確かユダヤ人の教えだったと思う。「お前は自分が生まれてきたときに周りの多くの人が微笑み、お前一人泣きじゃくっていたんだよ。だから、今度お前が自分の人生を全うして死ぬときには、自分は微笑んで周りの多くの人が悲しむような人生を送りなさい！」</p>
<blockquote><p>現在、認知症患者は、右肩上がりで増えています。昔と今のライフスタイルや、食習慣が変わってきている、ということも影響しているのだと思いますが、今後も患者は増え続けると思われます。高齢者世帯（高齢者が世帯主の世帯）を分母にすると、認知症の人は今、６世帯に一人くらいですが、一番人数が増えると予想されている２７、２８年後には４世帯に一人くらいの割合になります。決してまれなものではなくなってきていますし、早く診断、発見できれば決して怖いものではありません。そういうことをきちんと理解した上で、自分の健康管理をしっかり行う。</p>
<p>そして、病気とどういうふうに付き合っていけばいいのかを考えていく時期が来ていると思います。（本間昭精神科医）</p>
</blockquote>
]]></content:encoded>
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		<title>やっぱり変だよ日本の営業 &#8211; 宋文洲</title>
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		<pubDate>Mon, 01 Dec 2008 05:25:10 +0000</pubDate>
		<dc:creator>B-KOOL</dc:creator>
				<category><![CDATA[Book Review]]></category>
		<category><![CDATA[Myself]]></category>
		<category><![CDATA[フラット化する世界]]></category>
		<category><![CDATA[宋文洲]]></category>
		<category><![CDATA[邱永漢]]></category>

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		<description><![CDATA[
			
				
			
		
邱永漢と宋文洲
日本のことを良く知っていて、特に外からの視点というか、自分が持っている知識や経験のベースを２国間の文化的というか社会的比較ができる数少ない人材の 宋文洲]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div class="tweetmeme_button" style="float: right; margin-left: 10px;">
			<a href="http://api.tweetmeme.com/share?url=http%3A%2F%2Fwww.ebigbridge.com%2F2008%2F12%2F01%2F%25e3%2582%2584%25e3%2581%25a3%25e3%2581%25b1%25e3%2582%258a%25e5%25a4%2589%25e3%2581%25a0%25e3%2582%2588%25e6%2597%25a5%25e6%259c%25ac%25e3%2581%25ae%25e5%2596%25b6%25e6%25a5%25ad-%25e5%25ae%258b%25e6%2596%2587%25e6%25b4%25b2%2F" onclick="pageTracker._trackPageview('/outgoing/api.tweetmeme.com/share?url=http_3A_2F_2Fwww.ebigbridge.com_2F2008_2F12_2F01_2F_25e3_2582_2584_25e3_2581_25a3_25e3_2581_25b1_25e3_2582_258a_25e5_25a4_2589_25e3_2581_25a0_25e3_2582_2588_25e6_2597_25a5_25e6_259c_25ac_25e3_2581_25ae_25e5_2596_25b6_25e6_25a5_25ad-_25e5_25ae_258b_25e6_2596_2587_25e6_25b4_25b2_2F&amp;referer=');"><br />
				<img src="http://api.tweetmeme.com/imagebutton.gif?url=http%3A%2F%2Fwww.ebigbridge.com%2F2008%2F12%2F01%2F%25e3%2582%2584%25e3%2581%25a3%25e3%2581%25b1%25e3%2582%258a%25e5%25a4%2589%25e3%2581%25a0%25e3%2582%2588%25e6%2597%25a5%25e6%259c%25ac%25e3%2581%25ae%25e5%2596%25b6%25e6%25a5%25ad-%25e5%25ae%258b%25e6%2596%2587%25e6%25b4%25b2%2F&amp;source=ebigbridge&amp;style=normal&amp;service=bit.ly&amp;service_api=R_df065c904c299ae476c7c0169a778080" height="61" width="50" /><br />
			</a>
		</div>
<p><strong>邱永漢と宋文洲</strong></p>
<p>日本のことを良く知っていて、特に外からの視点というか、自分が持っている知識や経験のベースを２国間の文化的というか社会的比較ができる数少ない人材の <a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%8B%E6%96%87%E6%B4%B2" onclick="pageTracker._trackPageview('/outgoing/ja.wikipedia.org/wiki/_E5_AE_8B_E6_96_87_E6_B4_B2?referer=');">宋文洲</a>氏。<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%82%B1%E6%B0%B8%E6%BC%A2" onclick="pageTracker._trackPageview('/outgoing/ja.wikipedia.org/wiki/_E9_82_B1_E6_B0_B8_E6_BC_A2?referer=');">邱永漢</a>氏もそうであるし、探せば他にもたくさんの物書きが存在していると思う。</p>
<p>邱永漢氏のホームページも毎日更新されるし、宋文洲氏のブログも定期的ではあるが更新されるたびに読む価値のある内容がアップされるので、僕は２つともチェックしている。</p>
<ul>
<li><a href="http://www.9393.co.jp/" onclick="pageTracker._trackPageview('/outgoing/www.9393.co.jp/?referer=');">ハイハイＱさんＱさんデス（ＨｉＱ）</a></li>
<li><a href="http://www.soubunshu.com/" onclick="pageTracker._trackPageview('/outgoing/www.soubunshu.com/?referer=');">宋文洲の「小さな菜園」</a></li>
</ul>
<p>今回のこの本は前から気になっていた本だったので読むことができたのは良かった。営業というものの古くからあるアイディアを根本的に真新しいものに塗り替えてくれた本は金持ち父さんシリーズの一つ「セールスドッグ」であった。</p>
<p>これを読むとわかるんだけど営業という数々の精神論に基づくと思われる神話などはぜんぜん気にしなくても、誰でも営業というスキルを身につけることができるという内容であった。</p>
<p><strong>日本の営業活動、精神的か科学的か？</strong></p>
<div class="simplePullQuote">日本の経営者にはＩＴを技術問題だと勘違いし、分からないことを自慢する人がいます</div>
<p>日本の典型的な営業とはどんなものだろうか？　外回りから始まり、飛び込み営業、泣き落とし、とにかく頑張れ的な精神論、などなど。</p>
<p>営業というすばらしいスキル、自分を売り込む、相手に共感する、といったコミュニケーションレベルで自分が向上することができるスキルを人々が遠ざける背景には、日本のこうした精神論に基づく営業的環境の雰囲気が原因としてあると思う。</p>
<p>アメリカでは成功というステージはある程度科学的な訓練を積み重ねれば、実行可能というレベルで捉えられていて、大学で教える一つの科目のように、成功という分野は精神論的などこか神秘的なものではなく、充分科学的スキルを駆使して手にすることができるステイタスなのだ。</p>
<p>それと同じような感覚で営業もとにかく頑張れ的な精神論ではなく、もっとテクノロジーを利用して数学的に分析するというもの。<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%A6%E3%83%89%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%94%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%82%B0" onclick="pageTracker._trackPageview('/outgoing/ja.wikipedia.org/wiki/_E3_82_AF_E3_83_A9_E3_82_A6_E3_83_89_E3_82_B3_E3_83_B3_E3_83_94_E3_83_A5_E3_83_BC_E3_83_86_E3_82_A3_E3_83_B3_E3_82_B0?referer=');">クラウドコンピューティング</a>や<a href="http://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=%E3%82%BB%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%82%B9%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%83%89%E3%83%83%E3%83%88%E3%82%B3%E3%83%A0&amp;action=edit&amp;redlink=1" onclick="pageTracker._trackPageview('/outgoing/ja.wikipedia.org/w/index.php?title=_E3_82_BB_E3_83_BC_E3_83_AB_E3_82_B9_E3_83_95_E3_82_A9_E3_83_BC_E3_82_B9_E3_83_BB_E3_83_89_E3_83_83_E3_83_88_E3_82_B3_E3_83_A0_amp_action=edit_amp_redlink=1&amp;referer=');">セールスフォース・ドットコム</a>社といった名前を知らない経営者はこの本に書いてあることがすでにもっと進化した形で利用できる社会になっていると聞いてどのように感ずるのであろうか？</p>
<p><strong>負けた理由を営業に求める経営者</strong></p>
<blockquote><p>つまり、時代に沿ったビジネスを行い、市場での位置を明確に打ち出し、全社レベルの理念共有と情報共有を実現している企業こそが勝つ企業です。</p>
<p>勝つための条件を無視し、負けた理由を営業だけに求める経営は怠慢であり、営業の本質を知らないのです。</p>
<p>営業とは「天時、地利、人和」の集大成であり、企業活動そのものです。営業は営業部門だけの仕事であると思う企業は、本当の営業活動をしていません。それで成り立ってきた企業は、営業の要らない時代を生きてきた企業か、営業の要らない商品を作ってきた企業です。</p>
<p>企業全体としての真の営業力を育成しないで、モノが売れてしまうと企業は大変な不利益を被るのです。なぜならば、経営者は勘違いするからです。営業マンが頑張れば頑張るほど、経営者は単純かつ保守的になってしまいます。</p>
</blockquote>
<p>負けた理由を営業だけに求めたり、もっといいものを作らない製造、製作分野が悪いとか言う言い分もよく聞く話であるけど、この異なった環境にもしお客様、利用者からの視点に立った要点が理解できたとしたら、すべての考え方、行動改善の仕方がカスタマーベースになって内輪的揉め事も解消するのではないだろうか？　経営者は勘違い？　している人多いよねぇ！</p>
<blockquote><p>案内状送付は外部に委託し電話営業は電話上手な社員に頼み、商品説明は営業マンが行い保守はサポートセンターのスタッフにお願いする。このようにしてまず一人の営業マンが川上から川下まで一顧客の面倒を全部見るプロセスをやめることです。</p>
</blockquote>
<p><strong>時代の流れ、アウトソーシング</strong></p>
<p>一つの会社組織内ですべてを賄う余裕など、今の会社内の体力では到底競争できるレベルを保つことなど難しくなりつつあるのかもしれない。中国の大連にある日本国向けの<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%82%BB%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%BC" onclick="pageTracker._trackPageview('/outgoing/ja.wikipedia.org/wiki/_E3_82_B3_E3_83_BC_E3_83_AB_E3_82_BB_E3_83_B3_E3_82_BF_E3_83_BC?referer=');">コールセンター</a>を利用している会社はどれぐらいなんだろうか？</p>
<p>コールセンターだけの範囲には留まらないであろう。単純作業を繰り返しているホワイトカラーの仕事も、今に中国人が、インド人がそれらの知的付加価値サービス分野でも今までの常識を覆していくかもしれない。</p>
<ul>
<li><a href="http://www.9393.co.jp/qdaigaku/yanagita/kako_dai_yanagita/2007/07_1017_yanagita.html" onclick="pageTracker._trackPageview('/outgoing/www.9393.co.jp/qdaigaku/yanagita/kako_dai_yanagita/2007/07_1017_yanagita.html?referer=');">第 780 回　「中国人に仕事を奪われる日本のホワイトカラー」</a></li>
<li><a href="http://www.9393.co.jp/qdaigaku/yanagita/kako_dai_yanagita/2008/08_1126_yanagita.html" onclick="pageTracker._trackPageview('/outgoing/www.9393.co.jp/qdaigaku/yanagita/kako_dai_yanagita/2008/08_1126_yanagita.html?referer=');">第 955 回　「 OL にっぽん」が問いかける日本人正社員の価値</a></li>
<li><a href="http://www.9393.co.jp/qdaigaku/yanagita/kako_dai_yanagita/2008/08_1128_yanagita.html" target="_blank" onclick="pageTracker._trackPageview('/outgoing/www.9393.co.jp/qdaigaku/yanagita/kako_dai_yanagita/2008/08_1128_yanagita.html?referer=');">第 956 回　「日本再生のための中国 BPO 」</a></li>
</ul>
<div class="simplePullQuote">経営者は気持ちのよい社員たちに囲まれて、彼らの努力の犠牲に頼るような経営をしてしまう</div>
<blockquote><p>海野さんは大手コンサルティング会社・アクセンチュアの代表取締役を退任された後、 <a href="http://www.swingby.jp/" onclick="pageTracker._trackPageview('/outgoing/www.swingby.jp/?referer=');">スウィングバイ 2020 </a>を設立され、その業務の１つとして日本企業の中国への BPO (Business Process Outsourcing) を支援する仕事をされています。私が最も尊敬する経営者の一人です。</p>
<p>・・・中略</p>
<p>海野さんによれば中国が世界一の経済大国となるのは時間の問題であり、そうなれば日本がその影に隠れて存在感がなくなってしまう可能性が大いにあると言います。そのタイムリミットは 2020 年。そうした危機感が「スウィングバイ 2020 」という社名に込められているのだそうです。</p>
<p>中国への BPO というと、日本企業の正社員の仕事を奪うことになりますので、一見、日本のためにならないように見えるかもしれません。しかし、経済がグローバル化して世界がフラットになっている現在の状況において、誰にでもできる仕事をしている正社員に高い給料を払うことは、その日本企業、延いては日本国全体の競争力を著しく弱めることになります。</p>
<p>誰にでもできる仕事は潔くコストの安い人にアウトソースし、正社員は正社員にしかできない付加価値の高い仕事をするべきです。それが、日本の１人当たりの GDP を引き上げることになり、日本を少子化で人口が減少しても国民１人１人が豊かで幸せに暮らし、諸外国からも一目置かれる国にするのではないかと私は思います。</p>
<p>「 OL にっぽん」にも仕事を奪われることを恐れた日本人正社員が、中国人研修生の業務習得の邪魔をするシーンが出てくるようですが、日本人正社員は中国人研修生にできる仕事は彼女たちに任せて、自分はもっと付加価値の高い、自分にしかできない仕事を探すべきなのです。</p>
</blockquote>
<p>キャー、耳が痛い、という方。すでに時代というか社会は動いているのですよ！</p>
<p>インドやアイルランドが英語圏からのコールセンターという地位を確立しているときに、必ず日本でもこのようなことが起こると感じていたけれど、日本語圏に守られているからと平気な風を装っていた人はどうするんでしょう？</p>
<p><a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/2009%E5%B9%B4%E5%95%8F%E9%A1%8C" onclick="pageTracker._trackPageview('/outgoing/ja.wikipedia.org/wiki/2009_E5_B9_B4_E5_95_8F_E9_A1_8C?referer=');">2009 年問題 </a>か来年に迫っていますし、アメリカはこれから大変だろうな、と傍観していないでせっせと自分の周りの土台を築いていくべきなんでしょうね、一人一人が。そのときに営業力って役立つと思うんだけどなぁ。</p>
<p><strong>情による経営に甘える構造</strong></p>
<blockquote><p><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4931466656/bigbridge0d-22/ref=nosim/" target="_blank" onclick="pageTracker._trackPageview('/outgoing/www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4931466656/bigbridge0d-22/ref=nosim/?referer=');"><img style="margin: 5px;" title="やっぱり変だよ日本の営業―競争力回復への提案" src="http://www.ebigbridge.com/wp-content/uploads/2008/12/0081.jpg" alt="やっぱり変だよ日本の営業―競争力回復への提案" width="240" height="240" align="right" /></a>ところで戦後の日本の経営者たちは、いつの間にか家族愛とか社員人生とか社員教育とかを語ることを美徳とする雰囲気が蔓延してきました。そのくせ、経営者は幹部たちに自分の理念とコンセプトを徹底させていないのです。</p>
<p>「社員を家族のように扱っている」、「家族の数に応じて給料を決める」、「社員とその家族を食わせる」などなど。これが日本の経営者がよく口にする自慢話です。</p>
<p>一方「トップに惚れているから入社した」、「会社を愛しているから頑張る」、「社長の夢を何とか叶えてあげたい」などと、日本の社員も負けずに忠誠心を表明します。</p>
<p>この延長線で何が起きているかというと、経営者は気持ちのよい社員たちに囲まれて、彼らの努力の犠牲に頼るような経営をしてしまいます。望まなくてもイエスマンが増えて、一緒に裸になってくれる部下たちに囲まれて裸の王様になってしまいます。外部気候の変化に触れることがなくなります。</p>
<p>社員は会社依存症になり、個人としての自立心が薄くなります。与えられているだけに意味を感じ、努力することだけに価値を感じるようになります。その努力が企業全体、社会および個人にとって本当はどのような意味を持つのかについて無頓着になってしまいます。</p>
<p>長い間安定した時期が続くと、このような「情」による経営があたかも通用するかのように見えます。経営者を中心に、企業のすべての従業員は家族のような雰囲気の中で頑張るというイメージが、理想的な日本企業像のように考えるようになりました。これをちょっとでも外れると、日本の文化に合わないと批判する人さえいます。</p>
</blockquote>
<p>このような一体感を相手に求める人って多いだろうなぁ。お互いが寄りかかる甘えの文化はもう日本では期待しないほうがいい、というかまだそれらがどこかにあるだろうという幻想を追っている個人は自立する機会を失っている。</p>
<p>日本の社会は新しいフェーズに入ったことをもうそろそろ自覚したらどうだろうか？</p>
<p><strong>ＩＴとは</strong></p>
<blockquote><p>日本の経営者にはＩＴを技術問題だと勘違いし、分からないことを自慢する人がいます。これは大きな間違いです。ＩＴは経営理念の問題です。その理念を理解しないで現場任せで導入しても、期待するほどの効果が出ないのは当然です。</p>
<p>戦後の日本製品が世界のブランドになれた理由の一つは、ＱＣ（品質管理）運動にあります。今のＩＴは直訳すれば「情報技術」となってしまいますが、実はＩＴはＱＣと同じく、技術ではなく経営理念なのです。「いかに今の情報通信時代に合う経営を行うか」という経営理念です。</p>
</blockquote>
<p>日本ではインターネットをサブカルチャー的に捉えられていると聞いて、僕は信じられなかった。</p>
<p>社会の重要なポジションを占める人事がテクノロジーの進化についていけていない。そういう人に限って自分の権威を失いたくないから、フラットな関係になるインターネットの世界に疎いのは理解できるけど、そのインターネットを通して得られるアドバンテージを大衆が認知できるレベルにまで社会がコンセンサスを醸成できるといいんだけどなぁ。</p>
<p><strong>ＩＴ投資の問題点</strong></p>
<blockquote><p>経営者の多くは、ＩＴ投資の効率の悪さにうんざりしています。しかし、その原因は、経営者自身にある場合が多いのです。</p>
<p>最大の原因は、投資のほとんどが箱物、いわゆるハードウェアに使われるためです。経営を改善するのはソフトウェアに仕込まれた仕組みやノウハウであり、機械そのものではありません。つまり、ソリューションを中心にＩＴ投資をしなくてはならないのに、日本ではつい大きなコンピューターを買うことになってしまいます。</p>
<div class="simplePullQuote">勝つための条件を無視し、負けた理由を営業だけに求める経営は怠慢であり、営業の本質を知らない</div>
<p>結局、ハードウェアメーカーが儲かるだけです。２、３年経てばすぐ、「機械が古くなったから取り替えましょう」といってまた別の機械を売り込んできます。おまけに「古いソフトは新しい機械では動かないから、ついでにソフトウェアも更新しましょう」といって、ソフトウェアの更新も強要します。結局３～５年で数億のシステムを使い捨ててしまいます。</p>
</blockquote>
<p>ソフトは知性そのものだからね。ハードに投資して自分の周りをそれらの箱物に囲まれれば安心してしまうというか思考がそこから停止してしまうんだろうなぁ。</p>
<p>これからの経営者は<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%80%E9%AB%98%E7%B5%8C%E5%96%B6%E8%B2%AC%E4%BB%BB%E8%80%85" onclick="pageTracker._trackPageview('/outgoing/ja.wikipedia.org/wiki/_E6_9C_80_E9_AB_98_E7_B5_8C_E5_96_B6_E8_B2_AC_E4_BB_BB_E8_80_85?referer=');">最高経営責任者</a>（ CEO ）としての自覚はもちろん、<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%80%E9%AB%98%E6%83%85%E5%A0%B1%E8%B2%AC%E4%BB%BB%E8%80%85" onclick="pageTracker._trackPageview('/outgoing/ja.wikipedia.org/wiki/_E6_9C_80_E9_AB_98_E6_83_85_E5_A0_B1_E8_B2_AC_E4_BB_BB_E8_80_85?referer=');">最高情報責任者</a>（ CIO ）としての素養も必要なのではないだろうか？</p>
<ul>
<li>第１章 やっぱり変だよ、日本の営業マンの姿( あなた方は害虫よ、エリート営業マンの「凄腕」 ほか )</li>
<li>第2章 営業のたくさんの「なぜ」( なぜ、日本製品は売れたか、なぜ、営業のせいにするのか ほか )</li>
<li>第3章 真実に目を向けよう( 裸のモノ作り企業、顧客は神様ではない ほか )</li>
<li>第4章 効率的な営業を実現するために(e セールスマネージャーの使命とは、 CRM 、 SFA という仕組み ほか )</li>
<li>第5章 常識や習慣にとらわれないために( ストーン・キャット、東京は米国の二個分 ほか )</li>
</ul>
]]></content:encoded>
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		</item>
		<item>
		<title>反自殺クラブ &#8211; 石田衣良</title>
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		<pubDate>Sun, 30 Nov 2008 05:31:10 +0000</pubDate>
		<dc:creator>B-KOOL</dc:creator>
				<category><![CDATA[Book Review]]></category>
		<category><![CDATA[Myself]]></category>
		<category><![CDATA[石田衣良]]></category>

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		<description><![CDATA[
			
				
			
		
石田衣良さん、相変わらずうまいねぇ。物語の落とし所というか読者をぐいぐいとストーリーの内部に引っ張っていく力はたいしたもの。
きっと普段からいろいろなものを見て、聞いて]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div class="tweetmeme_button" style="float: right; margin-left: 10px;">
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			</a>
		</div>
<p>石田衣良さん、相変わらずうまいねぇ。物語の落とし所というか読者をぐいぐいとストーリーの内部に引っ張っていく力はたいしたもの。</p>
<p>きっと普段からいろいろなものを見て、聞いて、体験して、自分なりに物語を通してフィードできるように情報の整理をしているんじゃないかなぁ。</p>
<p>社会的な問題に関心があることも特徴で、小説の中のストーリーに出てくる主人公や脇役のバックグラウンドを使うことによって、読者はさりげなくリアリティーを感じられるようになっているんだと思う。</p>
<blockquote><p>どんな脇役にも必ず感情的なピークを作ってあげることかな。キャラクターが内側から破れるような、抑えていた感情が溢れるような、そういうピークを必ず一個つくってあげる。それをほんの脇役にでもやってあげるというのが大事なことだと思うんです。</p>
</blockquote>
<p>なるほどねぇ、どの作品にも登場するその物語の主人公のキャラクターに引き込まれてしまうトリックはこのような感情的なピークを作ってあげているからなのかもしれない。何気ない脇役でも充分個性を感じられ、人間的な魅力に引かれていく。</p>
<p>このような努力が物語り全体を読者が無意識に体感できるように仕向けさせてくれるから、軽いタッチのストーリーでも印象というか深みを覚えてしまうのだろう。今回の中では「反自殺クラブ」が一番印象に残った。</p>
<blockquote><p>俺は日本中の父親にいっておきたい。あんたの子供が１６歳以下だとすると、父親が自殺した場合、通常の何百倍もあんたの子供の自殺性向は高まる。こいつは単なる統計的事実。あんたは、あんたの子供まで自分と同じようになっても平気なのか。</p>
</blockquote>
<p>中高年の自殺率は相変わらず高いらしい。どうしちゃったんだろう、日本の働き盛りのお父さんたち。時代の変化、社会の変化が自分の立ち位置を変えてしまったことによって見える景色に戸惑ってしまったのだろうか？</p>
<p>自殺してしまった自分はすっきりするかもしれないけれど、後に残された家族、身内はどのようにしてその起こってしまった事実を精神的に受け止めていけばいいのだろうか？　１６歳以下の子供にとっては特にショックだろうなぁ！？</p>
<blockquote><p>無条件の共感、受容、自己一致の３条件を満たして、あとは相手のいうことに徹底して耳を傾けること。知識は勉強できるけれど、このマインドは誰にでもあるものじゃないの。</p>
</blockquote>
<p><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4163237704/bigbridge0d-22/ref=nosim/" target="_blank" onclick="pageTracker._trackPageview('/outgoing/www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4163237704/bigbridge0d-22/ref=nosim/?referer=');"><img style="margin: 5px;" title="反自殺クラブ 池袋ウエストゲートパーク 5" src="http://www.ebigbridge.com/wp-content/uploads/2008/11/0082.jpg" alt="反自殺クラブ 池袋ウエストゲートパーク 5" width="240" height="240" align="right" /></a>カウンセラーの心得。特に精神科の医師にとって最初の難関は、相手、つまり患者が自分のことを受け入れてもらえるように、こちらの姿勢は無条件に相手を受け入れていますよ、１００％あなたのことに共感しますよ、というような安心感を与え、患者の心を開くように仕向けることなんだけど、このような姿勢は別に医師対患者だけに適用するんじゃなくて、普通に親子関係、仕事場での人間関係、学校での先生と生徒などの環境でも利用できないだろうか？</p>
<blockquote><p>「最低でいいんじゃないか。俺はコーサクが最低でもぜんぜん構わないよ。誰かがそばにいると何もしなくても雰囲気が変わるだろ。何か立派なことをするから、生きる価値があるんじゃない。</p>
<p>最低でも、くだらなくても、困ったちゃんでもいいんだ。そこにいるだけで、人間って風とか光なんかを周囲に出してるんだ。コーサクの最低を見てくれる人がいて、そいつを頼りにする人もいる。わかるか、俺たちはみんな最低でいいんだよ」</p>
<p>おれは自分の言葉に夢中になっていた。危うく最後に、だからおまえも生きろと付け加えそうになる。コーサクには別に応援も、激励も必要ではなかったはずだ。</p>
</blockquote>
<p>最低でもいい、ありのままの今の自分の姿でもいい、といってくれる存在が身近にいないところに日本社会が抱える安心感不足を感じることができる。宗教が流行るのもわかる気がする。</p>
<p>生きろ！　というメッセージは <a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A6%8F%E4%BA%95%E6%99%B4%E6%95%8F" onclick="pageTracker._trackPageview('/outgoing/ja.wikipedia.org/wiki/_E7_A6_8F_E4_BA_95_E6_99_B4_E6_95_8F?referer=');">福井晴敏</a>氏の小説よりも石田衣良氏のこの作品のほうが、肩肘張らずにリラックスしながら受け入れられる感じがする。</p>
<div class="simplePullQuote">無条件の共感、受容、自己一致の３条件を満たして、相手のいうことに徹底して耳を傾ける</div>
<blockquote><p>どれほど苦しんでも、悩んでもいい。その最低の姿を見せてくれ。その姿に勇気づけられるやつがきっといる。おれたちはそうやってなんとか生き延びてきたんじゃないか。</p>
</blockquote>
<p>日本社会内だけで事を見つめるから窒息してしまうんだと思う。もう少し外へと目を向けてみることで、その窒息しそうな環境からある程度は開放されると思うんだけどなぁ。</p>
<p>目指すべき目標などが見つかる可能性もでてくるし、余計困難なものを背負い込んだと嘆くよりは毎日汗をかいて能動的に動ける自分を発見するほうが、遥かに健康的だと思うんだけどいかがだろうか？</p>
<p>目次<br />
 スカウトマンズ・ブルース<br />
 伝説の星<br />
 死に至る玩具<br />
 反自殺クラブ</p>
]]></content:encoded>
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		</item>
		<item>
		<title>私塾のすすめ &#8211; 斉藤孝/梅田望夫</title>
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		<pubDate>Sun, 16 Nov 2008 05:48:20 +0000</pubDate>
		<dc:creator>B-KOOL</dc:creator>
				<category><![CDATA[Book Review]]></category>
		<category><![CDATA[Myself]]></category>
		<category><![CDATA[ウェブ進化論]]></category>
		<category><![CDATA[梅田望夫]]></category>

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		<description><![CDATA[
			
				
			
		
梅田望夫氏の「ウェブ進化論」「フューチャリスト宣言」「ウェブ人間論（日本社会とアメリカ社会が個人に与える影響について）」「ウェブ時代　５つの定理」など数々のウェブ論を展]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div class="tweetmeme_button" style="float: right; margin-left: 10px;">
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				<img src="http://api.tweetmeme.com/imagebutton.gif?url=http%3A%2F%2Fwww.ebigbridge.com%2F2008%2F11%2F16%2F%25e7%25a7%2581%25e5%25a1%25be%25e3%2581%25ae%25e3%2581%2599%25e3%2581%2599%25e3%2582%2581-%25e6%2596%2589%25e8%2597%25a4%25e5%25ad%259d%25e6%25a2%2585%25e7%2594%25b0%25e6%259c%259b%25e5%25a4%25ab%2F&amp;source=ebigbridge&amp;style=normal&amp;service=bit.ly&amp;service_api=R_df065c904c299ae476c7c0169a778080" height="61" width="50" /><br />
			</a>
		</div>
<p>梅田望夫氏の「<a href="http://www.ebigbridge.com/2006/07/19/%e3%82%a6%e3%82%a7%e3%83%96%e9%80%b2%e5%8c%96%e8%ab%96-%e6%9c%ac%e5%bd%93%e3%81%ae%e5%a4%a7%e5%a4%89%e5%8c%96%e3%81%af%e3%81%93%e3%82%8c%e3%81%8b%e3%82%89%e5%a7%8b%e3%81%be%e3%82%8b%e3%80%81-4/" target="_blank">ウェブ進化論</a>」「<a href="http://www.ebigbridge.com/2007/07/15/%e3%83%95%e3%83%a5%e3%83%bc%e3%83%81%e3%83%a3%e3%83%aa%e3%82%b9%e3%83%88%e5%ae%a3%e8%a8%80/">フューチャリスト宣言</a>」「ウェブ人間論（<a href="http://www.ebigbridge.com/2007/07/11/%e6%97%a5%e6%9c%ac%e7%a4%be%e4%bc%9a%e3%81%a8%e3%82%a2%e3%83%a1%e3%83%aa%e3%82%ab%e7%a4%be%e4%bc%9a%e3%81%8c%e5%80%8b%e4%ba%ba%e3%81%ab%e4%b8%8e%e3%81%88%e3%82%8b%e5%bd%b1%e9%9f%bf%e3%81%ab%e3%81%a4/" target="_blank">日本社会とアメリカ社会が個人に与える影響について</a>）」「<a href="http://www.ebigbridge.com/2008/04/22/%e3%82%a6%e3%82%a7%e3%83%96%e6%99%82%e4%bb%a3%e3%81%ae%ef%bc%95%e3%81%a4%e3%81%ae%e5%ae%9a%e7%90%86-%e2%80%93-%e6%a2%85%e7%94%b0%e6%9c%9b%e5%a4%ab/">ウェブ時代　５つの定理</a>」など数々のウェブ論を展開する本を読んできたけど、ここへ行き着いたのかぁ、というのが読んだ後の感想。</p>
<p>テクノロジーの発展と共によく言われる個人がエンパワー（ empower ）できるようになったのだといわれても、果たしでどのようにして、何を活用して自分自身が如何に自分自身でいられるような便利なテクノロジーというものはなんぞや？　と多くの人々が実感としてもてなかったのではないだろうか？</p>
<p>要はそんなに硬く、難しく考える必要などないのだ。</p>
<p>能動的に自分のアンテナ、感受性にあったものを拾っていき、それに対して自らも情報発信していく、そうすることによって「類は友を呼ぶ」的に自ずと調和のあった人同士が集まるようになるだろうという自然の摂理にも似たような現象を実際に行動を起こして、そういうことが可能なんだよ、ということを広く広めようとしているようであり、僕自身、多くの大人の人が理解、行動に移してくれるといいなぁ、と思った。</p>
<blockquote><p>「レールのない時代である現代をサバイバルするには、一生学びつづけることが必要だ。では、自分の志向性に合った学びの場をどこに見つけていったらいいのか ?</p>
<p>本書は、志ある若者が集った幕末維新期の「私塾」を手がかりに、人を育て、伸ばしていくにはどうしたらいいのかを徹底討論する。過去の偉大な人への「私淑」を可能にするものとして、「本」の役割をとらえなおし、「ブログ空間」を、時空を超えて集うことのできる現代の私塾と位置づける。ウェブ技術を駆使した、数万人が共に学べる近未来の私塾にも言及し、新しい学びの可能性を提示する。 」</p>
<p>尊敬する人物を人生の師匠として設定するのが好きであると同時に、情報発信の結果として自身も塾長的な存在になってしまうという点でも「私塾体質」という点が共通する二人のダイアログ。</p>
</blockquote>
<p><strong>自分をエンパワーしてくれるブログ</strong></p>
<div class="simplePullQuote">昨日と今日と明日は同じだと決め付ける知的怠惰と無気力と諦め</div>
<p>ブログの利点というか、ブログを始めたほうがいいよ、という掛け声は<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8B%9D%E9%96%93%E5%92%8C%E4%BB%A3" onclick="pageTracker._trackPageview('/outgoing/ja.wikipedia.org/wiki/_E5_8B_9D_E9_96_93_E5_92_8C_E4_BB_A3?referer=');">勝間和代</a>さんや<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%8C%82%E6%9C%A8%E5%81%A5%E4%B8%80%E9%83%8E" onclick="pageTracker._trackPageview('/outgoing/ja.wikipedia.org/wiki/_E8_8C_82_E6_9C_A8_E5_81_A5_E4_B8_80_E9_83_8E?referer=');">茂木健一郎</a>氏の著書などからも読み取ることができる。</p>
<p>自分の内部に発生する変化としては、情報を咀嚼しながら自分の言葉として発することは脳にとっていいことなんだよ、とは茂木健一郎氏。</p>
<p>自分の外回りに発生していく、自分の力の範囲やコントロールでは収まりきらないような世界が広がるよ、と呼びかけるのが梅田望夫氏の共感してほしいところなのかもしれない。</p>
<blockquote><p>志向性が似通った人同士で活動したり、自分と志向性が似通った偉人をロールモデルとして自分の生き方を設計してことはこの上なく楽しいことだが、かつては、同じ学校の同じクラスの数十人の中から、または伝記などの書物の中から自分と志向性が合いそうな人を探すしか方法がなかった。</p>
<p>それが今ではネットを通じて無数の人の中から自分と合う人を見つけていくことができるし、ブログなどで自分から情報発信することで、自分と合いそうな人の方からコンタクトしてきてくれることさえある。</p>
</blockquote>
<p><strong>自分がまずポジティブであれ！</strong></p>
<p>ネットのすごさってその世界にある程度、自分自身をコミットさせないと体験できないと思う。ではどうすればいいのだろうか？　という答えをこの本が提供しているのだ、つまり自分自身のブログを開設する、自分自身の考え方をフランク（ frank ）に発していく、そうすることによって志向性を同じくした人が集まってくるから、そこから新たなポジティブエネルギーをばら撒いていく。</p>
<p><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4480064257/bigbridge0d-22/ref=nosim/" target="_blank" onclick="pageTracker._trackPageview('/outgoing/www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4480064257/bigbridge0d-22/ref=nosim/?referer=');"><img title="私塾のすすめ ─ ここから創造が生まれる" src="http://www.ebigbridge.com/wp-content/uploads/2008/11/0084.jpg" alt="私塾のすすめ ─ ここから創造が生まれる" width="240" height="240" align="right" /></a>私塾というようなコミュニティーなんて大げさな、と遠慮してしまう方もおられるだろう、そこは肩肘張らずに自分らしく、自分なりのコミュニティーを展開していけばいいのだ。</p>
<p>アメリカでよく言われる成功するにはポジティブな人に多く囲まれること、などというものがあるんだけど、やっぱり自分がポジティブになってそれらの雰囲気が発せられれば自然、ポジティブな人が集まってくるというのは意識的に行いたいもの。</p>
<p>そういうポジティブな空間がたくさんあつまれば、やがてそれが大きなマスの力を持つようになり、群集の叡智と呼ばれる仕組みを創造できさえすれば、人々が不確かな未来を進んでいくことに躊躇しなくなるという希望は、実現不可能な事柄であろうか？</p>
<p>僕はそうは思わない。</p>
<p><strong>日本人はもっと自信をもっていい</strong></p>
<p>日本人はもっと自信をもっていいと思うんだけどなぁ！</p>
<div class="simplePullQuote">ウェブ進化はすべての人が、不特定多数に向けて自己を表現する可能性を拓いた。ブログはその初期の道具</div>
<blockquote><p>そこに存在するのは、「時代の変化」への鈍感さ、これまでの慣習や価値観を信じる「迷いのなさ」、社会構造が大きく変化することへの想像力の欠如、「未来は創造し得る」という希望の対極にある現実前提の安定志向、昨日と今日と明日は同じだと決め付ける知的怠惰と無気力と諦め、若者に対する「出る杭はは打つ」的な接し方・・・といったものだけ。</p>
<p>これらの組み合わせがじつに強固な行動倫理となって多くの人々に定着し、現在の日本社会でまかり通る価値観を作り出している。</p>
<p>中略・・・</p>
<p>特に、大人たちが発する何気ない言葉の数々が、子供たち、若者たちの心を萎えさせ、悪影響を及ぼし、社会全体の活力をそいでいることを問題視しています。</p>
</blockquote>
<p>村上龍氏がかつて&#8221;自分は何から逃亡しているのだろう&#8221;と語っていたところがあって、曰く、自分は日本の様々なシステムから逃亡しているのだ！　というようなことを言っていたと思う。</p>
<p>自分の周り、自分が安泰ならば自ら変化を望むという姿勢はやっぱり生まれないだろうなぁ、ましてやそのような人が多くの日本社会を営む上での決定権となるようなポジションを占めているとしたら、変化を望むものにとっての日本社会とはイライラの対象となるのであろうことは想像に難しくない。</p>
<p>変化には痛みが伴うものであり、多くの人が戸惑い、もしかしたら多大なコストがかかってしまうかもしれないけれど、案外日本人というのは明治維新や第２次世界大戦後に味わった感覚のように、適応せざるを得ないならば、すっきりと受け入れてしまうのではなかろうか？</p>
<blockquote><p>ウェブ進化は、すべての人が、不特定多数に向けて自己を表現する可能性を拓いた。ブログはその初期の道具にすぎず、これからその機能はさらに進歩していきます。</p>
<p>ウェブは時空の制約を超えるから、どこに住んでいても、また教育を本業としていなくても、志さえ持てば、志向性を同じくする若者たちを集め、自分がこれまでの人生で学んできたことを伝え、良き刺激を与える役割を果たすことができる。</p>
<p>それによって、日本社会の「もやーっとした感じ「朦朧とした感じ」と戦い、現状を打破する起爆剤の一つになれる。多くの良き大人たちが自由にそんな私塾的活動をする未来に、私は期待したいと思っています。</p>
</blockquote>
<p><strong>知的に怠惰な大人たち</strong></p>
<p>大人がしっかりと社会を見つめ、自分なりの価値観なりを発していかないと、それに続く子供たちは何を見つめて、どのような対象を自分の心の中に暖めて、彼らなりに歩んでくのかの道しるべが見当たらないという環境を作り出してしまう。今の時代、これほどまでにストレスを抱え込んでいる子供たちはかつての日本社会には存在しなかったそうである。</p>
<p>外から見ている限り、日本の大部分の大人たちは知的に怠惰であると思う。忙しいのはわかる、しかし、静かに自分自身を見つめる、自分自身の内なる声と対話する時間を設け、決して自分自身ができる可能性を過小評価することなく、とりあえず、なんでもいいから始めてみるべきである。</p>
<div class="simplePullQuote">社会構造が大きく変化することへの想像力の欠如、若者に対する「出る杭はは打つ」的な接し方</div>
<p>自分自身の存在をポジティブに捉えて、ポジティブなエネルギーを発していくことの積み重ねが、日本社会を覆う閉塞感なるネガティブ感を払拭してくれるものと信じているのだが、いかがだろうか？</p>
<p>個人的には第３章の「ノー」と言われたくない日本人の箇所が面白かった。営業と聞いて、えー、と遠ざかってしまう人は日本人の中には多いのではないだろうか？</p>
<p>僕は営業のスキルはすべての人に必要なスキル、と信じていて、仮にすべての日本人が営業スキル、自分を売り込むというスキルや相手に共感するというスキルを身につけることができるのならば、日本社会を覆う閉塞感なるものもなくなってしまうと思うんだけどなぁ。</p>
]]></content:encoded>
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		</item>
		<item>
		<title>アキハバラ@DEEP – 石田衣良</title>
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		<pubDate>Sun, 21 Sep 2008 06:11:26 +0000</pubDate>
		<dc:creator>B-KOOL</dc:creator>
				<category><![CDATA[Book Review]]></category>
		<category><![CDATA[Myself]]></category>
		<category><![CDATA[石田衣良]]></category>

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		<description><![CDATA[
			
				
			
		
秋葉系、オタク、などに興味はあるけれど今は随分と遠いところにたっている自分が興味を持ってこの作品を読んだポイントはずばり、未完成な人間たちが繰り広げるドラマ模様である。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div class="tweetmeme_button" style="float: right; margin-left: 10px;">
			<a href="http://api.tweetmeme.com/share?url=http%3A%2F%2Fwww.ebigbridge.com%2F2008%2F09%2F21%2F%25e3%2582%25a2%25e3%2582%25ad%25e3%2583%258f%25e3%2583%2590%25e3%2583%25a9deep-%25e2%2580%2593-%25e7%259f%25b3%25e7%2594%25b0%25e8%25a1%25a3%25e8%2589%25af%2F" onclick="pageTracker._trackPageview('/outgoing/api.tweetmeme.com/share?url=http_3A_2F_2Fwww.ebigbridge.com_2F2008_2F09_2F21_2F_25e3_2582_25a2_25e3_2582_25ad_25e3_2583_258f_25e3_2583_2590_25e3_2583_25a9deep-_25e2_2580_2593-_25e7_259f_25b3_25e7_2594_25b0_25e8_25a1_25a3_25e8_2589_25af_2F&amp;referer=');"><br />
				<img src="http://api.tweetmeme.com/imagebutton.gif?url=http%3A%2F%2Fwww.ebigbridge.com%2F2008%2F09%2F21%2F%25e3%2582%25a2%25e3%2582%25ad%25e3%2583%258f%25e3%2583%2590%25e3%2583%25a9deep-%25e2%2580%2593-%25e7%259f%25b3%25e7%2594%25b0%25e8%25a1%25a3%25e8%2589%25af%2F&amp;source=ebigbridge&amp;style=normal&amp;service=bit.ly&amp;service_api=R_df065c904c299ae476c7c0169a778080" height="61" width="50" /><br />
			</a>
		</div>
<p><a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A7%8B%E8%91%89%E7%B3%BB" onclick="pageTracker._trackPageview('/outgoing/ja.wikipedia.org/wiki/_E7_A7_8B_E8_91_89_E7_B3_BB?referer=');">秋葉系</a>、<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%8A%E3%81%9F%E3%81%8F" onclick="pageTracker._trackPageview('/outgoing/ja.wikipedia.org/wiki/_E3_81_8A_E3_81_9F_E3_81_8F?referer=');">オタク</a>、などに興味はあるけれど今は随分と遠いところにたっている自分が興味を持ってこの作品を読んだポイントはずばり、未完成な人間たちが繰り広げるドラマ模様である。</p>
<p>ほとんどの人間は未完成なんだけど、ここに出てくる人物のキャラクターはそれこそなんらかの障害というか病的要素をもっていて（ <a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%90%83%E9%9F%B3" onclick="pageTracker._trackPageview('/outgoing/ja.wikipedia.org/wiki/_E5_90_83_E9_9F_B3?referer=');">吃音</a>、<a href="http://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=%E6%BD%94%E7%99%96%E7%97%87&amp;action=edit&amp;redlink=1" onclick="pageTracker._trackPageview('/outgoing/ja.wikipedia.org/w/index.php?title=_E6_BD_94_E7_99_96_E7_97_87_amp_action=edit_amp_redlink=1&amp;referer=');">潔癖症</a>、<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A5%B3%E6%80%A7%E6%81%90%E6%80%96%E7%97%87" onclick="pageTracker._trackPageview('/outgoing/ja.wikipedia.org/wiki/_E5_A5_B3_E6_80_A7_E6_81_90_E6_80_96_E7_97_87?referer=');">女性恐怖症</a>、<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%93%E3%83%8E" onclick="pageTracker._trackPageview('/outgoing/ja.wikipedia.org/wiki/_E3_82_A2_E3_83_AB_E3_83_93_E3_83_8E?referer=');">アルビノ</a> ）、世間からのコンプレックスを受け止めながらなんとか社会にアジャストしていこう、という感じの作品になっている。</p>
<p>別に病気を持った人が開き直って社会を見返してやる、というように肩肘張らなくて、もっとリラックスしながら、自分自身と特徴、つまり弱点が強みになるような要素を自分自身が受け入れて、普通に人生を歩いていけばいいのだけれど、実際のところとなると、日本の社会は他人の目が気になるから卑屈になってしまうのかもしれない。</p>
<blockquote><p>アキラ、ぼくたち三人には確かに病気がある。今だって治せるなら、治したいよ。でもそれはなかなかむずかしいんだ。ぼくがユイさんから教わったのは、どんな病気をもっていてもかまわないから、どんどん生きてしまったほうがいいってことだ。</p>
</blockquote>
<p>僕もそのように思う。今を嘆いて立ち止まっているよりも、這ってでもいいから前に進んだほうがいいに決まっている。そして少しでも自分の眺めがいいところへとポジションを移して行く、というような生き方は、多少の障害を抱えていようが、今の時代には関係のないことのようになっている気がするんだよね。</p>
<p>医療技術の進歩や、今北京でやっている<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%91%E3%83%A9%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%83%94%E3%83%83%E3%82%AF" onclick="pageTracker._trackPageview('/outgoing/ja.wikipedia.org/wiki/_E3_83_91_E3_83_A9_E3_83_AA_E3_83_B3_E3_83_94_E3_83_83_E3_82_AF?referer=');">パラリンピック</a>（ Paralympics ）など、昔と比べたら、随分と開けた社会になってきたと思わないかぁ？　自分の殻に閉じこもることなく、自ら社会に飛び込んで、ありのままの姿を曝け出しながら生きてゆく様は、ちっとも異常なことなんかではなく、どんどんと前に出て行くべきだと思う。</p>
<p><a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B9%99%E6%AD%A6%E6%B4%8B%E5%8C%A1" onclick="pageTracker._trackPageview('/outgoing/ja.wikipedia.org/wiki/_E4_B9_99_E6_AD_A6_E6_B4_8B_E5_8C_A1?referer=');">乙武洋匡</a>氏を始めてみたとき、僕は信じられない！と思ったけれど、あの人にしてみれば普通の感覚なんだと思う。つまりこちら、彼を見る側が意識しているから違和感を感じるわけで、そのような感覚は社会が成熟していって、人々の心のありようが豊かになれば、自然、普通の光景になるであろうことは予想される。</p>
<blockquote><p>みんな誰かがやってくれるだろって、期待してる。誰かが世界をもっといい場所にしてくれるってね。でも今の世界を変えるには待っているのではなく、まず自分から変わるしかない。先に変われる人間がどんどん変わっていくしか方法はないんだ。</p>
</blockquote>
<p><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4167174111/bigbridge0d-22/ref=nosim/" target="_blank" onclick="pageTracker._trackPageview('/outgoing/www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4167174111/bigbridge0d-22/ref=nosim/?referer=');"><img style="margin: 5px;" title="アキハバラ@DEEP (文春文庫)" src="http://www.ebigbridge.com/wp-content/uploads/2008/09/0122.jpg" alt="アキハバラ@DEEP (文春文庫)" width="240" height="240" align="right" /></a>これはアメリカで生きる場合でも一緒だと思う。</p>
<p>日本のほうが変化を受け入れることに対して過剰に反応を起こし、そのスピードがかなりの確立で落ちると思うけど、だからといって嘆いているよりは、自分のできる範囲で昨日とは違う自分、明日とは違う自分、今日できることから始めたほうがよっぽど近道だと思う。</p>
<p><strong>不適応者</strong></p>
<blockquote><p>不適応者の群れが、新しい時代のチャンピオンになる。最弱のものが、つぎの世で最強に生まれ変わる。生物の歴史でも、ネットの歴史でも、進化の本質に変わりはなかった。</p>
</blockquote>
<p>民主主義と医療技術の進歩が<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%AA%E7%86%9F%E5%85%90" onclick="pageTracker._trackPageview('/outgoing/ja.wikipedia.org/wiki/_E6_9C_AA_E7_86_9F_E5_85_90?referer=');">未熟児</a>など、昔だったら死んでいたであろう新生児を増やしてきた。動物園の動物か人間以外にはありえないことであり、自然界に生きる動物の世界では当たり前のように自分の力で生きようと試みない生物はまず助からない。</p>
<p>長い進化の歴史を積み重ねたきた動物たちと同じような法則、つまり未熟児として生きてきた動物でも進化という過程、生き抜くための強みを身につけることができるとしたら、これもありえなくない話だと思う。</p>
<p>未熟児や身体や精神になにか障害を抱えて生きている人たちは、欠けているもの、自分に不足しているものを受け入れながら生きているんだけど、それがこれからは強みになっていくような気がしてならない。<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BC%95%E3%81%8D%E3%81%93%E3%82%82%E3%82%8A" onclick="pageTracker._trackPageview('/outgoing/ja.wikipedia.org/wiki/_E5_BC_95_E3_81_8D_E3_81_93_E3_82_82_E3_82_8A?referer=');">引きこもり</a>なんかも、ちっとも後ろ向きになる必要などなく、今の複雑な現代社会においてどこか強みをもって生きられるような風向きに変わっていくような感じがする。</p>
<p><strong>何かを欠きながら生まれてきた人</strong></p>
<blockquote><p>これは俺の経験から来てるんだけど、すごい奴っていうのはそいつに何か例えば才能みたいなのがぺたっとくっついているんじゃなくて、何か欠けてる場合が多いんだ。</p>
<p>俺が知っているのは野生動物だけど、鹿でも熊でもその山の主みたいに長生きしていてハンター達に姿も見せないようなすごいやつは、一度ひどい目に合ってることが多いんだ、片目の熊とかな、多いもんだぜ。</p>
<p>でも未熟児は山の主にはなれないだろう？</p>
<p>あ、それは無理だ。</p>
<p>俺がそう言うと、男は初めて笑った。</p>
</blockquote>
<p>これは<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%91%E4%B8%8A%E9%BE%8D" onclick="pageTracker._trackPageview('/outgoing/ja.wikipedia.org/wiki/_E6_9D_91_E4_B8_8A_E9_BE_8D?referer=');">村上龍</a>氏の作品「 愛と幻想のファシズム 」からの引用なんだけど、もしかしたら何かを欠いている奴らが活躍できるというか、生き生きとできる世界があるような気がしてねぇ。</p>
<div class="simplePullQuote">どんな病気をもっていてもかまわないから、どんどん生きてしまったほうがいいってこと</div>
<p>もしかしたらネットの世界かもしれないし、これから起こるであろうと予測する超近代的狩猟社会かもしれない。近い将来にはきっと盲目も、<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9B%A3%E8%81%B4" onclick="pageTracker._trackPageview('/outgoing/ja.wikipedia.org/wiki/_E9_9B_A3_E8_81_B4?referer=');">難聴</a>もなくなるであろう。精神的病も神経に遺伝子、脳レベルでの解析が進めば必ず、なくなっていくと思う。</p>
<p>身体に障害を持っていても同じ話である。腕がないとか足が不自由だとかいった問題も、<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%8A%80%E6%B2%B3%E9%89%84%E9%81%93999" onclick="pageTracker._trackPageview('/outgoing/ja.wikipedia.org/wiki/_E9_8A_80_E6_B2_B3_E9_89_84_E9_81_93999?referer=');">銀河鉄道 999</a>の話じゃないけど、限りなくサイボーグを受け入れていく技術の革新が起こると思う。</p>
<p>するとこれは僕の予想なんだけど、もともと何かを欠きながら生まれてきた人は、例えそれを技術的な要素で補っても、感覚としてきっとその人の深の部分には残るから、それらを補うためにある違う部分が普通の人よりも以上に発達する、というのはありえなくない話だと思うんだよね。</p>
<p><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4840428662/bigbridge0d-22/ref=nosim/" target="_blank" onclick="pageTracker._trackPageview('/outgoing/www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4840428662/bigbridge0d-22/ref=nosim/?referer=');"><img style="margin: 5px;" title="未熟児の音楽療法―エビデンスに基づいた発達促進のためのアプローチ" src="http://www.ebigbridge.com/wp-content/uploads/2008/09/0123.jpg" alt="未熟児の音楽療法―エビデンスに基づいた発達促進のためのアプローチ" width="240" height="240" align="right" /></a>そうするとそのうち、何かを欠きながら生まれてきたほうが後天的に圧倒的に強くなる可能性がある、といったら話が飛びすぎかなぁ？　そんなことをこの本を読みながら考えたよ！</p>
<p><strong>セルゲイ・ブリンの試み</strong></p>
<p>Googleの<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BB%E3%83%AB%E3%82%B2%E3%82%A4%E3%83%BB%E3%83%96%E3%83%AA%E3%83%B3" onclick="pageTracker._trackPageview('/outgoing/ja.wikipedia.org/wiki/_E3_82_BB_E3_83_AB_E3_82_B2_E3_82_A4_E3_83_BB_E3_83_96_E3_83_AA_E3_83_B3?referer=');">セルゲイ・ブリン</a>は最近始めた自身のブログ（<a href="http://too.blogspot.com/" target="_blank" onclick="pageTracker._trackPageview('/outgoing/too.blogspot.com/?referer=');">TOO</a> ） で<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%91%E3%83%BC%E3%82%AD%E3%83%B3%E3%82%BD%E3%83%B3%E7%97%85" onclick="pageTracker._trackPageview('/outgoing/ja.wikipedia.org/wiki/_E3_83_91_E3_83_BC_E3_82_AD_E3_83_B3_E3_82_BD_E3_83_B3_E7_97_85?referer=');">パーキンソン病</a>になるリスクを高める遺伝子変異を持っていることを告白した。</p>
<blockquote><p>「わたしは自分のいる立場に幸運を感じている。『青春の泉』でも発見されない限り、わたしたち誰もが年をとれば何らかの症状が出る。わたしたちはそれが何なのか知らないだけだが、わたしはほかの大半の人たちよりも、どのような病気にかかるか予測でき、それに向けて何十年も準備することができる」</p>
</blockquote>
<p>グーグルは「 Google Health 」を立ち上げたことからもわかるように、テクノロジーの進歩を医学の分野で応用利用させようと必死である姿勢が伺える。</p>
<blockquote><p>Google Health は、米国で年間行われる 20 億回の X 線検査、 6200 万回の CAT スキャンなどの健康データを、患者がオンライン上でアクセスできるようにすることを目指す。</p>
<p>将来的には、 Walgreen 、 Aetna 、 Wal-Mart Store 、カリフォルニア大学サンフランシスコ校、 American Heart Association 、 Quest Diagnostics 、 Longs Drugs 、 American Medical Association 、 Cedars-Sinai Medical Center 、スタンフォード大学 Lucile Packard Children’s Hospital など大規模病院、薬局、保険会社とも提携していく。</p>
</blockquote>
]]></content:encoded>
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		</item>
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		<title>少年計数機 – 石田衣良</title>
		<link>http://www.ebigbridge.com/2008/07/10/%e5%b0%91%e5%b9%b4%e8%a8%88%e6%95%b0%e6%a9%9f-%e2%80%93-%e7%9f%b3%e7%94%b0%e8%a1%a3%e8%89%af/</link>
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		<pubDate>Fri, 11 Jul 2008 01:42:36 +0000</pubDate>
		<dc:creator>B-KOOL</dc:creator>
				<category><![CDATA[Book Review]]></category>
		<category><![CDATA[Myself]]></category>
		<category><![CDATA[石田衣良]]></category>

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		<description><![CDATA[
			
				
			
		
今回の作品もストーカー、ＬＤ（ラーニング・ディスアビリティ）、多重債務、引ったくり事件と豪華に現代社会が抱える問題のキーワードが登場。
このようなキーワードを他人事では]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div class="tweetmeme_button" style="float: right; margin-left: 10px;">
			<a href="http://api.tweetmeme.com/share?url=http%3A%2F%2Fwww.ebigbridge.com%2F2008%2F07%2F10%2F%25e5%25b0%2591%25e5%25b9%25b4%25e8%25a8%2588%25e6%2595%25b0%25e6%25a9%259f-%25e2%2580%2593-%25e7%259f%25b3%25e7%2594%25b0%25e8%25a1%25a3%25e8%2589%25af%2F" onclick="pageTracker._trackPageview('/outgoing/api.tweetmeme.com/share?url=http_3A_2F_2Fwww.ebigbridge.com_2F2008_2F07_2F10_2F_25e5_25b0_2591_25e5_25b9_25b4_25e8_25a8_2588_25e6_2595_25b0_25e6_25a9_259f-_25e2_2580_2593-_25e7_259f_25b3_25e7_2594_25b0_25e8_25a1_25a3_25e8_2589_25af_2F&amp;referer=');"><br />
				<img src="http://api.tweetmeme.com/imagebutton.gif?url=http%3A%2F%2Fwww.ebigbridge.com%2F2008%2F07%2F10%2F%25e5%25b0%2591%25e5%25b9%25b4%25e8%25a8%2588%25e6%2595%25b0%25e6%25a9%259f-%25e2%2580%2593-%25e7%259f%25b3%25e7%2594%25b0%25e8%25a1%25a3%25e8%2589%25af%2F&amp;source=ebigbridge&amp;style=normal&amp;service=bit.ly&amp;service_api=R_df065c904c299ae476c7c0169a778080" height="61" width="50" /><br />
			</a>
		</div>
<p>今回の作品も<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%BC%E3%82%AB%E3%83%BC" onclick="pageTracker._trackPageview('/outgoing/ja.wikipedia.org/wiki/_E3_82_B9_E3_83_88_E3_83_BC_E3_82_AB_E3_83_BC?referer=');">ストーカー</a>、ＬＤ（ラーニング・ディスアビリティ）、多重債務、引ったくり事件と豪華に現代社会が抱える問題のキーワードが登場。</p>
<p>このようなキーワードを他人事ではなく自分の身近な環境において感じることができる人って案外多いのかもしれない。</p>
<p>若者文化の中で起こっている出来事だ、と割り切るには自分の野次馬根性が治まらないし、無関心を決め込むのも社会性があるキーワードだけに無理。</p>
<p>物語の中だけで終わっているはずのストーリーを読んで、他人に起こっている厄介ごとを知って安心しているのか？</p>
<p>一番面白かったのは「水のなかの目」。最後はこうきたかぁ、とストーリーの展開に惹かれて一気に読んでしまった。</p>
<p>最初の作品「妖精の庭」はインターネットを利用したいわゆる覗き部屋のことがストーリーの流れになっていてその覗き部屋でナンバーワンの女子にストーカー行為を行う男を見つけ出して痛い目にあわせてくれ、というお話。これは僕も昔見たことがある。</p>
<p>たくさんの女の子の写真があって、気に入った女の子の画像をクリックすると女の子のプライベートな空間、多分自宅とかにあるパソコンにビデオチャット要のカメラがついていてそこへ繋がる。さくらもいるだろうし、素人もいるだろうなぁ、と思っていたし、女の子の行動を見て今現在自分の画面にアクセスしている人数がわかる数字がきっと女の子側にあるに違いないと女の子たちの行動を見ているうちにわかってきた。</p>
<p>自分の胸とか下着をカメラのフォーカスにしている女の子、カメラに向かってお話を始めたり、電話をかけたり、そのまま外出してまたすぐに帰ってくる女の子に、多分アクセス数を稼ぐためだと思うけど、自分のパソコンの前でオナニーまで披露する女の子も現れた。</p>
<p>ここまで過激になると逆にさめてしまって、こいつらもアクセス数なんぼで稼ぎが決まるんだろうなぁ、と読めてしまった。</p>
<blockquote><p>学校でも会社でも教えてくれないことを、キャリバンは身体で学ぶ必要がある。この世界には他者がいて、苦痛を与える存在でも、苦痛を和らげる存在でもあることを、骨身にしみて感じる必要がある。おれたちが毎日交換する痛みゆえに、他者は大切に扱うものだということ。幼稚園の遊戯室で学ぶことを、キャリバンは３２歳で学ぶのだ。なんだって遅すぎることはない。（妖精の庭）</p>
<p>矢口と岸の話は、めずらしくもない話。おれの周囲には掃いて捨てるほどある。高校を中退してぶらぶら遊んだ。遊びにあきると仕事を探した。中卒では身体が楽で、金がよく、格好のいい職はなかった。あたりまえだ。ふたりとも自分でなにか努力したことはない。こいつらも小脳だけで生きているトカゲの種族だった。</p>
<p>話の続きは単純だ。親がうるさいから家をでた。たちまち小遣いは底をついた。月２万円の家賃も払えず、腹が減って死にそうになった。最初の引ったくりを起こした。うまくいった。あとはただ習慣で続けた。けがをした人にはすまないと思っている。</p>
<p>泣きながら自分の事情だけ話す矢口と岸には、まったく同情できなかった。おれはだんだんいらいらしてきた。（銀十字）</p>
</blockquote>
<p><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4167174065/bigbridge0d-22/ref=nosim/" target="_blank" onclick="pageTracker._trackPageview('/outgoing/www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4167174065/bigbridge0d-22/ref=nosim/?referer=');"><img style="margin: 5px;" title="少年計数機―池袋ウエストゲートパーク〈2〉" src="http://www.ebigbridge.com/wp-content/uploads/2008/07/0141.jpg" alt="少年計数機―池袋ウエストゲートパーク〈2〉" width="240" height="240" align="right" /></a></p>
<p><strong>水のなかの目</strong></p>
<p>「水のなかの目」は女子高生監禁事件と大人のパーティーがモチーフになっている。どちらも僕にはそれらに関する知識がなかったのでグーグルしてみることにした。このストーリーには何人かの魅力的な登場人物がいる。</p>
<p>肉屋と呼ばれる荒事師ミナガワ、大人のパーティーの売れっ子娼婦で高額所得者のマドカ、女子高生監禁事件の犯人の一人、被害者の実の弟アツシ。</p>
<p>この二人に対する感情移入は物語を読み進むうちに主人公のマコトと同じようになってしまう。真の犯人が被害者の身近にいたときに、人間の嫉妬って怖いなぁ、と改めて感じた。</p>
<blockquote><p>「ミナガワさん、大丈夫か」</p>
<p>大丈夫なはずがないのに、ほかに何の言葉も浮かばなかった。</p>
<p>「・・・おお・・・だいぶ、バラけちまったがな・・・マコトは・・・どうだ・・・」</p>
<p>このオッサンも、おれと同じように自分が襲われたときに、相手のことを考えていたのだ。</p>
<p>「おれは大丈夫。こっちにはひとりしかこなかった。なんとかぶっ倒して、ひざを潰してやった」</p>
<p>「そうか・・・おまえにしちゃ・・・まあまあだな・・・おれのほうは、３人がかりだった・・・鉄パイプと特殊警棒・・・めった打ち・・・されちまった」</p>
<div class="simplePullQuote">目玉の穴に両手の親指を根元まで突っ込んで、ガキの頭蓋骨を内側から揺さぶってやった</div>
<p>ミナガワの顔のした半分が動いた。笑ったのだろう。</p>
<p>「だがな、ひとりは・・・道連れに・・・してやった・・・一番でかいやつだ・・・闇医者がおれの・・・手を洗うまでは・・・野郎の脳味噌が・・・爪のあいだに、詰まっていたぜ」</p>
<p>ミナガワは息をきらしながら、興奮してしゃべった。打ちまくられてだめだと観念したとき、一番おおきなガキを選び、頭を両手でつかんだという。最後に一番でかい肉を食う。ミナガワらしい選択だった。</p>
<p>ミナガワは目玉の穴に両手の親指を根元まで突っ込んで、ガキの頭蓋骨を内側から揺さぶってやったそうだ。やつはびくびくと魚のように痙攣し、うえにのるミナガワを残りふたりがでたらめに打ちまくる。雨の中の地獄絵だ。襲われたのは聖玉社近くの駐車場で、組のチンピラが駆けつけたときには、パーティー潰しは逃げていた。死体をひとつとなりかけの死体をひとつ残して。（水のなかの目）</p>
</blockquote>
<p>目次<br />
 妖精の庭<br />
 少年計数機<br />
 銀十字<br />
 水のなかの目</p>
]]></content:encoded>
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		</item>
		<item>
		<title>約束 – 石田衣良</title>
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		<pubDate>Tue, 08 Jul 2008 02:11:54 +0000</pubDate>
		<dc:creator>B-KOOL</dc:creator>
				<category><![CDATA[Book Review]]></category>
		<category><![CDATA[Myself]]></category>
		<category><![CDATA[石田衣良]]></category>

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		<description><![CDATA[
			
				
			
		
この小説家が上手いなぁ、と思うのは社会現象の中で起こっている様々な出来事、人々の生活とどこかで接点を持つようなトピックを題材にしている。
ここを上手く描くことによって物]]></description>
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<p>この小説家が上手いなぁ、と思うのは社会現象の中で起こっている様々な出来事、人々の生活とどこかで接点を持つようなトピックを題材にしている。</p>
<p>ここを上手く描くことによって物語の中へ読者を引きずりこんでいく。僕が印象に残った作品をあげるならば、「約束」と「青いエグジット」である。一つは <a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%99%84%E5%B1%9E%E6%B1%A0%E7%94%B0%E5%B0%8F%E4%BA%8B%E4%BB%B6" onclick="pageTracker._trackPageview('/outgoing/ja.wikipedia.org/wiki/_E9_99_84_E5_B1_9E_E6_B1_A0_E7_94_B0_E5_B0_8F_E4_BA_8B_E4_BB_B6?referer=');">附属池田小事件</a>の被害者の子どもたちにエールを送る作品になっており、もう一つは<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%B2%E3%81%8D%E3%81%93%E3%82%82%E3%82%8A" onclick="pageTracker._trackPageview('/outgoing/ja.wikipedia.org/wiki/_E3_81_B2_E3_81_8D_E3_81_93_E3_82_82_E3_82_8A?referer=');">ひきこもり</a>の少年とその家族の葛藤を描いた作品。</p>
<p>自分の代わりに、身代わりになって殺されていった子どもたち。運命のタイミングというやつでたまたまその場所に居合わせたために殺されてしまった子どもたち。</p>
<p>生き残った子どもたちが抱え込んでいる、大人の側からはとても想像できないほどの心理的影響を知ったとき、驚いたというよりも自分を責めてしまう子どもの一側面を見たような気がして、こんなに苦しんで可哀想に、となんだかやりきれなくなった。</p>
<p>自分を責めることに疲れた少年が選んだ道は自殺。しかし、自分の代わりに犠牲になった少年に自分が果たせなかった希望を託されて、生き続ける約束をする。これがこの少年を救うことに、という展開は架空のお話であれ信じることができた。</p>
<p><strong>約束</strong></p>
<blockquote><p>「カンタは幼稚園のことを覚えているかな。ぼくたちは身体もちいさかったし、結構いじめられたろ。ぼくが今みたいになったのは小学校にはいってからだ。なぜか知らないけど、急に成績がよくなって、思うとおりに身体が動くようになって、学級委員にも選ばれるようになった。でも自分ではいつも不安だったんだ。いつ昔みたいにもどるんだろうって。こんなに調子がいいことがいつまでも続くはずない。だからいつもカンタのそばにいたんだよ。カンタを見ていて思った。</p>
<p>たとえ自分がぜんぜん冴えなくなっても、そんなに悪くないって。すこしだけ友達がいて、パパやママがいて、風が吹いて、夏がきて、ボロっちくてものり慣れた自転車があって・・・冴えなくてつまらない人生でも、いきているのはぜんぜん悪くない。みんなが離れていっても、カンタは残っていてくれる。そうしたら、ふたりで遊んで大人になればいいやって、いつも思っていた」</p>
<p>カンタはもうヨウジの声しかきこえなかった。つぎからつぎに涙が湧いてきてまえが見えなかったのだ。ヨウジが死んでからこんなに泣いたのは初めてだった。</p>
<p>「でも、そんなことはもうできないんだ。カンタの人生だから、ぼくはカンタが自由にすればいいと思う。きっとこっちでふたりで遊ぶのも楽しいよ。だけど、ぼくはカンタに僕の夢をかなえてほしい」</p>
<p>カンタは必死でうなずいた。ヨウジの夢ならなにをしてもかなえてやりたかった。</p>
<p>「どうすればいいの、生き返ったりできる秘密のカードかなにかがあるの」</p>
<div class="simplePullQuote">冴えなくてつまらない人生でも、いきているのはぜんぜん悪くない</div>
<p>ヨウジは声をだして笑った。</p>
<p>「そんな都合のいいカードはないよ。僕の夢はもう話した。冴えなくても、なんでもいいからカンタにこれからたくさんのものを見て、経験して、大人になってほしい。それでいつまでも僕を忘れないでいてほしい。カンタが今みたいに、心から死んでしまった誰かのことを思うとき、その誰かはこの世界とつながることが出来るんだ。カンタがぼくのことを思って新しい風景を見れば、カンタの目はぼくの目と同じになる。その景色をぼくも見ることができるんだよ。</p>
<p>カンタがいきたままぼくになるなんてただの夢だけど、ぼくはカンタの一部になれるんだ。ふたりでいっしょに、もっともっと生きよう。世界の果てまでいって、最後の力の一滴がかれるまで生きよう。ぼくはカンタといつもいっしょにいる。カンタには自分自身とぼくのために生きてほしい。ぼくはカンタともっと生きたいよ」</p>
<p>カンタはもう我慢できなかった。声をあげて幼なじみに駆け寄り、全身をぶつけるように抱きしめた。耳元でヨウジの泣き声がきこえる。カンタは何度も繰り返した。</p>
<p>「わかった、わかったから、ヨウジはもう泣かないで」</p>
<p>そのままカンタは意識を失い、その場に倒れこんだ。そこはあの事件の日、ヨウジに突き飛ばされて倒れたのと同じ場所だった。カンタは背を丸めて横倒しになり、苦しい呼吸をした。だが、涙に濡れたまつげのした、口元にはかすかな笑みが浮かんでいた。（約束）</p>
</blockquote>
<p><strong>青いエグジット</strong></p>
<p>もう一つのひきこもりの家族の物語。自己嫌悪に陥った少年は自分の身近な存在の両親に当たることで、自分自身と正面から向き合うことを避けている。</p>
<p>それでもすごいなぁと思ったのはその少年の父親で、自分の息子からのすべての八つ当たりを受け入れているところ。決して投げ出さない。まるで自分の少年がこのように引きこもってしまったのは、自分も社会の中で味わっている今の日本社会の閉塞感の犠牲者だ、と理解しているようでここが大人の行動力というか責任感である。</p>
<p>ひきこもりになっている人たちやその予備軍のひとたちは、自ら自分の生活範囲の外へ這い出していかない限り救われないのではないか？</p>
<p>視野を広げること、これに尽きると思う。外の世界にはまだ自分が知らない世界が広がっていることに興奮を覚えることができるか？　その興奮に出会う前に社会のいろいろなエネルギーに打ちのめされて、自分が傷つきなくないから引きこもってしまう。</p>
<p>自分の弱点を他人の中に見つけるとき、自分の中から湧き上がる攻撃性を抑えることが出来ずに他人に当たってしまうのだろう。自尊心の向上が必要なんだけど、一人であがいていても自分の周りに自分と同じように少しでも上を目指して毎日を生きている人がいることを感じれないと、そこであきらめちゃうのかもしれない。</p>
<p>日本社会に数多く存在するため息ばかりの大人たち。自分のことばかり考えやがって、といいたくなるのもわかるがその大多数の大人たちも毎日をギリギリの状態で生きるので精一杯なのだ。</p>
<div class="simplePullQuote">生きていて良かったと思ったことは、この４年間一度もなかったよ</div>
<blockquote><p>「あれは事故なんかじゃなかった。あの日新宿の西口で買い物をした帰り、突然ぼくなんか生きていてもしかたないと思ったんだ。あれくらいの外出で歩道でしゃがみこんじゃうくらい疲れちゃうし、また次に外の世界を見るまでに３年かかるのかなあって。はっきりとは覚えていないけど、新宿駅のホームで倒れたのは誰かに押されたからじゃなく、自分で倒れたんだと思う。疲れた、もう終わりにしたいって」</p>
<p>真由子は涙を流していたが、謙太郎は無表情に清人を見つめるだけだった。清人は病院で意識を回復すると、混雑したホームで誰かとぶつかり足を滑らせたと言い張った。何人かいた目撃者の証言もあやふやで、結局それは自殺未遂ではなく、事故ということで最終的には処理されていた。清人はなにかを吐き戻すようにいった。</p>
<p>「それでも左足をなくしただけでまだ生きていた。どこまでついていないのかって思った。ぼくはだめな人間で、まともに死ぬことさえできなかった。生きていて良かったと思ったことは、この４年間一度もなかったよ」</p>
<p>謙太郎は清人のてのひらの白い貝を取った。ひとつ真由子にわたしてやる。笹岡は講習生に休憩を告げたようだ。生徒たちはフィンから滴を垂らして、塩水を流すシャワーにむかった。謙太郎はいった。</p>
<p>「どうして、おみやげなんか拾おうって思ったんだ」</p>
<p>清人は濡れた髪をかきあげて、灰色に揺れる海を見た。</p>
<p>「笹岡さんのいうとおりだった。海のなかは素晴らしくきれいだったよ。そうしたら、これを見ることができないとうさんとかあさんの顔が浮かんだ。見せてあげることができないなら、なにかおみやげをもっていこうって。なにかないか、ぼくは海の底で探しまわった。だけど、そんな貝しかなかったんだ」</p>
<p>誰もが夢中になる最初のダイビングで、この子はわたしたちのことを思い、懸命に海底を探ってくれた。謙太郎はその気持ちだけで十分だった。だが、感情をなんとか押し殺す。清人は１９歳になっても、むきだしの感情を怖がるこどもだった。（青いエグジット）</p>
</blockquote>
<p><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4043854013/bigbridge0d-22/ref=nosim/" target="_blank" onclick="pageTracker._trackPageview('/outgoing/www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4043854013/bigbridge0d-22/ref=nosim/?referer=');"><img style="margin: 5px;" title="約束" src="http://www.ebigbridge.com/wp-content/uploads/2008/07/0142.jpg" alt="約束" width="240" height="240" align="right" /></a>目次<br />
 約束<br />
 青いエグジット<br />
 天国のベル<br />
 冬のライダー<br />
 夕日へ続く道<br />
 ひとり桜<br />
 ハートストーン</p>
<blockquote><p>「おれは兄ちゃんがどうしてひとりで公園にいるのかは、わからねえ。だけどな、ときには自分を折ることも大事だぞ。毎日すこしずつ負けておく。そうしておくと、最悪の事態はなんとか避けられるもんだ」（夕日へ続く道）</p>
<p>「でもね、ほんとうにきれいなものが写真には写らないのが、わたしはいいことだなって思う」（ひとり桜）</p>
<p>「信じられる？　ぼくに２週間で友達ができたんだ。自分で外に行くのっておもしろいね。この４年間友達どころか、顔見知りだってひとりもできなかったのにさ」</p>
<p>そうかと無表情なまま謙太郎はこたえた。海のなかにはどこかにつうじる青い出口があるのか。謙太郎はぼそりと清人にいった。</p>
<p>「海のなかって、そんなにいいのか」</p>
<p>清人はうなずいて、潮風を胸いっぱいに吸い込んだ。</p>
<p>「うん、すごいよ。それにほんとうに片足でもほかの人とおなじように動けるんだ」</p>
<p>謙太郎は思い切っていった。</p>
<p>「そうか、それじゃわたしもちょっとやってみるかな」</p>
<p>清人が叫ぶようにいった。</p>
<p>「とうさんがダイビングをやるの」</p>
<p>謙太郎の顔は能面のように動かない。にこりともせずに愉快そうに笑う息子にいった。</p>
<p>「そうだ。もう一回ローンを組んで、来週から始める。エントリーでいつまでも笹岡さんに迷惑はかけられないからな」</p>
<p>清人は得意の憎まれ口をたたいた。</p>
<p>「やるじゃん、会社を首になりそうになってる割にはさ」</p>
<div class="simplePullQuote">それにほんとうに片足でもほかの人とおなじように動けるんだ</div>
<p>「清人」</p>
<p>真由子が叱ったが、謙太郎は相手にしなかった。来週から始めたって、すぐに息子には追いついてみせる。すでに謙太郎の頭のなかにはダイビングの基礎知識がひととおり詰め込まれているのだ。</p>
<p>謙太郎はそのなかのひとつの専門用語を思い出していた。それはバディという言葉である。ともにダイビングをする仲間のことで、海中では文字どおり信頼しあって、命を預けあうことになるパートナーだった。どちらか一方のエアが足りなくなれば、なにより大切な空気さえ分け合うのだ。</p>
<p>いつか自分は清人のほんもののバディになれるのだろうか。互いに助け合いながら、海のなかにあるという青い出口を抜けられる日がやってくるのだろうか。謙太郎は親指の先ほどのちいさな白い巻貝を見た。それが目のなかで揺れて落ちそうになったので、あわてて手を後ろにつき、空を見上げる。目に涙がいっぱいにたまっても、謙太郎の無表情は崩れることがなかった。（青いエグジット）</p>
</blockquote>
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